好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

日記とは、あくまでも“物語”である。

2023-10-29 | その他ミステリ

『おしまいの日』(by新井素子)、読了。

『ひぐらし』や『うみねこ』関連で知った本だったりする。
新古書店で買った。
1992年初出。

いわゆるモーレツビジネスマン(←作中当時の表現)の夫と、専業主婦の妻。
妻は常に誰かに依存しなければ行動指針を決められないタイプ。
そんな妻は日記を欠かさず書いているが、夫の健康を見守れない不安感から、自らの心身を破綻させていく。

本作は、妻の一人称の日記と、三人称の文章とで構成されている。
読んで目を惹くのは、やはり妻の日記の文面だ。
突如フォントが大きくなるのはまだしも、何度となく書かれる抹消線にまず混乱する私。
てっきり前の持ち主がボールペンで書いたのかと。

妻は幻聴に苦しめられる。
せっかく親しくなった野良猫も、突然失ってしまう。
更にオカルトネタに取り憑かれてしまった事から、妄想は致命的に加速していく。
妻にとっての「おしまいの日」が訪れるまで。

悲しいかな、この物語に救いはない。
妻が狂ってしまった原因、つまり夫の働き過ぎについては最後まで解決されない。
過労死問題は、作中当時は特に、そして今も横たわっているままだ。
「こんな時代もあったんだねぇ」と遠い目で語れるように、早くならないものかな。

それでは。また次回。


薦められた本には当たりが少ない(私見)。

2023-10-11 | その他ミステリ
古本市で薦められて買ったハードカバー本を、一気読みした感想を列挙。

★『冬雷』(by遠田潤子)
祟りを鎮めるための、鷹匠と巫女の祭りを、伝統として続ける寒村。
孤児だった主人公は、その村の因習に巻き込まれる。
事の真相の辻褄に納得させられる一方、人が消えようが殺されようが祭りを最優先している村の狂気に胸が悪くなった。
滅びていいよ、こんな地域。

★『SOSの猿』(by伊坂幸太郎)
漫画とのコラボ作品という触れ込みから敬遠していた本。
引きこもり問題と悪魔祓いの出てくる「私の話」。
ファンタジー設定多々の「猿の話」。
前半では、この二つが関連なく交互に出てきて混乱。
全体の構造を理解した後も、飲み込めない部分が少々。
漫画版や、文庫版小説を読めば分かるらしいが、1作で完成しない、作外情報が前提になる作品は、好きじゃないです。

★『フーガはユーガ』(by伊坂幸太郎)
本屋で平積みされていた記憶から手に取った。
(↑私の場合コレも大抵失敗フラグ)
一定のルールに基づいて瞬間移動する双子の兄弟の人生。
悪を挫く展開は爽快ではあるが、主人公たちの境遇があまりに酷い。
虐待問題がこれでもかと突きつけられるため、何度か本を投げ出したくなった。読み返すの無理。

それでは。また次回。

Switch版『シャーロック・ホームズ:罪と罰』プレイ記録。(その6)

2023-10-04 | その他ミステリ

☆Switch版『シャーロックホームズ:罪と罰』第6章「半月夜の散歩」☆

途中まで攻略サイトに頼りまくった。
ハーフムーン通りで発生した射殺事件。
犯人として疑われているのは、頼れるウィギンズ少年の兄、名前はレイトン・チャップマン。
……よりにもよって「レイトン」って名前、誰か何かを狙ってるように思えてならない。
今章のホームズには、(着替えモードで)シルクハットを被らせたい。

本筋からやや外れた、目撃者のウソを暴く段や、それから現場の外壁を調べる段で、どうにもこうにも進め方が分からなくなって、実は数日放置。
特に後者は、探し物が目の前にあったのに見つけられなかった自分に呆れた。
だから画面が暗すぎるんだってば。

ただ、そういった探索での苦労を越えたら先は楽だった。
推理については、今までで一番容易だったかも。
あっという間に「レイトンが犯人」ルートが、それも二度も作られて、でもそれが間違いだというのは明白で、もう一人容疑者が出てきたらそれでほぼ全クリアだったから。

そして今章では、犯人を告発するか否かを選んだ後にも選択肢アリ。
爆弾魔をテロリストと捉えるか、革命家と捉えるか。
初周での私は、前者として断罪したが、最後までプレイヤーの意志を示せる展開は、実に興味深かった。

それでは。また次回。
(追記。現在も周回プレイ中。進展あったら書くかも)


Switch版『シャーロック・ホームズ:罪と罰』プレイ記録。(その5)

2023-10-01 | その他ミステリ

☆Switch版『シャーロックホームズ:罪と罰』第5章「キュー植物園の一件」☆

元より攻略サイトに依存してプレイしてる私だが、今章は独力ではまるで無理だった。

例によって例の通り、道に迷う。
舞台である植物園のどこに自分がいるのか、どうしても混乱してしまう。

特に終盤、園内を巡るダクトを辿っていく下りで困り果てた。
せめて建物ごとの表札がもう少し明るく見やすければ、出来れば日本語字幕が常に出てくれれば、付いて行けたかもしれない。
が、Rボタンを押しての「観察モード」で移動すると、ますます暗いモノクロ画面になる上、あらかじめ調べていた日本語字幕も消えてしまう。

