桜の木

日常のあれこれ
お出掛けや、ちょっとだけ演劇の事など

心踊る

2024年08月24日 | 演劇
間も無く私が退団した劇団の定期公演がある
一般の観客として今からとても楽しみだ

先日メンバーからお電話をいただき
稽古は終盤に入り、演出家は青筋立て
怒号が飛び交っているとのこと
その話の様子から大変だけど楽しい稽古を
懐かしく思い出した

自身はコロナ禍で仕事柄からお休みいただき
その後、稽古に縛られる日数と時間と
稽古場まで電車を乗り継ぎと
離れている事もあり
戻っておいでとの有難いお言葉に
多忙を理由に舞台から離れてしまった

そして今はその延長線上の音訳の世界
派手では無い地味な作業だが充実している

でも思い出すのは
舞台開演前の倒れそうな程の緊張感と
そしてライトを浴び静寂の中
発した響き渡る自身の声
それぞれが最高の舞台にする為に
最前を尽くす
カーテンコールでの拍手喝采
毎年涙ぐんでしまう感動だ

キラキラ輝く宝石箱の様な時間の為
皆、沢山のことも犠牲にしても
心一つに一年通して稽古に励む

もうすぐ本番
舞台の成功を祈る












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感動する心

2023年07月19日 | 演劇


例えば感動の涙を流したいと思う時 映画においても最近は アマプラでの星の数とあらすじ確認してから見ようとする 頭の中も省エネになった自分がいる

先日、以前所属していた劇団の公演があり久々に劇場に向かった
コロナ禍で演劇から離れ 観客として観るのは入団する前の舞台以来


開演ベルがなり静寂の中
張りのある伸びやかな声と
無駄の無い動き
素晴らしい音楽がストーリーをより際立たせる

マクベスの動揺 葛藤 狂気
3人の魔女の予言 夫を暴走へと駆り立てた妻
シェークスピアの残酷な悲劇をとても分かり易く観客を置いてけぼりにしない脚本

とても素晴らしかった
ここまで素晴らしい舞台にする為に どれ程までの稽古を積まれたのだろうか
厳しい稽古で 躊躇なく浴びせる演出家の辛辣な矢を浴びながら皆心一つに
それは全て この日の為

カーテンコール
何百人もの称賛の拍手が鳴り止まぬ中 このキラキラと輝く素晴らしい仲間の一員だった過去の自分を とても誇らしく愛おしく感じた

何年も絶ってしまった私に「戻っておいで」と手を握り皆が言って下さった事
心より感謝し嬉しかった

ただ、今は新たな やりたい事 やるべき事を胸に私も負けず その道を進んで行こうと強く思う
ファイト〜わたし



    









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追記と舞台

2022年10月16日 | 演劇
追記

先日行った諏訪峡の遊歩道に与謝野晶子の歌碑が複数置かれていた





「君死にたまふことなかれ」
弟を想う姉の気持ちがひしひしと伝わってくる
改めて、いかに戦争が愚かな事か思う

与謝野晶子の歌を目にした途端
ぐいぐいと引き戻された2019年
その年の公演を最後にコロナ禍に於いて仕事柄もあり現在演劇の世界から私は離れている

初めてこの劇団に出逢ったのは父に誘われて観た「星の王子様」の舞台
私の中でどこか児童書として捉えていたこの物語に
こんなに素晴らしいメッセージが幾つもあったのかと
役者の発する言葉、動き、いずれも素晴らしく、まるで宝石の様でキラキラした輝きに一瞬にして魅了されてしまった私

舞台が終わり興奮冷め止まず
パンフレットを改めて目を通すと
「団員募集オーディションあり」
何かに導かれるようにオーディションに申し込んでいた

どうせ落ちるに決まっているし、でも万に一つの可能性があるなら賭けてみようと思った

演出家の方や他の方々の前で
「これ読んでみて」といきなり手渡されたのは小説「山椒大夫」
量にして1ページ分くらいの文面

「あなた楽に声を出しているでしょ」
そう言われ咄嗟に叱られたのかと思った
演出家のその人は
「読み方はこれから稽古次第でどうにでもなる。何百人を前にしてノーマイクでの舞台で通る声は強みになる」と言われ、その後合格と知り喜びも束の間、私に出来るのかと‥‥今更ながら不安になった

