マニラの市町村の歴史07

マンダルヨン

マニラの真東に位置するマンダルヨンは、もともとサンタ・アナ・デ・サパ（現在のマニラ地区）のサン・フェリペ・ネリという地区でした。1841年に分離して町となり、その後、アメリカ占領下の1931年にマンダルヨンという名前を取得した。

1994年、1975年にマニラ首都圏が設立されて以来、マニラ首都圏で最初の自治体として市となった。

現在、オルティガスはパシグ市と共有する商業・ビジネスセンターであるオルティガスセンターで知られている。市内の著名な機関や施設には、アジア開発銀行、バンコ・デ・オロとサンミゲル社の本社、シャングリラプラザやSMメガモールなどのショッピングモールがある。

この都市は西にマニラ、北にサンファン、北東にケソン市、東にパシグ、南東にタギッグ、南にマカティと接しています。 また、面積は21.26 km 2 (8.21 平方マイル)で、マカティやマリキナと同程度で、フィリピンで6番目に小さい都市である。

 

語源

マンダルヨンという名前の由来についてはさまざまな説がある。

ある伝承によると、この場所にはルヨンと呼ばれる種類の木が豊富にあり、現在ではアナハウ（Saribus rotundifolius）としてよく知られており、この木から籐や家具が作られていたと言われる。

別の説では、スペイン人がこの地を、アカプルコという名の航海士の報告に基づいて名付けたと主張している。航海士は、起伏のある丘陵地帯がダルヨン（「海からの大波」）に頻繁に打ち付けられるのを見たのだという。これは、海からの巨大な波がサルプカン・ング・アロンと呼ばれる広大な低地の隣接する丘陵地帯にぶつかるという、スペイン到来以前の伝統的な物語を裏付けているように思われる。フランシスコ会の歴史家フェリックス・デラ・ウエルタは、この土地の起伏のある地形が海の巨大な波に似ていると述べた。

フィリピンの多くの場所の語源伝説と同様に、外国人がその場所の名前を尋ねると、地元の人々は「madaluyong」（「起伏のある」）と答え、後にスペインの作家によって「n」を加えて「Mandaluyong」と転写された。

この名前の別のバージョンは、ルヨンという名のマハルリカがバランガイの族長の美しい娘マンダに恋をしたという伝説に基づいている。族長はルヨンを嫌っていたため、マンダとの結婚を禁じた。ルヨンは当時の慣習に従って、一連の部族の競争に勝つことでこの反対を克服した。その後、夫婦は後に「マンダルヨン」と呼ばれるようになった場所に定住した。これは彼らの名前をつなげた言葉といわれる説である。

 

歴史

マンダルヨンの住民は昔から勤勉なことで知られていた。戦争が終わる少し前までは、男性は洗濯をして住民以外の人々を楽しませ、女性は衣類にアイロンをかけていた。これらの勤勉な人々のルーツは、大マジャパヒト帝国のソレダン皇帝（別名「アンカ・ウィディアヤ」）とサパ王国のササバン皇后に遡流と言われる。ササバン皇后の息子であるバラグタス王子は、1300年頃に王国の君主として統治した。

1世紀以上後、1470年頃には拡大し、「ラカン・タクハン」を君主とする「ナマヤン王国」と呼ばれるようになった。この広大な王国は、現在のキアポ、サンミゲル、スタ、メサ、パコ、パンダカン、マニラのマラテ、マラテ、サンタアナ、およびマンダルヨン、サンフアン、マカティ、パサイ、パテロス、タギッグ、パラニャーケ、およびパシグの一部から構成されていた。ケソンシティからディリマンまでは、当時マンダルヨンの一部であった。

 

スペイン植民地時代

財団

マンダルヨンは、当初はサンタ・アナ・デ・サパのバリオとして知られていた。このバリオは、トンド県(後にマニラ県として知られる) のパコ地区の一部であった。スペイン人によって、ローマの守護聖人に敬意を表してサン・フェリペ・ネリと名付けられた。

