リツゲイ稽古場日誌

劇団立命芸術劇場の稽古場日誌です。日々演劇と向き合う団員たちの思いが垣間見える、かも...?

2015-11-17 22:48:08 | 2015年度冬公演『俺たちの非日常に告ぐ』

こんにちは。椿です。

今回も例の如く、照明にクレジットしております。

つい先日、仮仕込みを行ったのですが、
久しぶりに脚立に上がったのですが、
久しぶりに灯体を吊ったのですが、
久しぶりにシュートを行ったのですが、


すっごく…!楽しかったです。


…いや、やっぱりそうでもないかもしれません。
すごく疲れました。
でも、この疲労感が懐かしいです。

そうです、時代が戻ってきました!!!!!!
チーフをやっていた頃は修行僧になる夢をみるくらい作業という作業全てに悩まされていたんですよね。
でもですね、僕は!照明スタッフに戻ってきました!!!!!
すごく喜ばしいことです!!

去年の夏公演も照明スタッフだったのですが、やっぱり変わってしまうものですね。

そんなこと言いながら、去年の記憶はほとんどないんですけど。
忘れっぽい性格なので。忘れたいこともヤマホド。

でも、たぶんそれだけじゃなくて、なんか余裕が出てきたんだなって思います。遅いわ。

人がプランニングした照明楽しいです。楽しめる余裕が今の僕にはあります。最高。
普通にわくわくします。照明が秘密基地してます。


秘密基地、響きが懐かしいです。
僕もこう見えて、いや、どう見えてかわかりませんけど、秘密基地ガチ勢な時代がありました。
山の中に作ってたのですが、チャンバラとかサバゲーとかよくしました。あと、おにごっこ。

もう、戻れないです。
まあ、頑張ったら戻れそうですけどね。
でも、たぶん社会が許さないです。ひぃ。

この歳になって『秘密基地』という言葉を耳にすると残酷で皮肉的な言葉だな、と思ってしまいます。
理由はよくわかりません。

だからなのか、なんなのか、僕は今回の脚本を一読させてもらったとき、空白感を感じました。
これは「あの頃にはもう戻れないのよ~」みたいなバカ丸出しな寂寥感とか「あの頃は良かったよね~」みたいなアホ丸出しな懐古とか、そんなんではなくて、なんかこう、痛いところを突かれたような、そんな感覚です。


「懐かしい」と思い込んで、変わったものを正当化するのはできないなんて駄々こねる。
駄々をこねるなんて子どもだ。
駄々をこねなくなったら大人だ。
大人になったら「懐かしい」と思い込んで、変わったものを正当化する。


大人になれず、子どもにも戻れないボクタチはどうすれば良いんでしょうか。ひぃ。


11月後半、もう冬です。
みんな今公演のテーマについて書いてて、なんかそういうのあったかくていいな~って思いました。
きっと愛される作品になるんでしょうね。

僕も冬のことを少し好きになれるような気がします。

コメント
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