好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

ノリで推理ゲーム。

2023-06-07 | その他ミステリ
『勇気の推理』シリーズを全部一度に摂取して頭くらくらした。
 
気分転換に、変わったADVはないかと探して見つけた。
取りあえず、無料アプリ版『勇気の推理1』を読んで、最初の爆弾解除イベントで手詰まり。
と言いますか、それ以前に何が何だか分からない。
 
先にある真実を知りたくて、Switch版『勇気の推理 海苔』を購入。
が、そもそも、このタイトルからして意味が分からない。
サムネイルの画像も分からない。
そのサムネイルにあるタイトルは『勇気の推理 ~美味しい海苔の食べ方~』になってて、ますます分からない。
このタイトルで推理ゲームなのかと読み始め、やっぱり分からない。
 
AでもBでもどのボタンも、ページめくり以外の操作も機能もゼロ。
ストーリーに関しても、高校生の主人公・勇気が事件を解く、という大筋以外、私には説明できない。
世の方々がレビュー記事で、修辞を尽くしている様に頭が下がる。
プレイ環境ある方は実際に自分で触ってみるのを強くオススメする。
 
なお、余談ながら。
Switch版『勇気の推理123』に、無料アプリ版のシナリオ(?)が収録されているので、私のように手詰まりになった人はどうぞ。
あと『勇気の推理2 裏切った海苔』では、何と選択肢が機能しております。
ソフトはどれも1本150円。3本買っても450円。
ワケ分からないのに癖になる、そして私としては色々と考えもしてしまったシリーズでもある。
ADVって、これくらいシンプルな方が面白い、のかも。
 
それでは。また次回。
 
(※大逆転裁判、2の3話までクリア。
いきなり××の父親が出てきた)

初見の感動を堪能!

2023-04-23 | その他ミステリ
映画『生きていた男』のDVDを見る。

TSUTAYAの発掘良品。
パッケージの裏書きに「ミステリー」とあったから、という理由だけでレンタル。
つまり予備知識ゼロ。
即ち、この話を最も楽しめたという事。

原題は『CHASE A CROOKED SHADOW』。
1958年作。(という事も後から知った)

家族を失い、使用人を置いて一人で暮らす富豪の女性。
そこにある日、彼女の兄だと名乗る謎の男が現れる。
兄は死んだはず。遺体も確認したのに。
男は我が物顔で屋敷を使い、生活を始める。
女性は混乱し、身近な人たちに助けを求めるが、誰もが逆に丸め込まれてしまう。

男は何者なのか。
はたまた、彼女の兄は本当に死んだのか。
彼女の記憶こそが間違っているのではないか?

この映画を見る際は、彼女の視点に立って緊張感に浸ってほしい。
じわじわと財産を、命を狙われる恐怖を感じてほしい。
あの絶妙な間は、完全にホラー映画のノリである。
彼女が刑事さんと協力して、男の正体を探ろうと足掻くくだりは、全力で彼女を応援するとなお良し。
約90分の尺だから、試しの気分転換にどうぞ。

最後に一言。
エンドマーク後の、制作者さんからのコメントが好きです。

それでは。また次回。

どうぶつ世界の歴史ミステリ。(補記)

2023-04-20 | その他ミステリ
『鳥類弁護士の事件簿』をクリアした。

第4幕のエンド3種類Get、メダルとどうぶつ顔図鑑もコンプリート。
今は未読部分を探して周回プレイ中。
プレイ当初はどういう結論に至るか、期待半分不安半分だったが、充分マンゾクできる手応えだった。

第3幕の途中で、『逆転裁判』オマージュ作品である事を、芯から理解。
このままハッピーエンドへなだれ込もうかとも思ったが、後味をより良くするため、敢えて離れたエンドから押さえていった。

本作のルートは、前述した通り3種類。
主人公である弁護士が、囚われたライバル検事をどうするかで決まる。
見捨てるルート、助けようとして失敗するルート、そして助けて成功するルート、の順でクリアした。

エンド全種類読み終えた感想としては。
我ながら意外にも、検事を見捨てるルートの方が、好みだったりする。
(助けて成功するルートもモチロン、ハッピーエンドで感慨深い)

