動物も植物も活発になり、新たな命が続々と誕生する気配を感じますね。
デジタル化した喧噪の中では、そんな気配さえかき消されてしまいそうですが、耳をすませば、どこからか、小さく悲しげな鳴き声が聞こえてくる……(そろそろ多くなりそうな季節になりました)
今回紹介する絵本は、そうぞうしい街の中で、耳に聞こえてくる音、心に響く音に耳をかたむけていた作曲家と子猫のお話です。
なんと実話をもとに作られており、モデルとなった猫ちゃんが作った?曲入りCDもあるのです!(→Don't Panic 60 Seconds for Piano)
ちょっとあやしい雰囲気を漂わせつつ、最後には子猫のかわいらしさを感じますね。
ちなみにモデルとなった猫ちゃんのお気に入りはバッハだそうです(こちらもどうぞ→マチネの終わりに)。
ピアノを弾いているときの子猫の反応などが生き生きと描かれていて、ちょっとした仕草や表情も猫好きにはたまらないと思います。
突然、机の上に飛び乗ってきてノートなどをクシャッとされたりもしますが、心が煮詰まってしまったとき、猫はふわふわの温もりで包んでくれたり、思わぬヒントを与えてくれたりする不思議な生き物!…ということですね。