フィリピンは最近火事が多発しています。
ほぼ毎日のように住宅火災が起きています。
2月に入り、一段と乾燥した日が続きますと、フィリピン特有の現地の俗名「D A M O」が頻発します。
D A M Oとは草の意味ですが、フィリピンでは野草火災もこのように呼びます。
朝方、野草についた水滴に日がさしレンズのような働きで自然発火する事が多いのですが、雨も降ら無いにも関わらず、しかも夕方。
タバコの火の始末がだらしない国で、平気で火がついたままゴミ箱や、ポイ捨てが多い国です。
今日の火事はおそらく車からタバコのポイ捨てかと思えます。
出火場所は原始林のような私有地、しかもその中を私有道路がゴルフ場方面へ向かう山の中です。
延々と燃えました。
一向に消防車が出動する気配すらありません。
煙が風に乗って東方向へ流れていました。特有の焦げ臭さと燃えかすが舞います。
2時間ほど燃えました。
日が暮はじめ、煙も見えなくなった頃、3台の消防車が、けたたましいサイレンを鳴らして火事場へ向かっています。
野次馬(私も含む)評論会議を聞いていました。
「D A M Oだから一般住宅までは燃え広がらない。あの場所はほっておいても燃えるだけ燃えれば鎮火する」
・あの近くには高級住宅が建っていますよ?
「全然問題ない。マヤマンカセ(お金持ち)一軒くらい燃えても大して影響はない」
なんとも物騒な評論会議です。
・野火といえ火事です。なぜ消化作業に駆け付け無いのですか?
「私有地だから私設の消防車があるはず。今日は私設の消防車のタンクに水が入っていないのかも?
近くの消防車も給水していたから今なのかも。火事場は水の便が悪いからタンク車が向かったのだけど、鎮火し始めたところなので、まだ放水はしていない。水を節約してんだよ」
まこと嘘みたいな話ですが、野火火災の消火活動は確かに遅く、広大な面積が燃えていても、せいぜい2、3台もくれば良いほうなのです。
多少白い煙が上がったようなので放水を開始、鎮火したようです。
評論家の議長様にお尋ねいたしました。
・なぜ対応が遅いのですか?
「この辺の野原が焼けても別に影響はない。水のない場所へはタンク車がむかうんだけど、現場でも余程でない限り放水はしない。
いくら水をかけても鎮火しないしね。水を再度タンク車へ蓄えている間、鎮火する事もある」
・もし鎮火せず勢いが増したらどうするの?
「近郊から消防車が来るんだけど、絶対数が少ないので、燃え広がらない策を講じるんだよ。地主はたぶん大喜びだよ。
草刈りに膨大な費用がかからないから。ガハハハハハ」
これをフィリピンスタイルというんだよ。
評論会議が終わりました。
野火焼きと同じですから、焼けたあと草がどんどんはいえてきます。
あちらこちらで草刈を終えた光景が見られますが、焼けたあとは今後、大変そうです。
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