桃花は、あかりとカケルの第二子でしたが、全ての記憶を消去するためにアオイによって一度無垢な気に戻され再度第四子としてアオイとあかりの娘として生まれます。
理由は、罪人であった父親のカケルが追放の後に、殺人まで犯していたことが判明し、「殺人者の皇女」だと発覚することを恐れたアオイが決断します。それと、以前の桃花は7歳ぐらいの身体から先、成長することができなかったこともありました。カケルの子はヒカルと桃花のみ。ヒカルは、父親を憎んでいたので喜んで同意しますが、父親が大好きだった桃花は悩みます。
叔父の月詠に相談しますが、月詠から「カケルはもも姫にとっては、いい人だったのでしょう。でも、他の人たちにはどうでしょうか?もも姫は賢いと聞いています。良く、お考えなさい。」と言われてしまいます。
父親の行いは、住んでいた離宮を支える者たちに暴言、暴力は当たり前。ほぼ毎夜。。。その過去を思い出しながら、桃花は「今の自分と訣別する」決心をします。そして、アオイに条件を出します。「私は末っ子にしてください」
カケルとアオイには長い確執があり、カケルの愛娘であった自分を新しく父親になるアオイから疎まれないようにするために。ヒカル、ソラ、界は男で一人娘の末っ子。。。ならと。
2度目の生を知らずに生きるヒカルと桃花。若干性格も持っている能力も変わります。
ヒカルは少しわがままな威張り屋になります。ももは、カケルの天才的頭脳は残らず、普通の女の子。能力もヒカルは前のものも残り、赤族の炎を普通に支えるようになります。ももは、強い念動力を持ったままで7歳の身体を超え大人になります。
ところが、ももは男に恋をすることができないのです。ヒカルは妻ミホとバカップルと言われるほど仲睦まじく、それを見ても「。。。アホか」としか思いません。
仲良しになったクシナゲ姫も恋をして生き方を変えました。両親も、人間に戻って償いをして再度、赤界で召し上げられたカケルもシャインと「男女の愛」を育んでいるのに。大好きだった父親を見ても何も感じない。
「なんだか寂しいのです」と涙を流す桃花。
昨日、カケルが幽閉されていた「青の離宮」の責任者ヒビキの話を書いていました。
ヒビキは元武官。4000年も離宮の仕事を休み無く勤め、カケルが追放されるや否や「お役目さがり」と言う休職に入ります。彼は、余りの長期の激務で「気の病」を病んでいました。「強い」と思っていた「己の弱さ」に打ちのめされ、高天原の果ての森の中に逃げ込みます。人の姿を保持することもできず森の木の中で眠っていました。そこに、治療しに来た精神科医アオイがやってくるのです。その治療、精神療法の話です。
ヒビキは、気から生まれた親がいない「在る者」でカイトと同じ。そういう者は宮仕になると話します。仕事がしたいのに出来なくなった自分の存在意義を涙をこぼしながら話します。
長い長い時間が経って、治療のおかげもあり宮仕に復帰できるようになります。でも、ストレスが少ない仕事にしました。
月詠に仕え、夜の中で生きることを決意します。月詠のキャラは、かなりの人格者です。
で、静かな夜の高天原の話を書いていて、眠れない桃姫が月詠を訪ねてくるのです。
ヒビキは7歳のもも姫を良く知っていますが、それは公然の秘密です。
これから、この桃花とヒビキは近づいていきます。
ももには、恋の感情がわからない。ヒビキも同じようなものです。
「特別な好きの気持ち」を抱いていても分からない。イライラした展開になると思います。
ラストシーンまで桃花は「喪女」のままにしようと思っていたのですが、やっとお相手が見つかりました。
ヒビキの「気の病と1000年のお役目さがり、月詠の側近になる」は、だいぶ前にできていたのですが。。。
全員がハッピーになるような話にしたくて、四苦八苦。
桃花の目が大きくなりすぎたのはご愛嬌。