お知らせ
メール(reimei.nakayama@gmail.com)またはお電話(059-255-1123)で、れいめい塾まで『内申の件で』とご連絡ください。
中2には英語から社会や理科にシフトさせている。
英語のほうは打ち止め・・・智照と人也が合格。星河は最後のほうまで行ったがとん挫、いつものように最後の粘りがない。中間や期末での最後の粘りのなさ・・・こんな試験にも同じようなことが起こる。最後まで粘る・・・星河の遠大なる課題だ。その課題さえクリアすれば、志望高は広がるはず。亮も宿題に追われた後半が痛かった。これまた最初の頃は快調だったのだ。
電流電圧をさせるが星河はかなり覚えている。智照のほうが分が悪い。そして今、亮が始まった。すでに新学期が始まってしまった有紀、理科の試験の様子を尋ねると「80点はなんとか・・・もしかしたら90点あるかなって」
その有紀には連立方程式を延々とさせる。連立方程式の重要さもさることながら、その向こう側の関数・・・一次関数に早く入りたいのだ。生徒数の問題はクリア、割合もクリア・・・ところが距離算でブレーキ、大ブレーキである。
夜は玄太(24期生・三重大学医学部1年)の授業・・・確率である。もう一人の生え抜きの医学部生の山崎(24期生・三重大学医学部1年)はラオスだ。自由の翼・・・いいねえ。
昨夜、福島先生(松阪双葉塾塾頭)にわざわざ来ていただいたが、パソコンは意思があるかのごとく福島先生の前では従順な人格を装う。俺や塾関係者の時の傍若無人ぶりとは打って変わっての豹変だ・・・これからはウチの塾のパソコンを「彼」と呼ぼう。
その福島先生、今年の盆はマージャンができなかったようで・・・昨夜もマージャンしそうな流れもあったがさすがに皆が疲労困憊。で、今しがたさりげなくお誘い。こっちから生きのいい玄太と国士無双を和って図に乗っている大典(21期生・愛知大学法学部2年)プリウスに乗っけて松阪へ向かいます!と伝えると、マージャン卓もあるので福島先生こっちまで来ていただけるそうな。ご厚意に感謝して日付の変わる頃から開局予定。
そこへ竜太(18期生・立命館大学文学部4年)登場。「先生、大門でいろんなところに声をかけてきましたよ」 おいおいおい、話を聞くとなかなか強力な武器となりそうな面々が浮かび上がる。でもやね、市会議員選挙参戦は4年後のお楽しみと綴った俺のブログ見てへんのかいな。
少しばかり楽しみの時間・・・2時間ほど塾を空ける。陽平(10期生・ビストロ『土の中の Salad 』経営)の店探訪である。1階に降りると『シックス・ディグリーズ』に大典(21期生・愛知大学法学部2年)がいる。ドアの前に立つ・・・開く。マッツン(7期生)が今から大典を料理するところだ。
「今度さ、23沿いに塾の後輩、3歳下の生徒がフレンチの店を出すねん。近々リーフレット持ってくると思うから置かせてやってくれ」 「そりゃ構へんけど、俺知ってる奴?」 「知らんやろな、まあ一度行ってやってくれ。ランチで1200円から、ディナーは2000円からや」 「フレンチやろ、そりゃ安いな。行きますよ」 「まあ、開店価格やから、少ししたら上がるかもしれへんで。9月5日からプレオープン、11日から本格始動や」
そしてスタンバイ状態の大典の方に視線を向ける・・・「これが昨日生涯で初めて国士無双を和(あが)りはったお方でっか」 「あっ、face book 見てもらいましたか」 「へえへえへえ、どこから見ても神々しいお姿で」
そして銀行、いろんな支払や講師のバイト料・・・それから23号線へ。そして「王将」を越えて・・・あった!
