どうも、この2014年度夏公演で演出だった諸岡です。
最後まで締まらない挨拶をしますが、今回だけは最後までお付き合いをお願いします。
この公演で初めて体験したことが山ほどある中で何を書こうかと頭を悩ますのももったいない話なので、この公演で何を伝えたかったかとかを書こうと思います。
今回、色々な先輩や多くのお客様から「珍しく明るい作品でしたね。」というお言葉を頂きました。そうなんです、この話はどうしようもなくハッピーエンドで、登場人物全員が幸せになる作品なんです。
この作品を上演する以上は、このハッピーエンドを純粋に見てくださる方々に伝えようか?ということは必ず考えなければいけない問題で、その部分で一番深く脚本と向き合わなければなりませんでした。
それで僕が見つけた結論が「観ていてコッパズかしくなる位高校生チックな青春恋愛」というものです。それを如何にお客様に魅せられるか。というのが僕の心の底で勝負していた部分です。
ここまで読んで下さった方々は恐らく心優しい方だと思うので、ご厚意に甘えて僕の個人的心情とかを語ります。
この公演を通じて僕も含めた全員が大きく成長するのを目の当たりにしました。一回りも二回りも大きくなった後輩ちゃんとか、頼もしく見えるようになった同回生とか、頼もしくサポートしてくれる丸くなった先輩とか、本当に色々な人の変化を実感できた日々はこれまで以上に濃密に感じられます。
ただ、その中で僕はどう成長したのだろうか。そう考えると、「人一倍自分のことについて悩んでた癖に進歩してねえなコノ野郎」と猛省しなくちゃいけないなと一人で考えさせられました。
思い返すと、こんなにも自分のことで悩んでしまったのは生まれて初めてだったかもしれません。こんなことができる状況だったのはリツゲイが僕にとって暖かく、僕を支えてくれる人しかいなかったからなんでしょうね。僕は本当に幸せ者です。
こんなに芝居に、自分の団員に対する愛情、他人の恋愛をどう魅せるかに、頭を悩まして楽しんで涙した日々は一生忘れられないでしょう。
話は変わりますが、この公演では「どうせなら面白いほうが良い」という言葉を励みにしていました。これは三谷幸喜の「笑の大學」という作品でのほんの一部のセリフなのですが、その言葉でどうにかこうにかやってきました。
もし、この言葉が観て下さったお客様やこの公演を作ってきた仲間に少しでも伝わっていたなら、僕の勝ちだと独断で思います。
この公演でのカーテンコールは銀杏boyzの「夢で逢えたら」という曲です。その曲には昆陽や杏奈や僕の青臭い想いが託されているようなきがします。
これを読んで下さった方々の想いが実って幸せを感じられる日々が訪れることを心から願い、これまで応援して下さった全ての方への感謝をささげてこの拙い文章を終えさせていただきます。
本当にありがとうございました。
演出だった諸岡航平より。
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