レナード・ジェイコブソン氏について
Leonard Jacobson
この瞬間に深く存在するプレゼンス(実在)を極めたスピリチュアル・ティーチャー。
1944年オーストラリア、メルボルン生まれ。元弁護士。
1981年から1997年までに6度の神秘的な目覚めのプロセスを体験している。目覚めへの本当の鍵である「今この瞬間」が人生の基盤となるよう、世界各地を訪れ、人々のサポートを行っている。主著に『JOURNEY INTO NOW』(邦題:「今この瞬間」への旅)がある。
1.息子の扱い方がわかりません
2016年3月1日ウェブキャストより。
質問者(女性):問題のある息子をどう扱ったらいいかわかりません。落ち着かせようとしてもうまくいきません。私にできるベストなことは、彼を愛し続けることだけです。
レナード:息子さんはおいくつですか?
質問者:48才です。
レナード:例を示してください。最悪の。
質問者:携帯電話での会話がうるさいのです。静かにするように頼むと、きくときもあれば、きかないときもあります。電話がかかってくる度にこの繰り返しです。
レナード:家から出て行くように頼んだら?
質問者:いつも彼はそうしますよ。私にそばにいてほしくないのですから。
レナード:女性の人生でありがちな問題の解決策は、とてもシンプルです。
まずはプレゼンスの状態(この瞬間に、今、ここにあること)になってください。そうすれば、永遠のレベルのパワーに繋がります。それは他者を支配するパワーではありません。彼はおそらく、いつもあなたとパワー戦を展開しているのでしょうね。
息子さんも含め、誰かとの争いでは、あなたがほしいものを頼むことを学びなさい。ほしくないものを言いなさい。きっぱりと愛情深く。途中で突然交渉に入るかも知れません。自分にとって受け入れられない点を超えた妥協をしないでください。気楽に愛情深い態度でいるのですよ。取り乱しているときにはプレゼンス(今、この瞬間)にいないということです。
でも、あなたがプレゼンスにいれば、彼が電話をとったとき、こう言えます。
「スウィートハート、家から出て、終わったら戻ってらっしゃい」。ただシンプルに言えばいいのです。
(にっこりと)「私の家よ。家から出て終わったら戻ってきて」。
もうあなたは犠牲者になる必要はありません。彼が理解するように話す。それが交渉です。彼がそうしないなら、家に入れてはいけない。もう犠牲者になる必要はないのです。(会場の人に向かって)犠牲者にならない準備のできている人はいますか? 手をあげて。
本当のパワーというのは、プレゼンスにあることで得られるのです。だから、まずプレゼンスにあること。あなたが欲しいものを要求しなさい。欲しくないものを言いなさい。明確に、愛と共に。怒る必要はないのです。怒りはパワーがない状態を示しています。欲しいものが得られると信じていないのです。嫌なことに堪えねばならないと思っている。不満を抱え、ジャッジしている。それが、パワーがないという状態のサインです。
彼が電話を取ったとき、してほしいことと、してほしくないことを伝える。でも、自分の意志を誰かに押しつけることはできません。ここにジレンマが生じます。3回息子さんに言いなさい。私はスリーストライクの法則はとても具合のいいものだと思っています。(会場笑)。「電話が鳴ったらどうか外に行ってちょうだい」。彼は出て行きません。もう1回とても愛情深く言います。「電話が鳴ったら、どうか、どうか外に行ってちょうだい。すぐに。ありがとう。愛しているわ」。まだ出て行かない。3回頼んでそうしなかったら?