この建物の右、3軒店舗の真ん中にハンバーグの『BINGO』がある。ウチの塾的には、幻だったはずの臼井(4期生・臼井自動車)に彼女がいたことを決定づけた店として有名。さて、できたばかりの看板の下、店内を覗きこむ俺。
夕方から厨房の備品が運びこまれるはず。陽平は今頃、スタッフの面接をしているのだろう。それにしても、ここに35席入るわけだ。それを自分一人でこなそうとしている。
「35人って・・・一人で回せるんか?」 「回せます」 「自信たっぷりやな」 「120人の店も任されました、まあ一人じゃなかったですけど」
「レストランってどのくらいの割合で成功するんや」と俺。「・・・10軒で1軒くらいかな」 「そりゃ厳しい、塾も厳しいが外食業界も厳しい。で、開店に対する不安は?」 「・・・ないですよ。今までも何度か起ち上げには参加してきたし・・・」 「でも、今度は自分の店やで」 「・・・いや、やっぱりないですね」 「・・・そっか」 「自信ありますよ」
昨夜話した陽平を思い出す。「あの根拠のない自信はどこから来るんかな・・・」 プリウスから『土の中の Salad 』を眺めながら俺がつぶやく。「あなたと同じじゃない」 助手席では奥さんがつぶやく。突発性難聴はこんな時に便利だ・・・聞こえないふりをする。
中日新聞の地域版の見出し・・・愛知県が「中3数学、全国平均上回る」。岐阜県は「中3数学、3位に浮上」。そして三重県・・・「最大1万3000棟以上浸水か」。鈴鹿川が大型台風に襲われた場合の予測だ。
全国学力・学習状況調査での全国の都道府県別順位が発表になった。三重県は42位・・・まあ、喜べないけど事実は事実。今のスタイル、内申重視の受験にもその一因はあると思われる。極論すれば、実力よりは社交性・・・極めて就職試験に似ている。あげく、内申が40以上ない限りは津東以上の進学校は受けさせない!とのご神託すら出る中学もある。
陽平チャン(ビストロ『土の中野Salada 』経営)と話していて興味深かったのが今の若者像。33歳にして一国一城の主、俺が今回の開店にあたって「開業資金ちゃんと貯めてたんやな」とネタを振ると陽平苦笑、「いやあ、一部は親父に借りてます」 「ええ、総料理長やったらいいギャラ貰ってただろ」 「いえいえ、使うばかり、出ていくばかりですよ」 「酒か」 「それもあるけど、仕事が終わってから若い衆を連れて飲みに行くほうが遥かに出費は大きい」 「説教か」 「ええ、今は殴って教える時代じゃない・・・今の40代半ばから上は殴って覚えたんじゃないですかね。まあ、僕も毎日口の中を切りながら技を覚えていきましたけどね」 「今は諭して、実際にやってみて教える感じか」 「そうです。今の若い連中は自分からは近寄ってきません」 「いい子やけど年上に甘えるのが苦手やな」 「そうですね。それとハングリーさがない。覚えるなら師匠に近づかなくっちゃ。それをこちらの方から近寄っていき、そして飲み屋に連れ出して、その日の仕事の反省やら説教やらと・・・」 「つまりは、若い衆を育てるために1親等から資金の一部を借りたわけやな」 「ハハハ、まあそう・・・でも、それだけでもないけど」と言いつつ陽平、豪快に笑う。
与えられた仕事はそつなくこなす、しかしそれ以上がない。言われたことは守る、しかしそれだけ。怒られても逆説が多く、決して謝らない。両親との距離が近い、欠勤を親が連絡してきたりする。それもあってか依存性が強い・・・これらの言葉は陽平が言ったわけでなく、この盆に塾のOB達が頻繁に言いつのった「耳にタコ・シリーズ」だ。
ちなみに『創作料理』から陽平の料理・・・
「どこだっていい、いい大学からいい会社に入って、たくさん給料貰って、苦労した母ちゃんを楽させてやりたいんです」 大安寺れいめい塾(岡山)の2期生・平のコメント。困ったことに、このコメントのシンプルさに、心が震える俺がいるのだ。
午後4時頃にぶらりと『土の中の Salada 』、今日掲げられる予定の看板、見にいくつもり。
大安寺れいめい塾とのスカイプ授業、今週の土曜日の午前10時からでいい? できれば2講、第五回と次の2013年度のセンター本誌でどう?
福島先生(松阪双葉塾塾頭)がウチのパソコンを修理し始める。ところがしばらくして怪訝な顔・・・「先生、快適に動いてくれますよ」 「なんでやろ」 「いやあ、僕に聞かれても・・・」 「昨日は確か龍神(17期生)がインターネットイクスプローラーを再インストールするやらなんやら・・・ゴソゴソやってくれてたから・・・」
陽平チャン・・・9月11日にビストロ『土の中の Salada 』を立ち上げる・・・帰ったのは日付をとうに越えている頃。確か今日は看板が立ち、厨房用品の導入、従業員の面接が入っていたはず。それでも名残惜しそうだったのは嬉しい。
確かに気分よくネットへは繋がった。しかし、橋本ドクターから教えてもらったテク・・・試験問題をソートして保管、そこへハイパーリンクで繋げる・・・に関しては、シンリョー電気さんの修理以前のものについては繋がらない。それ以降は繋がる。「これが繋がらないて・・・」と俺。キーボードをいくつか叩きながら福島先生、「ハイパーリンクの場所が変わってますね。書き直されたのかな・・・」 「いや、それをなぶっているのは俺だけですから、登録する以外には何もしてません」 「ふ~ん、なんでかな」と福島先生、再びキーボードをたたき始める。