本作は『逆転裁判』オマージュ作品であると同時に、決定的な違いがある。
逆裁では、いわゆる「ハマリ」は起こらないが、被告人を救えなければGAME OVERになる。
対して『鳥類』は、被告人を片っ端から有罪にしてもストーリーが止まらない。
その場合、主人公は絶望の末、二つ名と共に、秘めていた衝動を解き放つ。
推理ゲームで始まった物語は最終的に、ハードボイルドなガンファイトで幕を閉じる。
ひたすら混沌に満ちた、作中の時代背景としては、むしろ自然に感じた流れだった。

というわけで。今後はのんびり、画像と音楽に浸りながら周回プレイを続ける予定。
他の積みゲーも消化しなければならないから、その箸休めとして丁度いいかな。

それでは。また次回。

どうぶつ世界の歴史ミステリ。

2023-04-05 | その他ミステリ
『鳥類弁護士の事件簿』をプレイ中。

『逆転裁判』リスペクトという触れ込みで手に入れた。
本作の特チョウは、擬人化された鳥獣類(ケモ率高め)の世界である事。
主人公はハヤブサの弁護士、ジェイジェイ・ファルコン。
その助手が、ツバメの若者、スパロウソン。(スワロウではない)
他にも、カエル、猫、ライオン、キリンと、とめどなく(リアル系)どうぶつキャラが押し寄せる。

そもそも何で、どうぶつ達なのか?
一つは、19世紀当時に実際に描かれた風刺画をそのままアニメーションに使っているから。
後もう一つは、面白いからという制作側の弁。
いわゆる、こまけぇ事はいいんだよ路線と言えよう。

推理ゲームならもう慣れてる!と意気揚々に始めた第1幕。
難易度は意外に高い、もとい、普通の推理ゲームの手応え。
探偵パート(捜査パート)には日数制限があるし、所持金の管理も必要だし、証言を無駄に揺さぶり過ぎると陪審員の心証下がるっぽいし。
それでいて、本筋から外れた選択肢を通らないと取れない実績(メダル)やミニゲームがあるというイジワルな面も。(後で攻略サイトで知った)

そして、第1幕を無事に解決、と思ったら、何とも後味悪いエピローグに頭ひっぱたかれた感じになった。
そもそも1848年2月のフランスって、平和とは縁遠い舞台なんですよね。
『鳥類~』が逆裁オマージュ作品なのは間違いないが、ストーリーのホンシツは異なるのかもしれない。
19世紀半ばと言えば、せいぜいデュパンが出始めた時代。探偵という概念自体まだ無い。
だからか終盤、展開によっては、法廷バトルだったはずが……何故かガンファイトになったり。
最後にどういう結論を私は持つか。待て続報。

それでは。また次回。

給仕は安楽椅子名探偵。

2023-02-19 | その他ミステリ
『黒後家蜘蛛の会(1)』(byアイザック・アシモフ)、読了。

全12話収録の短編集。
月に1回開かれる、男性のみで構成された食事会。
会話のうちに出される謎めいた出来事に対し、彼らは全員、次々に仮説を挙げていくが、それらはどれも正解でなく。
議論が出尽くした頃合いに、最後の一人である給仕、ヘンリーが鮮やかに答えを弾き出す。
というのが、この作品のテンプレート。
(第1話の『改心の笑い』だけは、ヘンリー自身が謎の当事者のため少々異なる)

登場する謎は基本的に、日常に伴う物。
暗号めいた遺言を解き明かしたり。
『ブロードウェーの子守歌』は集合住宅の騒音問題から始まったり。

食事会の参加者たちは、誰も広く深い知識の持ち主で、性格の方は逆にあまり差がない。
全員、作者の一面を模してるように感じる。(そういうレビューも多い)
論理よりも感性重視の画家ゴンザロが印象に残るくらい。
小説家のルービンはほぼ完全にアシモフっぽい。
他には、弁護士、暗号専門家、化学者、数学者。

個人的に一番好きな話は『指し示す指』。
本棚に並ぶシェイクスピアの本を指さして亡くなった人の真意を探す話。
コレは現代でも起こりそうに感じる。

逆に、過去と化してしまった話もある。
『行け、小さき書物よ』に登場してる紙マッチを「ブックマッチ」と呼ぶと今更知って、同時に実物の日本生産が終了していた事も知った。