あなたには2つのことができます。1つはあなたが出ること。なぜなら彼をコントロールできないのだから。「聞きたくないから出ていくわ。終わったら呼んでちょうだい」。あなたが出て行き、彼が呼んでから戻るのです。でも、私ならドアにチェーンをかけてロックします。そうしますよ。もし彼がエレガントでいたくない、あなたの言うことを聞かない、歩み寄ろうとしない、あなたの平安をかき乱していることを理解できないなら、それは私が受け入れたくない人です。それからスーパーパワーカードが必要ですね。
まず、パワーカードはこうです。
1枚目:ほしいものがわかっています。
2枚目:ほしくないものがわかっています。
3枚目:愛をもって明確に表明します。結果に頓着せずに。
それからスーパーパワーカードです。
それは・・・
↓
↓
↓
スーパーパワーカード:バイバイ
本当のパワーを活用すれば、決して犠牲者にはならないのですよ。
自由の対価は自由を与えることです。
あなたのプレゼンスが深まれば物事は変わります。でも、あなたが取り乱してしまうとしたら、彼は、あなたが本当のパワーを取り戻すために神が送ってくれた教師でしょう。
(了)
2.欠乏感
2016年3月1日ウェブキャストより。
デビッドからの質問をメアリーが読む:私はいつも財政的に困っています。豊かさを得られずに欠乏感に苦しんでいます。
レナード:この欠けているという感覚、圧倒的な欠乏感。この手の質問は答えるのが難しいのです。なぜなら、別の次元の法則を適用するからです。
あなたが、うんと深いレベルで存在しているなら、神があなたに「愛されし者よ、何かほしいものはあるかい?」と尋ねたら、あなたはこう答えるでしょう。
「十分満たされています。何もほしいものはありません」。
しかし、この世界の次元では、スーパーで買い物をしたり、家賃を払ったりして、生活を営む責任が生じてきます。その点において、イエスの言葉が参考になります。
「明日のことを思い煩うな。明日のことは明日自身が面倒を見る」。
今日の必要にフォーカスして、明日のことを思い煩わない。これは良いスタート地点です。特に財政的問題は、あなたを今の瞬間から離れたどんどん遠いところへ連れ去ります。
今の瞬間に集中しましょう。お腹がすいているなら、一片のパンを求めなさい。そうしたけりゃ、ピーナッツバターを塗ってもいいですよ。
財政や豊かさの問題は、すぐにあなたをストーリーに巻き込みます。あなたは将来を案じて心配に捕らわれます。そのときに起きていることは、あなたが過去を未来に投影しているのです。何を投影しているかというと、子ども時代に母親から植え付けられた十分でないというプログラミング。その痛みと恐れを将来に投影しています。
過去の欠乏を投影すればするほど、この欠乏感というプログラミングによる、限定された信念が作用し、その結果を受け取ることになります。
プレゼンスの状態になって、この瞬間の豊かさに気付いてごらんなさい。実に豊かですよ。音が聞こえますか。空気があります。花があり、壁が、天井があります。クリネックスティシューもありますよ。この瞬間に欠けているものはありません。
デビッド、常にここにある豊かさに気付き始めると、あなたが時間の世界に参加するとき、豊かさ、愛、受容、思いやり、明晰さが人生に流れ始めます。なぜなら、それがあなただから。それはあなたが行うことではないし、アファメーションすることでもありません。あなたがプレゼンスにあるとき、あなたは豊かさそのものです。歩く奇跡です。あなたに必要なことは、それを認識することです。
欠乏感があるなら、十分でないという意識と共に育てられたなら、それを手放すために意識に上らせる必要があります。取り除こうとするのではなく、意識に上らせるのです。
過去から未来に投影する欠乏感はどこから来たのだろうと、自問してください。
もし、あなたの欠乏感がどこから来ているのかわからないなら、一度だけ神に聞きなさい。「神様・・・・・・」(と言いかけて)私はこれをあなたの頭に向かって言うのではなく、あなたの存在の中心に向かって言います。あなたの内なる静寂のハートに向かって言います。あなたの外側にではありません。
「神様、この欠乏感はどこから来ますか?」
そうしたら待ちなさい。答えが泡のように上がってきます。約束します。質問すればすぐに答えは出てくる。
まずはプレゼンスの状態になる。
次に、あなたの謙虚さから、感謝の心から、愛から質問してください。
信仰心も信頼も必要ありません。あなたのプレゼンスで十分です。
他にあなたに言うことは、デビッド、豊かさの法則があります。それは「外側の世界はあなたの内側を反映して現れている」ということです。だから、あなたの世界があなたのマインドを反映させているなら、子ども時代の過去、過去世からの辛い経験、抑圧された感情、私は十分じゃないという思いが積み重なったものを反映させていることになります。飢餓、死、戦争・・・欠乏感をもつ機会ばかりです。けれども、これはすべてストーリーです。この瞬間とは何の関係もありません。
ということで、欠乏感の起源を明らかにしなさい。びっくりすることでしょう。
(会場の人たちとのしばしの沈黙の後で)
最後に、もう一つ。もし望んでいるだけの財政的豊かさを得られず、欠乏感と共に生きているなら、それは明らかにレッスンの一つです。あなたのスターティングポイントは欠乏です。あなたのエンディングポイントは豊かさなのでしょう。でも、スターティングポイントを否定するなら、豊かさというエンディングポイントに到達しません。
欠乏感が生じる度に意識に上らせます。ああ、「欠乏感」が出てきた。ああ、「私には十分でない」が出てきた。
あなたが愛されていないという問題を抱えているなら、愛の本質を発見するためにここにいて、手がかりを与えられているのでしょう。
批判されるという問題を抱えているなら、受容の本質を、判断を越えた本当のあなたを発見するためです。
例外はないのですよ、みなさん。すべてはあなたを目覚めさせるために起きています。
この瞬間から不満を言わないというのはどうですか?
