散歩をするとき
一番歩きやすいのは、
歩道と車道が、しっかりと区別されている道。
その歩道が比較的広いと
助かります。
次に歩きやすいのは
車通りの少ない広い道。
これなら、車道と歩道の境目が
白い線だけであっても
端の方を歩けば、それほど危険は感じません。
自転車も車も、
ほとんど通りませんね。
この歩道の突き当たりは、
車の通行量の多い道路です。
そっちに進むのはやめましょう。
…と思っているのに、
Cocoさんは、大通りの方へと
どんどん歩を進めます。
普段から
どういうわけかCocoさんは
閑静な住宅街より
「〇〇通り」といった名前のついた
大きな通り沿いの狭い歩道を歩きたがります。
この時も、
静かな地域に誘導しようとする私に
こうして抵抗してきました。
どうにか説得して
歩きやすい道へと進みますが
かなり不満そうですね。
やがて再び
次の大通りへと交差する道に出てしまいました。
やはり一目散に車道をめざし
大通り沿いの狭い歩道を
喜々として歩き始めるCocoさんです。
空気は悪いし、
音はうるさいし
おまけに自転車はかなりのスピードで、
歩道を走ってきます。
駅に向かう人たちも、皆急ぎ足です。
こんなところを歩いても、何一つ
楽しいことはないと思うのですがね。
しかしCocoさんはひるみません。
歩きにくい道を
足取りも軽く、進んでいきます。
「危険な道を歩くことで
反射神経が養われますよ」
私の場合、その前に
危険を回避することに必死で
神経がぼろぼろになってしまいます。
「常に周囲に気を配ることで
集中力もあがります」
私の場合、その前に
息があがってしまいます。
「体のキレだって、よくなるに違いありません」
…私がキレてしまう前に
さっさと家に帰りましょう…。
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