おまけに、そうやって迷いながらもやっと道中で見つけた機械の操作レバーを調べ……ようとしても何も起きない、触れない。
まさか、また何かとんでもないミスでもしたのかと現場を全部調べ直しても分からない。
分からないまま仕方なく進めて他の所を調べて動かして、二度目に操作レバーに近寄ったら、今度は調べる事が出来た。謎だ。

慣れてる人に言わせれば、説明しようのない直感で分かる部分なのかもしれないが、自分は飲み込めなくてもやもやする。
やっぱり自分、こういう風に画面を探ってクリックしていくゲームって苦手だ。
PCゲームで流行った脱出ゲームも、スムーズにクリア出来た試しがないもの。

後、個人的に、トリックの要が、未開の地の植物っていうのは残念な点。
検証実験を重ねる場面があるから一応納得してるけど。

ラストのミニゲーム、QTEも、やっぱり初見クリアは不可能で、リセットしてやり直した。
こうも毎回、物語に集中したい最高潮なのに、タイミングの厳しい操作を強いられる事にはフラストレーションを感じる。
こういうアクション操作をしたくないからアドベンチャーやってるんだがなあ。

それでは。また次回。


Switch版『シャーロック・ホームズ:罪と罰』プレイ記録。(その4)

2023-09-27 | その他ミステリ

☆Switch版『シャーロックホームズ:罪と罰』第4章「アビー屋敷」☆

やっと今章で、プレイするコツを理解したかもしれない。
会話の必要な証拠を得たら、すぐに事情聴取に行くとか。
答えの全パターンを押さえるためには、敢えて短絡的な推理をかましていけばいいとか。

システムもストーリーも、今までと打って変わって分かりやすかった。
ベイカーストリートの自宅と、事件現場の2ヶ所を往復するのみだったし。
運動神経の要るミニゲームも出てこなかったし。

少々難儀したのは、犬のトビーを捜査して匂いを辿る下り。
何度も同じ道をぐるぐる迷って往復してしまったが、犬が可愛いおかげで気にならなかった。

が。

やっぱり最後のミニゲーム(こういうのをQTEって言うらしい)で、四苦八苦。
毒を飲もうとする犯人を、ホームズ&ワトソン、二人がかりで取り押さえる段。
一歩ずつ近寄るホームズはともかく、ほんの一瞬だけで毒瓶をはたき落とさにゃならんワトソンの責任が重大すぎる。
バッドエンドは絶対に見たくないから、何度も何度もリトライ繰り返した。
助けられて良かった。

それでは。また次回。


Switch版『シャーロック・ホームズ:罪と罰』プレイ記録。(その3)

2023-09-24 | その他ミステリ

☆Switch版『シャーロックホームズ:罪と罰』第3章「血の浴室」☆

冒頭、死にかけてるホームズに焦った。
実験の一環か、自分で毒飲んだようで、本当に脈が弱ってた。
まさに天才の向こう側にいるアホである。

さて、今度は遺跡発掘にまつわる殺人事件。
こんな話、CANONにあったっけ?(2回目)
流石に今章はゲームオリジナル展開か。

現場から消えた凶器を探る研究はなかなか楽しかったが、やっぱり今回も道に迷う。
特に、遠方の遺跡で迷う迷う迷う。
きっと私、いわゆるオープンワールドゲームをやったら遭難する事必至だろう。

ミニゲームもきつかった。何度やっても、ロープの橋を渡れず、川に落ちてしまう。
(結局飛ばした)

終盤では、何だかレイトン教授が出てきそうなダンジョン探索が始まった。
道をしらみつぶしにぐるぐる歩く。
扉を二人がかりで開ける際もぐるぐるぐると1時間以上。
マップの上、というか北?がそもそもどっちか分からなくなる仕様は辛い。
それにコレはミニゲームでないから飛ばす事も出来ないし。

推理の段で出てくるのは、犯人3パターン・凶器2パターン、総計6パターン……のはずが、なぜか二人分しか手がかりが揃ってない。
全員から事情聴取したはずなのに、なぜか終わってない状態でセーブされてた模様。
だから完全オートセーブって苦手なんだよ。

結局、遺跡の神秘を重んじてる人がロマンっぽい凶器で殺ったという推理でクリア。
ミニゲームもなく速やかに逮捕できて安心した。

それでは。また次回。


Switch版『シャーロック・ホームズ:罪と罰』プレイ記録。(その2)

2023-09-20 | その他ミステリ

☆Switch版『シャーロックホームズ:罪と罰』第2章「線路上の謎」☆

夜霧の中、来るはずの汽車が駅の直前で消えた!
こんな話、CANONにあったっけ?
クリア後に調べたら、ドイル氏の短編小説『消えた臨時列車』が元ネタの模様。
青空文庫で読める今の時代は本当に助かる。

今章でも、暗い画面で難儀する。特に、看板の文字を読み取れない。
英語の勉強になると考えて堪える。

ただ、その暗さを差し引いても、無駄にうろうろしまくってる我がホームズ。
敷地内にある別の建物を見落とすのは序の口。
調査した後、関係者に改めて話しかけるのも忘れまくる。

そして事件解決の段。
攻略サイトで確かめたら、自分が最初に組み立てた推理が正解と知る。
でも、だからこそ逆に、他の間違い推理を組み立てないといけないのが大変なんだが。

そんな諸々の苦労が、最後で報われた。
何とワトソン、敵の銃を撃ち飛ばすヒーロームーブ。
あんた一体どこの主人公だよ!(←語り手です)
前章に比べたらスムーズに進められたかな?

