大阪発達支援センターぽぽろブログ ぽぽろ番

ぽぽろはNPO大阪障害者センターの子育て・教育支援部門です。
大阪市鶴見区今津北にあります。

4日 鶴見緑地へ出発!!

2011年05月05日 | 児童デイサービス
本当にいいお天気で、お出かけしなければ、もったいない一日でした。
前回、スタッフUと、Ba先生に車で送迎してもらい、鶴見緑地に行ったのが、夏休みの終わりでした。もう随分経つのですね。今回は、交通機関を使ってということもあり、Moちゃんにはまるで学校の先生みたいと言われましたが、赤バスにのり、バッチリ とまではいきませんでしたが、下見に行って参りました。なんと、バスの時刻や、バス停までの変更が5月1日からあり、子供たちが歩く距離が延び、少し心配でしたが・・
 予想どおりです。Maちゃんは、バスの時間が迫る中「行かない」で始まり、スーツケースに荷物を入れていくということでお出かけモードになり、いざ、出発となりました。





赤バスにも余裕で、乗ることができ、まずはホッ。としたスタッフたち。


終点に着き、ここから、緑地公園の入り口まで10分くらいです。Kaちゃんは、少し歩いて、コープのお店がみえると、そちらの方へ行こうとし、止めると、道路にへたりこんでしまいました。知らない場所、Keちゃんにとっては、不安でたまらないようす。Yoさんも、そんなKeちゃんに寄り添いながら、途中、目的地の写真を見せながら、Keちゃんのペースにあわせて、何度も何度も、声をかけながら歩いていました。




目的地は、せせらぎの川でしたが、木陰のある近場の芝生でみんなでお弁当を広げました。
moちゃんは、おねえさんとお母さんがつくってくれたのだと、おいしそうなお弁当をみんなに見せてくれました。Maくんは、お出かけだから?スプーンを使って食べていましたね。




ちよっと、リサーチ不足だったのが、Maちゃんが、売店が好きだったこと。ず~っと離れられなくて、みんなのいる「せせらぎ」には行けませんでした。本人は、緑地公園でのお弁当と、おやつで満喫していたかもしれませんが。



Maちゃんはバスにのるやいなや、爆睡でした。そのかわいい寝顔に、スタッフ爆笑です。



子供たちを、無事見送った後のスタッフ。みんな放心状態?でした。子供たち同様、本当にお疲れ様でした。今度は、「一泊がいいな、ぽぽろのみんなで行きたいな」とMoちゃんが言っておりました。(笑)
 反省点もありますが、今回のお出かけは、スタッフにとっても有意義な一日でした。次回も、計画したいですね。


川と池あそび

2011年05月05日 | 児童デイサービス
 今日は子どもの日。
 ぽぽろの玄関に咲いた満開のお花が子どもたちを出迎えてくれるでしょう。
 毎年、この時期になると退職スタッフのBaさんがこっそり植えてくださいます。




 我が家のボタンの花も久しぶりに4つ大輪を咲かせてくれました。



 さて、昨日の緑地公園での様子。私は川・池組の子どもたちにつき合いました。

 実は、4月30日(土)は親子療育教室のない日でしたので、恒例の職員研修会でした。参加者は15人。学生6人のうちの一人・YoさんがKちゃんについて日頃考えていることや悩みをレメ[ト報告してくれました。
 彼の「気になる行動」や食事についての具体例をもとにじっくりたっぷり話しあいました。具体的な事実から各人の考えやねがいが語られ、熱く語り合った若いころが思い出されました。とってもすばらしい意見や報告に感動しました。分からないことや疑問があっても、学習や実践経験に違いがあっても、子どもたちのねがいを受け止めよう、前向きに考えようという姿勢の人たちが、一人ひとり自分の思いを語り合えばきっと真実に迫ることができる、出来たんではないかなって思えた日でした。ホントに深まりました。皆さんありがとう。手前みそですが、「ぽぽろらしさ」「ぽぽろの良さ」はこれに尽きますね。

