桜の木

日常のあれこれ
お出掛けや、ちょっとだけ演劇の事など

追憶

2025年02月12日 | 大切なひと









時々母との記憶を手繰り寄せる様に
そしてそれを懐かしく思い出す

数年前に母とデパートに行き
ハンカチを選んでいた時の事
数枚並べて迷っていた私
すぐ側に母を感じ
「どれが良い?」と聞くと
手がにゅ〜と伸びてきた
「これかしら」と‥‥母とは明らかに違う声
驚いて隣を見ると見知らぬ女性

「ごめんなさいね!これが素敵と思って」と続けて言われ
私は何て言ったのか覚えていないのだけど
多分母と間違えた事、
また、選んでくださった事に、お詫びとお礼を言った様な‥‥

母が会話に気付き、母と同年代であろうその女性と2人で
和やかに言葉を交わしていた

「お嬢さんとお買い物で良いですね」みたいな‥‥

今は私が同年代の母娘2人の買い物姿を見ては
羨ましくて目で追ってしまう


母はいつも人に囲まれていた 
おおらかで誰にでも優しく
娘の私が言うのは烏滸がましいが
女優さんの様に美しくて
自慢の母だった

最近特に思う
今の私になんて声を掛けてくれるだろうか


多分「りこちゃをは、間違ってないよ!」って

『そうだよね、お母さん!』
















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