結局はその件はそのまま・・・正しいリンク先に書き直せば繋がる。少しずつ直していくつもり。それにしてもありがたい。一旦は繋がらなかったはずのインターネットイクスプロイラー・・・これが復活。感謝すると、「いや、僕が見たときには直ってましたから」 「それでもホンマにありがたい」
龍神は甚ちゃん(6期生相当・県職員)からの指示で午前2時前に塾にやって来る。前日にやった復旧内容を福島先生に伝えるためにだ。このあたりは年功序列、依然として生きてる。
つくづく俺は幸せ者だ・・・困っていると誰かが手を差し伸べてくれる。そのお返しに何ができる・・・そんなことを考えながら仕事ができる。これに過ぎた幸せはない。
午前4時頃まで話していたのは覚えている。どんなふうにスラムに潜りこんだかは覚えていない。覚醒は午前9時前、馨五が勉強している。学生服姿・・・昨日までの『 Sex Pistolus 』のTシャツとは一変。
数日前に里恵が馨五のこのロゴについて突っ込んでいた、「アンタ、このバンド知ってんの!」 「いや・・・」 「自分で買ったんとちゃうの」 「・・・お母さんが」 俺は里恵と顔を見合せて笑ってしまう。「お母さん、ファンやったんかな」 「たぶん」 「かなりマニアックやで」 「若い時はイケイケやったんちゃう」 ・・・今度、確かめてみよう。
今日は津西のオープンキャンパスだ。津高一本と伝えてあるが・・・「なんで、津西に行くねん」 馨五は困ったように気弱な笑顔。「友達もよおけ行くんか」 「はい」 少し明るくなる。まあ、いいか・・・。
市会議員立候補騒動にビストロ開店など、夏季講習とはまた別の喧騒のなかを夏が過ぎていく。一連の擾乱に対して驚いているのは塾の主宰者たる俺です。励ましのクリック、ぜひお願いします。
スーツ姿の勇太(三重大学工学部機械工4年)が授業。たぶん、金輪際見ることができないだろうから・・・
「勇太、まるで予備校の先生やん」と言いつつ里恵(7期生)登場。俺は当然、真ん中の部屋で陽平チャン(10期生・『土の中の Salada 』経営)とランデブー。
『創作料理』という本がある。5万冊を売った、この類の本ではベストセラーとも言える。
この本の表紙の料理・・・これは陽平チャンが作った料理だとか。スゴイねえ。本の中のレシピにも陽平チャンレシピがたくさん掲載されている。さらに本の中での紹介・・・
名古屋の『 Fine Dining TASTE-6 』で弱冠30歳を前に総料理長を任される。名古屋市内の5店舗を統括、フレンチ・中華・和食・イタリアン・スペイン料理をこなす。陽平の創作料理の噂を聞き来訪、その斬新さに魅入られた客はほとんどがリピーターとなる。そして今年5月、勇躍帰省。来年開店を目指すものの、23号線沿いに絶好の場所を見つけたことから状況は一挙に動きだす。
9月11日に『土の中の Salada 』を開店。コンセプトは「家庭的なフレンチ」 35席ある店の隅々までを支配する。リーズナブルの値段でフレンチの価値観を覆す。
「僕は、この塾に来たおかげで津高に進学できました。でも津高の3年間、何か違うと感じてた、何か・・・みんなと同じように大学に進学して、そして就職して・・・どうしても、会社勤めをする自分が想像できなかった。愛知工業大学に進学しても、モノづくりに励んでみてもやはり何か違う。そしてレストランでバイトしたことがきっかけで、ああ俺がしたかったことはこれと違うかな・・・って。でも厳しい世界でしたよ。最初に働いた店では毎日のように殴られた、殴られて覚えていくのがルールでした。まあ、今は違いますよ。殴る料理長なんて、今はもういませんよ。でも殴られて一つひとつ身についたものが今の僕の武器になっています。でも、おもしろいもので理系で良かったと思ってるんですよ。お客様が帰った店の中で、料理をいろいろ組み合わせてみる。金属や新素材を組み合わせるのは性に合わなかったけど、いろんな食材を組み合わせるのは好きなんです、楽しいんです。いつの間にか気づけば朝、・・・朝までの間、時間が過ぎるのを忘れているんです。同じ組み合わせでも金属はダメだったけど、食材なら工夫するのが楽しい。いろんなバリエーションを試しては翌日出してみる。毎日がその繰り返しなんです。食材の組み合わせの妙・・・でも、モノづくりという意味では何か理系っぽい、そう思うんですよ」
福島先生(松阪双葉塾塾頭)がドアを開ける。「やっと時間が取れましてね、パソコンの調子悪いんでしょ」
いろんな人に助けられて、ここまで来た。そして今もいろんな人に助けてもらっている。そんな俺にできること・・・俺のできる範囲でのお返し、いろんな人に恩返しをしたい。
『土の中の Salada 』は、9月5日からプレ・オープン。そして、一週間の始動期間を経て、11日にオープン。ランチは1,200円から2,000円まで。ディナーのほうは2,000円から3,500円。ラストオーダーは9時半までで閉店は11時まで。この値段はオープン記念特別価格です。そして定休日は火曜日。
何とぞ、れいめい塾10期生・辻陽平、よろしくご鞭撻のほどをお願いします。