最近、如水庵の月替わりの生菓子がお気に入りです。見た目の美しさはもちろん、各和菓子には素敵な俳句が添えられています。それも、夏目漱石などの有名な作家たちの詩です。企画された商品に俳句を添えているのでしょうか、それとも、俳句のイメージから商品を企画されているのでしょうか、どちらなのかは分かりませんが、まさに「総合芸術」という感じです。
如水庵の「生菓子」に注目したきっかけは、最近の女子高生の間で「和菓子ブーム」が起きているという話を耳にしたからです。チョコやケーキやアイスクリームに夢中だった若者たちが、和菓子に惹かれているというのは興味深い話です。そこで、本店に足を運んでみたところ、ひっそりと佇む生菓子コーナーが目に入りました。
この生菓子、冷蔵が必要だからでしょうか、おそらく「博多駅マイング」では販売されていません。それでも、もっとアピールしても良いのではないかと感じました。ケーキショップのように、あるいは逆に、チョコレートショップ本店奥の「秘密の部屋」で販売しているトリュフチョコのように、特別感をもたせた販売方法も良いのかもしれません。
如水庵の店舗では、和菓子だけでなく、福岡県の伝統工芸品も取り扱われていました。有名な「博多織」や「久留米絣」だけでなく、博多駅でもあまり見かけない「八女提灯」などの「国指定伝統工芸品」が、手軽な価格帯で売られていました。しかも「国指定伝統工芸品」だけでなく「福岡県指定」や「福岡市指定」というレベルのものまで。おそらく「如水庵オリジナル」だろうと思います。
そして、人数分の和菓子と、懐紙やナイフを兼ねたつまようじを、セットで購入しました。これらは、茶道の席で活躍するアイテムですが、最近は「テーブルスタイルの茶道」というものもあるので、お皿代わりに「懐紙」を敷き、ケーキスプーン代わりに「つまようじ」を使い、煎茶と一緒に食べるだけでも、十分趣があると思いました。
今の時代、美味しいスイーツはコンビニでも手軽に買えるようになりました。なので、和の生菓子を食べる時間の方が「特別感」を感じます。口に入れるとしっかりとした甘さを感じますが、食べ終わった後は胃にもたれない軽やかさ。和菓子はカロリーが低いという点も、女子高生に受けているポイントかなと思いました。