 KちゃんとYoさんの様子を見ていて、この日の討論がさっそく昨日の公園散歩にも活かされているのかなって思いました。

 お昼ごはんもそこそこに池のほとりにたどりついたKちゃん。まるで池の場所を知っていたかのようです。それまでは初めての赤バスや公園で、見通しも持てず不安なのか何度も座り込んでいたKちゃんがどんどん歩いてまっすぐに行った場所です。
 しばらく池の周辺でとび跳ねていましたが、「Kちゃん、Yoさんと池に入りや!」「ドボン、バシャバシャしいや」と言う私の挑発でニタニタしながら見ていると池のふちに足を浮かせて「入ってやろうかな?」というしぐさをします。Yoさんは池に入るのが嫌で、Kちゃんのいつもの動作を逆手にとって座り込みます。
 YoさんもKちゃんが入りたそうにするので覚悟を決めてズボンをめくりあげました。しかし、入りたくてしようがないのにKちゃんは周辺でウロウロして何度も逡巡しています。押したり引いたりの繰り返しの中で、Kちゃんはとうとう誘いに乗って自分から足を突っ込み、その冷たさに驚いてすぐにあがりました。しかし、やっぱり遊びたいのでドボン。ズボンをめくり上げるのがめんどくさくなったMaくんがズボンを脱いでパンツ一つになって遊ぶこの浅瀬でしばらく遊びました。


 そして、とうとうKちゃんは池にのりだしました。Yoさんの手を引いて深いところに向かいます。


 Kちゃんのこの笑顔にお弁当はほとんど食べなかったけど来てホントによかったとYoさんも思った瞬間です。研修会では自閉症という特性と彼のアンバランスな発達状況を押さえ、不安や苦手さを克服し、新しい世界・次の発達の課題に挑戦するうえで、支えとなる「第二者」の形成と支援が不可欠だと押さえました。
 彼の大好きな「水の世界」、しかし初めての場所だし不安もある、「入りたいけど、入れない」という彼の葛藤に無理強いせずに寄り添いながら話しかけ、自らも水の中に入ってKちゃんの世界に身をもってつき合いながら共感関係を築いて誘いこんだ、その過程が大事なんですよね。
 きっと、Yoさんがズボンをまくりあげて水の中に入らなかったらこの笑顔はなかったでしょうね。「入りたい!入れない!」の矛盾が頂点に達した時でしたね。


 Yoさん、自己嫌悪に陥り泣きながら悩んだこと、子どものことがもっと分かりたい、Kちゃんの本当のねがいを知りたいという気持ちがあなたや私たちの発達の原動力になるのですよね。この日の経験も学園に帰ってまた学友たちといっぱい語り合って下さい。


 MaくんはバイトのMaくんと池に直行しました。バイト・Maくんが入らなくてもMaくんは大丈夫。でも、最初は一歩踏み出す時にMaくんの顔を見て、「行ってもいいの?あかん?」てな顔で見つめてきたそうです。自分は入らないのに「行ってもいいよ」のバイト・Maくんの声に励まされたMaくんはドンドン池の深いところに…。えらかったのはズボンがぬれないように自分でちゃんとめくり上げながら進んだことです。

 このアト、濡れたズボンを脱ぎ棄てていつの間にかパンツ一つで水遊びを楽しむMaくんでした。「時間だよね。帰ろうよ!」と言うと帰りたくないMaくんはズボンを川に投げ込んだりして抵抗し、バイト・Maくんを困らせていました。



 Naちゃんもたくさんの子どもたちに交じって木の枝で砂を掘り返したり、手をかざして「ホラホラ石拾った!」と川底に手を突っ込み、とうとう20センチ四方の岩を持ち上げたり、枯れ葉のゴミすくいもやって楽しみました。



 さてさて、MoちゃんとMaちゃんはどうだったかな?また、Taさんからの報告があるでしょう。
 また、行きたいねと話しています。去年は確か夏休みの子どもたちが少ない時でした。そんなラッキーな日があるでしょうか。この日はラッキーな子どもたちでした。
 
 いよいよ水遊びシーズンの到来です。
 残念なことに、今年はもう公園の水道の栓が閉められています。こないだまで勢いよく出ていたのにチョロチョロしか水が出ません。それでも懲りない面々が挑戦します。根気よく待てるか?ペットボトルの口から手・腕を調整しながら水を入れられるか?試練を乗り越え成長していく子どもたちが楽しみです。
 ぽぽろの下・一階の「ヘルスコープおおさか」さんのお年寄りのためのデイサービスは「犬通り」の近くに引っ越しされました。ですので、今年の夏は目いっぱいプールや水遊びが楽しめそうです。