「お獅子つぶれた」
えー、人というものは、それぞれでございまして、
このぉ、中にはですな、...
見られて、えー、気分が高まるという方がございます。
これは、あのぉ、いろんな言い方がございますが、露出と
ゆうてしまえば、あまりにも、あからさまでございますけども、
えー、見られることが楽しい。
こらぁ、あの、むつかしく申しますと、見るほうも楽しい。
こらぁ、視姦(しかん)と申しますか、えー、見て犯すという、...。
視姦というものもあれば、また、片一方には、
見られて昂ぶるというのもありますようで、...。
おんばはん(乳母のこと)でございまして、子供をあやしてると、
この子供が、まぁ、三つ、四つでございましょうかなぁ。
片言で、言葉がしゃべれる。
まぁ、ものが言えるという程度の、お子達。
あやしてますと、これが、泣いて、泣いて、しょうがない。
どないしても、泣き止まんというので、この、おんばはんも、
妙なおんばはんで、多少は、そういう素質があったんでっしゃろうかなぁ。
前を広げまして、...。
「ぼんぼん、見てみなはれ。
ほれ。
お・し・しぃ・パーク・パク。
お・し・しぃ・パーク・パク。」
ある種の、技術ですなぁ。
あれを、パクパクさせられるというのは、かなりな技術でございますが、...。
「お・し・しぃ・パーク・パク。」
って、やって見せた。
子供のほうも、こんなもん見んの、初めてでしょってに、
元々は、そこから出てきたんですけども、...。
そんなもん、出てくるときには、覚えてしまへんさかいに、
「妙なもんがあんなぁ。
おしし。
あっ、おししやさかいに、頭に毛ぇが、生えてのかしらん。」
かわいらしい、えくぼの引っ込みそうな手ぇで、キュっと触りよったんです。
おんばはんも、
「あれっ。」
っと思ったけど、それは、それ。
小(ちい)そうても、子ぉが見てると思うと、なんとなく気分がええ。
触らしといて、
「お・し・しぃ・パーク・パク。
くちゅくちゅくちゅ。
お・し・しぃ・パーク・パク。
くちゅくちゅくちゅ。」
おんばはんは、えぇー具合に、
気分が出たもんと見えましてぇ、
お露が、たらたらたら。
「お・ちぃ・ちぃ、...。
わぁっ。
おちちぃ、ちゅぶれたぁ。」
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