『6月いっぱいで製造終了』お店の広告でもあった"ブックマッチ"国産品がなくなる→かっこいい使い方などの思い出話

「ブックマッチ」という名前を知ると同時に、生産終了を知りました。(紙のマッチと呼んでた)かっこいい使い方の研究をしたり、収集したりされてきたアイテムです。

Togetter


そういや、あのタイプのマッチ、結局使いそびれて終わっちゃってたな。マッチ自体も、そのうち過去になったりするんだろうか。

それでは。また次回。

命の輪廻が謎を解く!の後日譚。

2023-02-16 | その他ミステリ
アプリ版『ムカデ裁判』をプレイ中である。

『ヘビの命』とリンクしている姉妹編。

ラーメン屋さんでアルバイトしてるムカデは、殺人事件を目撃。
居合わせた弁護士からバッジを託され、法廷へ。
しかし、この作品世界で開かれるのは何と、デッキを構築してドローする「カードバトル裁判」だった。

プレイした最初の時は、ごめんなさい、いわゆるバカミスのタイプかと思ってた。
トンデモナイ設定とキャラ達に振り回される展開になるのかと。
ところがどっこい、蓋を開ければそのホンシツは、本格路線のパズラーミステリ。
『ヘビの命』クリア済みなら、なお一層楽しめる事うけあい。

けれど最後で失敗した一周目。
真犯人を追いつめた時、何となく面白そうな会話の選択肢を通ったが最後、あっけない幕切れ。
『ヘビの命』と同じような天上世界でヒントをもらい、ストーリーをショートカットして別の選択肢を通るも、どうしても真犯人を屈服させられない。
やがてお手上げになってしまい、攻略サイトを覗いた事が、今となっては悔やまれる。
独力で気づけたプレイヤーは、背筋が震えただろう。
『ヘビの命』を踏まえれば、あの台詞を選ぶのは寧ろ必然だった。

なお、『ムカデ裁判』は、まだ今のうちならPC版もプレイ可能。
(6月に専用サイトが閉鎖するとの事)
他のプレイヤーによるコメントが流れる画面も一興です。

それでは。また次回。

命の輪廻が謎を解く!(その2)

2023-02-10 | その他ミステリ
引き続き、アプリ版『ヘビの命』をプレイ中である。

周回後、HARDモードでもクリアした今は、わざと選択肢を間違える遊びを堪能している。

2周目を始めた時は、事件の真相も真犯人も把握している状況で楽しめるんだろうかと疑問だったが、それは杞憂だった。

事件の根本を除き、ほとんどの展開が全く別物。
どれくらい違うかはネタバレ防止で伏せたい所存。

それに、意外に手こずらされたのが、主人公が弁護するべきキャラがひんぱんに変わる事。
1周目の感覚で、周りに言われた通りに容疑者を告発したら、即GAME OVER。

だが、この作品はGAME OVERするのが実は面白い。
溜めたポイントで主人公を強化すれば、1周目では不可能な(強引な)選択肢を通れるようになる。
やり方によっては、大量の資金を稼いだり、ストーリーをスキップしたりと自由自在。

そして後半では、1周目では読みきれなかった、真犯人のミスリードを飛び越える快感を味わえる。
HARDモードのみの選択肢を超えれば、その先には、平和な皆が幸せになれるエンディングが待っている。

こうして『ヘビの命』を全クリアした暁に、やっと当初の目的である『ムカデ裁判』を始められた次第。
次回以降、『ムカデ裁判』の感想まで、しばしお待ちを。

それでは。また次回。

命の輪廻が謎を解く!(その1)

2023-02-01 | その他ミステリ
アプリ版『ヘビの命』をプレイ中である。

きっかけは、年始のネサフで見かけた『ムカデ裁判』。
明らかに逆転裁判を意識した、不思議な世界観の(多分)推理ゲーム。
しばらく進めていたら、「1年前の爆発事件」という言葉が出てきて、どうやらそれが別作品のネタバレらしいと知る。
すぐさま『ムカデ裁判』を止め、PCでその別作品『ヘビの命』を探すもプレイできなかったところを、アプリ版の存在を知りダウンロードした。

本来PC用なのをスマホサイズに縮めているため、画面が見づらいのは残念だが、その欠点を吹き飛ばすほど綿密なシナリオにひれ伏してるのが今。

大雪に閉ざされた温泉宿。
いるのは従業員、客、警察、そして大勢のヘビと、ムカデと、ミミズ。
なぜかこの作品世界では、にょろにょろ長い生き物たちは人語を操り、社会生活を営む亜人のような存在らしい。
そんな不思議な環境で起こる、ヘビが死んだり人が死んだりといった怪事件。
プレイヤーは客のヘビ探偵として、謎に挑む。