それでは。また次回。


Switch版『シャーロック・ホームズ:罪と罰』プレイ記録。(その1)

2023-09-17 | その他ミステリ

☆Switch版『シャーロックホームズ:罪と罰』第1章「ブラック・ピーターの運命」☆

しょっぱなから、暇にあかせて銃乱射してるアホ状態(としか言えん)のホームズに、ワトソンがツッコミ入れるコント的展開に笑ってしまう。
その後、CANONの『ブラックピーター』を連想させる事件をホームズ(を動かす私)が追う。

が、捜査に出向く最初、ホームズを外出着に替える段で、さっそく詰まる、ぽんこつの私。
そういやSteam版でもしばらく、自室のドアを見失ってたっけ。
画面が暗い上、物陰にあってよく見えんのよ。
警察の「証拠品保管室」も同様。
画面が暗い上、英字看板小さいし和訳も出ないし。

推理については、得た手がかりを総当たりすれば問題ない。
寧ろ、「間違ってる結論」をコレクションするのが本作の味である。
(Steam版だと実績のためならコンプリート必須)
被害者の妻と、庭師の関係とか、CANONとはちょっと異なる展開も出てくる。

Steam版で詰まった腕相撲イベントは、振り返れば最終盤と言える位置だった。
この度のSwitch版でも、当初は、さっぱり勝てず。
スタミナゲージを減らしすぎないようにしたら、何のはずみか無事に勝てた。
スムーズに勝てるようになった暁には、後世にヒントを残したい。

そして犯人との捕物帖の段でも、何とまさかのミニゲーム、ボクシングのイベント発動。
初見時は要領をつかめず、犯人に張り倒される私、もといホームズという情けない姿を見そうになって慌ててリセット&再挑戦。
だからチュートリアル無しは止めてほしいよ、ホントに。

それでは。また次回。


興味深いという意味での面白さ。

2023-08-30 | その他ミステリ
『動機』(by横山秀夫)、読了。

横山作品を読むのは当分先だろうと思っていたが、知人から借りる機会を得たため。
全4話収録の短編集。

『動機』
「木を隠すなら森」の理屈を警察小説的に進めるとこうなる。

『逆転の夏』
社会的には悪人とされるだろう登場人物たち、それぞれ自身の立場ごとの“正義”。

『ネタ元』
男性社会における女性記者の足掻きもがき。これが現実だと突きつけられるのは辛い。

『密室の人』
判事が審理中に眠ってしまった真相。判事の妻の思惑が、私には今一つつかめないままだった。


面白いというより、考えさせられる話が多い。
気分転換現実逃避の目的で読む私には、やっぱりちょっと合わないかもしれない。

それでは。また次回。

名探偵の頂点に浸る。

2023-07-11 | その他ミステリ
Switch版『シャーロック・ホームズ:罪と罰』をプレイ中である。

実を言えば、かつてSteamにハマっていた時、手に入れたゲームの一つだった。
が、まず私の旧いPCでは、設定を調整しないと仕様が合わず、それでも動きがもさもさしていた。
ひんぱんにする場所移動時のローディングが毎回数分単位。
しかも、第1話の途中、腕相撲のミニゲームで完全に手詰まりになり、虚しくなって止めてしまった。
それをSwitchでプレイ出来ると知って飛びついた。
これなら、ミニゲームで詰まっても、ためらいなくスキップ出来る。

改めて始めたら、そういや第1章がどういう話だったか、それすらほとんど忘れてしまっていた。
おかげで新鮮な気持ちで始められた。

登場人物に接写して手がかりを探したり、推理専用の謎空間に移動してロジックをつないだり。
個人的には、マウスやキーボードより、ゲーム機コントローラーのボタンが安心する。
移動時のローディングも、我がPCより遥かにスムーズ。
調査画面を読み返してる間に済む。(それでも数十秒かかるが)

強いて難を挙げるなら、PC版で感じた詰めの甘さも健在という点。
全体的に画面が暗めのため、方向音痴の私だとめちゃくちゃ迷う事とか。
あと、微妙に変な和訳もちょこちょこ。

今回のプレイなら、最低でも、第1章の腕相撲イベントを乗り越えて事件解決できるはず。
……って、そもそも腕相撲に勝てなくて事件解けない推理ゲームって何だろう。
推理ミス対策なら攻略サイトを調べれば何とかなるが、ミニゲームの方は唯一解ってのが無いからねぇ……。

それでは。また次回。