(会場の人の手が上がる)
デビッドも賛成でしょう? 手を上げてくださいよ。ウェブキャストを見ていると思いますが。
(了)
3.シェアしたいのです
2016年3月1日のウェブキャストより。
メッツからの質問をメアリーが読む:プレゼンスにいると、誰かとその状態を分かち合いたいという気持ちに駆られます。好きな音楽もそうです。すると、楽しむつもりが議論になったりします。そうするつもりはないのですが、そうなってしまうのです。
レナード:まずあなたに直接、はっきりと言いたいことがあります。
あなたの音楽は最高です。ですからリラックスしてください。
あなたにとって最高の音楽を、他者もそう認めねばならないというのは、あなたのエゴからきています。そうしたエゴを判断せず、非難せず、遊び心たっぷりに、ただ気付けばいいのです。知らない人に言えばいい。スーパーのレジ係に「私の音楽は、あなたのよりも最高だと知っているでしょう」(会場笑)。エゴが生じるときには、判断したり、取り除こうとしたり、止めようとしないことです。「鏡よ鏡よ鏡さん、この世で一番美しいのはだーれ?」。これは目覚めにも使えますね。「鏡よ鏡よ鏡さん、この世で一番エンライトメントしているのはだーれ?」。
ですから、そうやって「自分が、自分が」というアスペクト(面、相)と遊びなさい。自分は聡明でなければならない、ベストでなきゃならない。それはすべてエゴから来ます。それは悪いことですか?
メッツ、あなたはプレゼンスや経験していることを誰かにシェアしたがる性向があります。ちょっとした秘密を教えてあげましょう。
「それは良い考えではありません」。
あなたのマインドが他者のマインドに話す。まったく時間の無駄です。
何とかあなたのプレゼンスから他者のマインドに話す。これもまったく時間の無駄です。
ベストなのは、ただあなたがプレゼンスの状態にあることです。そうすれば、誰か気付く人もいるでしょう。
「わあ、あなたいつもと違うね。何かあったの?」
そうしたら、私の著書 “JOURNEY INTO NOW”(邦題:「今この瞬間」への旅)を渡しなさい。(会場笑)
オーケー。以上が私のアドバイスです。とてもはっきりとしたシンプルなことです。あなたのエゴと遊びなさい。批判したり非難したりしないで。
「鏡よ鏡よ鏡さん、誰の音楽が最高ですか。一番利口なのはだーれ。一番悟っているのはだーれ」。
(了)
4.愛について
2016年3月1日のウェブキャストより。
ある人からの質問をメアリーが読む:私たちはみんな愛であるとよく言われています。すべての愛は、はっきり現れるのだと。一方、愛(する心)を発達させるということもあります。それでよくわからなくなるのです。
私は愛です。でも愛とは何ですか?
愚かな私にもわかるように教えてください。
レナード:最後の一文に同意します。(会場笑)
愛は頭で理解することはできません。理解するのはマインドの機能だからです。プレゼンスにいてマインドを越えた状態でなければ分かりません。あなたがプレゼンスにあるとき、あなたは愛です。あなたが愛についてできることは何もありません。あなたは愛のエネルギーを周りに発しています。ちょうどろうそくの灯りが周りに発せられているように。あなたが誰を、何を愛するかなんて本当に関係ない状態です。あなたが愛です。
一方、愛を発達させることは、偽りの愛で人工的です。スピリチュアルなサークルでありがちですね。
(甘い顔で)「オー、皆さんをとても愛しています」。(会場笑)
(脱力したように頭を垂れて首を振りながら)「ア~ウ~」。
でも、愛を発達させる余地はありますよ。私たちはマインドで生きる癖がとても強いので、愛の状態にいません。それは構わないのです。ただ気付けばいい。
「私はマインドにあるから、今プレゼンスに戻ろう」。
「私は愛の状態にいない。今プレゼンスして愛の状態に戻ろう」。
愛を発達させるということを、プレゼンスを思い出して、思い切って愛を表現することだと勘違いしないでくださいね。
もしあなたが愛なら、どうして愛を持つことができるのでしょう?
それは、おそらく子ども時代から、私たちは愛でないと条件付けられてきたからです。また、十分に愛を表現しないようにとも条件付けられてきました。そうしたらすぐに潰されますからね。
私が言っているのは、こういうことです。
「あなたが静寂の中にあるとき、あなたが愛であると認めなさい。あなたが静寂の中にあるとき、あなたが愛であると知りなさい。そして思い切って表現するのです」。
でも、それはおそらく人工的な愛へとクロスラインを越えてしまいがちです。
あなたが愛深くある必要がないとき、プレゼンスは愛に勝ります。(愛が一番でなくて)悪いね、皆さん。(自分の胸を指差して)時々人はハートの中心を指差しますね。(その指を振りながら)「だめ、だめ、だめ」。プレゼンスはその中心を越えて、もっと深いものです。どこにあるか尋ねられても指差すところなんてありません。まさにあなたという存在の中心、静寂のハートにあります。もちろん愛はソースからあなたへと溢れ出ます。もちろん、あなたがその愛です。でも、もっと深いレベルではプレゼンスなのです。純粋な意識です。愛する感情を覚えずにプレゼンスでいられることはありません。
多くの場合、あなたがプレゼンスにあるとき、あなたは愛する感情よりも、むしろ平安を感じています。平安が、一番プレゼンスに結びつく感情だと思います。もちろん、あなたは愛のエネルギーです。無論、ときには中心から流れた愛を美しく表現します。
(了)