攻略自体は簡単。
宿の電話で相談すれば、次に何をすればいいか教えてもらえる。
謎を解く会話では、登場人物が投げかける「異議」にアイテムをぶつけていく。
間違えた場合、主人公のHPがダメージを受ける。(回復アイテムもある)

細かい感想は、ネタバレ防止の意味からも避けるが、まさに発想の逆転の繰り返しに、止め所が分からないほど夢中になれた。

1周目クリアでは、真犯人を突き止めたものの、ビターエンド。
2周目から解禁される「HARDモード」では、違うストーリーが待っている。
次回以降では、そうした周回プレイでの感想を書きたい。

それでは。また次回。

相似する、幻想的現実。

2023-01-31 | その他ミステリ
映画『マルホランド・ドライブ』のDVDを見る。

映画好きなら必見という触れ込みで、タイトルだけで借りた。
即ち、予備知識ゼロで見た。
つまり、本作をご承知の方の想像する通り、「?????」で頭が埋め尽くされた。
私は約2時間半、一体全体、何を見ていたのだろう。

リタの記憶は戻ったの?
リタもベティもどこへ消えたの?
あの真っ黒のホームレスは何?
部屋で死んでた人は何?
刑事たちの捜査はどうなった?
映画の配役をごり押しする連中は何者?
空港でベティと会ったあの夫婦は、どうしてニヤニヤしてたの?
と言いますか、そもそもダイアンとかカミラとか、後から名前がわちゃわちゃ出てきて訳分からんぞ!

半ば茫然としつつも、今はつくづく助かる事に、ネットで解説をすぐに調べられる。
それで、この映画のカラクリを(一応)知る。
この映画は前半と後半とで、互いに異なる設定で物語が紡がれている。
前半は、一見秩序ある現実のように思えるが辻褄の合わない幻想。
後半は、幻想に満ちていながらも無慈悲な現実。
二つの世界は、ほぼ等価であり、どちらも或る同一人物の視点により描かれている。
そしてそれらの世界を俯瞰して介入している上位者も存在する、と。
うん、分からん。

個人的には、内容を思い返そうとすると、細かい諸々の設定よりも、ねーちゃん達のいちゃこらやら号泣オ○ニーやらが先に頭に浮かんで仕方なく。
考察するには、もう少し時間が必要かもしれない。

それでは。また次回。

正統王道定番推理小説。

2023-01-15 | その他ミステリ
『地獄の奇術師』(by二階堂黎人)、読了。

『人狼城の恐怖』をきっかけに知った作品。
この作品を短く表せば、良くも悪くも、古き良き時代の古典的本格推理小説である。
作中の舞台は昭和42年。(作品の初出は1992年)
ある富豪の一家が殺される。最終的には全員滅ぶ。
殺人描写はやたらに残酷で、現場はほぼ毎回、真っ赤に染められる。
が、それほどまでに残虐に殺される理由、死体を損壊しなければならない具体的な理由は、私には読み取れなかった。
シンプルに猟奇趣味というのでなく、トリックの一部として必須だったという解が欲しかった。

それで、そんな特異な事件を解く探偵役が、女子高生の二階堂蘭子。
養父が警察の重鎮、警視庁警視正だから捜査に入り放題という、まさにお約束の設定。
しかも、犯人側が仕掛けたミスリードに引っかかって勇み足で失敗しても無問題。
普通はストップ食らうと思う。
と言いますか、何で養父なんだろう。普通に父親じゃ駄目だったのか。
語り手の黎人とカップリングさせるため?

最終的に彼女が解き明かすトリックは、擦れた読者なら察せるかもしれない。
というのは、当の彼女が「推理小説のトリックはつまらない(大意)」と腐しておいて、「この事件もつまらない」と説明してるから。
事件の関係者同士が同病院の同病室に居合わせてたり、身体的特徴の似通った人が出てきたり、偶然(≒ご都合)の要素も少なくない。
黒幕たる真犯人は、あくまで理屈でだけ導かれる。
物語の最後の最後で、蘭子が滔々と語った動機は、ごめん、私にはよく分からん。
真犯人は近親相姦の果てに生まれた不義の子だった!とかだったらまだ理解できたかもしれん。

そして特筆すべきは、巻末に置かれた膨大な注釈。
他の作者の他の作品のネタバレもそうだが、作品や作者への批判まで書かれてる事には流石に閉口。
もし初めての二階堂作品がコレだったら、あまり印象よくなかったと思う。
『人狼城』を先に読んでて良かったかもしれない。

それでは。また次回。