1841 年にサンタ・アナ・デ・サパから民事的に分離された。

1863 年 9 月 15 日、サン フェリペ ネリ教区は独自の教区を設立した。「Dulcísimo Nombre de Jesús」(直訳すると「 イエスの甘美な名前」) 会衆の管理下で、独自の教会、修道院、学校が建設された。サン フェリペ ネリ教区は、1896 年から 1898 年の革命の間、カティプナンを広める中継基地として重要な役割を果たした。

 

オリジナルバリオス

ペドロ・パトリシオの著書「マンダルヨン: 1837–1975」の中で、マンダルヨンにはポブラシオン、バランカ、ハグダン・バト、ナマヤン、ヒューロの 5 つのオリジナルのバリオがあったと伝えられている。これは 1903 年に記録された最初の国勢調査によるもの、これら 5 つから 22 の小区が発展した。

 

フィリピン革命

マンダルヨンは1896年のフィリピン革命において、17の支部を持つカティプナンまたは「マカブハイ」グループの領土として重要な役割を果たした。

1896 年 8 月 29 日、アンドレス ボニファシオは、エミリオ ハシントおよびカティプナンの他のメンバーとともに、スペイン政府に対する今後の革命に備えるため、シティオ バラクバク (現在のビジャ サン ミゲル) にあるロムアルド ビセンシオの家に入った。この場所で、ボニファシオは、フェリックス サンチェスの家で、カティプナンがハグダン バトに移る前に、最後の宣言を読み上げた。この出来事は、「29 De Agosto」および「Pinagtipunan」としても知られており、歴史的なバランガイ ハグダン バト イタース近くの 2 つの通りにすでにその名前が付けられている。

1896 年 8 月 28 日、バランガイ ハグダン バトで、アンドレス ボニファシオは、1896 年 8 月 29 日土曜日をマニラ攻撃の日付とする布告を出した。

1896 年 8 月 30 日、サン フェリペ ネリでの革命が成功した後、カティプネロスはサン ファン デル モンテに行き、スペイン軍に対抗するための武器をさらに集めるためにエル ポルボリン (火薬庫) を攻撃した。この出来事はサン ファン デル モンテの戦いとして広く知られている。

1896 年 9 月 15 日、革命新聞「ラ レプブリカ」が創刊された のもこの町であった。

 

アメリカ植民地時代

1901年6月11日、サンフェリペネリは新設されたリサール州に編入された。アメリカ占領時代には、ポブラシオン、バランカ、ハグダンバト、ナマヤン、フロの5つのバリオを持つ一級自治体に昇格した。1903年11月6日の法律第942号により、サンファンデルモンテ自治体と統合され、自治体の所在地となった。1904年の数か月間、サンフェリペネリはリサールの州都となった。 その後、サンファンデルモンテはサンフェリペネリから分離され、1907年3月27日に独立した自治体の地位を取り戻した。

 

サン・フェリペ・ネリは、1931年11月6日に法律第3836号に基づいて現在のマンダルヨンに改名された。アメリカ統治時代には、女性矯正施設、ウェルフェアビル・コンパウンド、ボーイズ・タウン、国立精神衛生センターなど、多くの政府インフラが設立された。

 

日本占領時代

1942年から1945年までの第二次世界大戦中、マンダルヨンはマニラ、ケソン市、リサール州の他の近隣の町とともに、大マニラ市の一部を形成していた。 また、戦争中、マンダルヨンはカトリックの司祭や民間人を含む多くの人々を失った。破壊は至る所で感じられたが、1945年2月9日にアメリカ解放軍とフィリピン連邦軍がタイミングよく到着したため、自治体はそれ以上の被害を免れた。その日は、連合国による日本帝国軍からの解放を記念する、マンダルヨンにとって赤い暦の日となった。

 

