The Load Of The Rings :The Return Of The King (2003)
この章のもう1つの主役は、ゴンドールの首都ミナス・ティリスなのです。ミナス・ティリスは別名「ホワイト・シティ」と呼ばれ、輝く白い石で築かれていました。山の一角を利用し7層ものレベルに分かれて構築され、1階層目と7階層目の標高差はなんと2.1キロ、中央にはホワイト・タワー・オブ・エクセリオンが聳えていました。周りは平原で、遠くから見てもさぞ美しい建造物だったでしょう。中東やヨーロッパの何も無い平原に忽然と聳える要塞都市は、見るものを圧倒します。
ミナス・ティリスは私にとって大陸の城壁都市のイメージです。イギリス様式の要塞都市は、切り立った山が無い国なので、参考になるような都市は思いあたりません。よって私は、スペインのアヴィラや、フランスのモン・サン・ミッシェルといった標高差のある、城壁に囲まれた中世要塞都市を、大きくしたものを想像しました。映画のミナス・ティリスも標高差のあるモン・サン・ミッシェル風ですが、あえて言うなら都市の全体像は、ちょっと整いすぎかな?山の一部を利用しているわけですから、きれいに階層が重なっているのではなく、もっといびつになるはずですし。
映画の建築物の様式は、どことなくエキゾチックで、微妙なイスラム様式を感じます。映画1作目にガンダルフが古文書を調べにミナス・ティリスへ行くシーンで、夕焼けのミナス・ティリスが映りますが、イスラム様式の影響の強いスペインのグラナダを思い出させます。王宮正面に位置する広場から突き出しだ部分、山の一部で構成されているのですが、鳥瞰シーンも驚くほど現実感があります。発砲スチロールで出来ているなんて、信じられません。王宮の中はモノトーンで構成され、白い御影石と高いルーフ、飾りの無い黒いコラムは、思いっきりケルトで力強くかつ温もりを感じるローハンの王宮に対して、冷たく気高く洗練された印象を受けます。それは各地域のキャラクタを考えてデザインされてい、2つの都市の兵士の鎧にも顕著に現れます。皮と金を使った少々くどいデザインのローハン軍(特にエオマーの鎧がお気に入りなんです。あのぐるぐる模様と兜の派手さ。)鎧に対して、ゴンドール軍は銀1色のシンプルな鎧に、優雅な曲線のスムースな兜。なぜかファラミアもボロミアも一般戦士とほとんど同じ鎧です。しかも彼らの鎧は写真で見ると、非常に型押しっぽいのが気になります(特に第2作目のボロミア)。見る人が見れば分かるのですから、この2人の鎧は鍛金で作って欲しいですね。ファラミアの皮衣装は手が込んでいて美しいのですが・・・ボロミアは出番が少ないので、量産品?
トールキンはこの都をまるで実在の都であるかのごとく細部にわたって記述しまた。それはこの物語に占めるミナス・ティリスの重要度を示していると同時に、物語に深みと真実味を与えています。この美しい都への登場人物たちの思い入れは、トールキン自身のミナス・ティリスへの思い入れの現れでしょうし、それは私にも伝染してしまったようです。
この章のもう1つの主役は、ゴンドールの首都ミナス・ティリスなのです。ミナス・ティリスは別名「ホワイト・シティ」と呼ばれ、輝く白い石で築かれていました。山の一角を利用し7層ものレベルに分かれて構築され、1階層目と7階層目の標高差はなんと2.1キロ、中央にはホワイト・タワー・オブ・エクセリオンが聳えていました。周りは平原で、遠くから見てもさぞ美しい建造物だったでしょう。中東やヨーロッパの何も無い平原に忽然と聳える要塞都市は、見るものを圧倒します。
ミナス・ティリスは私にとって大陸の城壁都市のイメージです。イギリス様式の要塞都市は、切り立った山が無い国なので、参考になるような都市は思いあたりません。よって私は、スペインのアヴィラや、フランスのモン・サン・ミッシェルといった標高差のある、城壁に囲まれた中世要塞都市を、大きくしたものを想像しました。映画のミナス・ティリスも標高差のあるモン・サン・ミッシェル風ですが、あえて言うなら都市の全体像は、ちょっと整いすぎかな?山の一部を利用しているわけですから、きれいに階層が重なっているのではなく、もっといびつになるはずですし。
映画の建築物の様式は、どことなくエキゾチックで、微妙なイスラム様式を感じます。映画1作目にガンダルフが古文書を調べにミナス・ティリスへ行くシーンで、夕焼けのミナス・ティリスが映りますが、イスラム様式の影響の強いスペインのグラナダを思い出させます。王宮正面に位置する広場から突き出しだ部分、山の一部で構成されているのですが、鳥瞰シーンも驚くほど現実感があります。発砲スチロールで出来ているなんて、信じられません。王宮の中はモノトーンで構成され、白い御影石と高いルーフ、飾りの無い黒いコラムは、思いっきりケルトで力強くかつ温もりを感じるローハンの王宮に対して、冷たく気高く洗練された印象を受けます。それは各地域のキャラクタを考えてデザインされてい、2つの都市の兵士の鎧にも顕著に現れます。皮と金を使った少々くどいデザインのローハン軍(特にエオマーの鎧がお気に入りなんです。あのぐるぐる模様と兜の派手さ。)鎧に対して、ゴンドール軍は銀1色のシンプルな鎧に、優雅な曲線のスムースな兜。なぜかファラミアもボロミアも一般戦士とほとんど同じ鎧です。しかも彼らの鎧は写真で見ると、非常に型押しっぽいのが気になります(特に第2作目のボロミア)。見る人が見れば分かるのですから、この2人の鎧は鍛金で作って欲しいですね。ファラミアの皮衣装は手が込んでいて美しいのですが・・・ボロミアは出番が少ないので、量産品?
トールキンはこの都をまるで実在の都であるかのごとく細部にわたって記述しまた。それはこの物語に占めるミナス・ティリスの重要度を示していると同時に、物語に深みと真実味を与えています。この美しい都への登場人物たちの思い入れは、トールキン自身のミナス・ティリスへの思い入れの現れでしょうし、それは私にも伝染してしまったようです。
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