フィリピン独立

Dambana ng Ala-ala Alay sa mga Dakilang Anak ng Mandaluyong (直訳。 マンダルヨンの偉大な息子たちへの追悼の捧げ物)、マンダルヨンの勇敢な地元住民に捧げられた記念碑

マンダルヨン、パグアサの解放公園にある解放記念碑

第二次世界大戦後、マンダルヨンは進歩的になり、経済が劇的に成長し始めた。

1950年代から1960年代にかけて、多くのインフラ、企業、その他の事業が開発され、その結果、マンダルヨンはリサール州で最も発展した自治体として認められた。

 

戒厳令時代

フアン・ポンセ・エンリルの待ち伏せ

マンダルヨンは、戒厳令布告を正当化するフェルディナンド・マルコスの努力に少しだけ関与した。なぜなら、1972年にフアン・ポンセ・エンリレが待ち伏せされた事件は、戒厳令施行の直前の数時間にマンダルヨンの高級住宅街ワックワックで起きたとされているからである。待ち伏せされた事件は高級住宅街で起きたため、事件の独立した目撃者は名乗り出ておらず、事件直後の目撃者もほとんどいない。このことから、待ち伏せは捏造であり、事件を仕組むのが容易だったためにその場所が特に選ばれたという話に信憑性が増している。その夜の後の14年間は、マルコス政権による人権侵害の記録として記憶されており、特に政治的反対者、学生運動家、ジャーナリスト、宗教活動家、農民、そしてマルコス独裁政権と戦った他の人々を標的としていた。

 

産業の成長と政府の買収の取り組み

戒厳令以前のフィリピンのビジネス界で著名な人物は、マンダルヨンを拠点とする実業家ドミンゴ・M・ゲバラ・シニアで、彼の成功はラジオやテレビを含む手頃な価格のフィリピン製家電のブランド、ラジオウェルスを創設したことから始まった。これは最終的にマンダルヨンを拠点とするゲバラ企業となり、フィリピンのエレクトロニクス、通信、農業、産業開発、輸送、製造の分野を独占し、本社はリベルタッド（現在のDMゲバラ）にあった。国立芸術家のニック・ホアキンは、ゲバラのプロジェクト（フィリピン初の自動車である「サクバヤン」の製造を含む）が戒厳令前の数年間にフィリピン経済を新興工業国ステータスの瀬戸際にまで引き上げたと指摘した。しかし、戒厳令中にフェルディナンド・マルコス大統領に事業の支配権を明け渡すことを拒否したため、ゲバラの事業の成長は止まり、マルコスは報復としてゲバラの事業を困難にした。

 

リサール州からの分離

主要記事:メトロマニラ

1975年11月7日、マンダルヨンはフェルディナンド・マルコス大統領が署名した大統領令第824号[29]により、正式に新設されたマニラ首都圏に編入された。

 

都市化

主要記事:フィリピンの都市

1987年の憲法により、マンダルヨンと当時のサンファン自治体は、議会において1人の議員によって代表されていました。

 

サンファン・マンダルヨン選出議員ロナルド・サモラは、最終的に共和国法第7675号[30]、別名「マンダルヨン市を高度都市化都市に転換し、マンダルヨン市として知られるようにする法律」となった下院法案を提出した。フィデル・V・ラモス大統領は1994年2月9日（日本からの解放49周年）に共和国法第7675号に署名し、1994年4月10日の住民投票で批准され、マンダルヨンはメトロマニラで5番目の都市となった。マンダルヨンは、議会に独自の代表者を置く唯一の地区となった。問題の法律が制定される前は、マンダルヨンとサンファンの自治体は1つの立法区に属していた。

 

コンテンポラリー

マンダルヨンは現在、主にボニ通りと G. アグリパイ通りによって 2 つの行政区に分かれた 27 のバランガイで構成されています。

 

2002年、マンダルヨンは都市経済の劇的な改善により「フィリピンの虎の街」として認められた。