そして本当に稽古はきつかった
毎年その年の台本が配られ、先ずは長机をロの字型にして本読み
配役が決まり、その上での繰り返しの本読みのあと立ち稽古となる
何度も何度も何度も

与謝野晶子の時の公演で記憶にあるのが母子保護論争で聴衆を前にして力強く演説するシーン
強弱をつけ、ここは間を開けて、そこはささっと捲し立てる様に‥‥
ここは重きをおいて、そこは一気に言い切る様にして
何度も読み込んで読み込んで
自分のものにするまで繰り返し読み込み台詞を声に出しての繰り返し

「違う」「違うんだよ!」
「それじゃ全然伝わらない!」
「だめだめ!はじめからっ!」と
何度言われたことか‥‥
自分が上手く表現出来たと思ってもダメ出しの嵐💦
怒鳴られる辛辣な言葉を浴びされた事、数知れず
でも上手く表現できると優しい微笑みで
「いいね〜それだよそれ!」と褒めてくれる
それが嬉しくて、どんなにダメ出しされようが、誉め言葉が欲しいが故に必死に稽古する
何処か学生時代の運動部の部活に似ている
そう思うと、演出家は鬼監督だ!
通し稽古を繰り返し芸術劇場での舞台で立ち位置確認しながらの稽古と舞台リハーサル

真っ白なきれいな台本が、もうその頃は書き込んで書き込んで真っ黒になってしまっている
そして本番

お客様がお金を出してチケットを買ってくださり大切な時間を私たちの舞台の為に割いて下さる
昼と夜の2回公演
緊張の時
自分の出番近くなると緊張のあまりドキドキし過ぎて逃げたくなる
スポットライトを浴びて眩しい光
始まると怖さも緊張もどこかに吹き飛び
舞台終わりのカーテンコール
沢山の拍手 堪らない快感
とても怖い舞台なのに、その拍手と歓声が癖になる

2019年を最後にその快感を私は味わってはいない
有難い事に「コロナも落ち着いてきた事だし、そろそろ帰っておいで」と言って下さる

しかし離れた時間が長いだけ、怖くなってしまった自分がいる
多分もう戻れないだろうなぁ〜と漠然と思う

来年はシェークスピアの作品との事、
どんな舞台が観られるのか今から客として、とても楽しみだ。



宜しかったら下記カテゴリー「演劇」を覗いていただけたら嬉しいです❤️





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演劇との出逢い

2021年09月18日 | 演劇
夜明け前、雨音が聞こえる
今日か‥‥
2016年より17.18.19.‥‥と舞台に上がり
そして2020.2021と私は舞台から降りている
思い出せば毎週日曜、長時間に渡る稽古
合宿もあり本番近くなれば劇場での舞台稽古となる
そうなるとそれはもう延々と夜まで続く

少しでも気が緩めば演出家の怒号が飛んでくる
まさに数年前に放送された蜷川幸雄の追悼番組
その舞台稽古を彷彿とさせる様なものだ

演出家も、演劇に命を賭けている人
真っ直ぐで嫌われようが何であろうがより良いものにする為なら辛辣な言葉も容赦なく浴びせる

私自身 当時色々な想いがあった
チケットを買って、その劇団の舞台を観て感銘を受け
大胆にもオーディションを受けて‥‥
「あなた、楽に声を出してるでしょ?」と怒られたのかと思ったら、まさかの合格
そのまま稽古に参加しなさいと言われ入ってはみたものの
場違いな所に来てしまった!と焦っても後の祭り
キツい稽古を乗り越えて導かれる様に何百人もの観客の前で舞台に立っていた
毎年の定期公演 昼と夜の二部

(宜しければ こちらのブログの下記カテゴリー演劇に過程が記してあります)


コロナ禍において昨年に引き続き今年も医療従事者としての自分を選ばざる負えない状況
先日 演出家からお電話をいただいた
懐かしい声に涙が出そうになった
「私たちも頑張るからあなたも体に気をつけて。ずっとあなたを待ってるから絶対戻ってきてね」と

今年の公演は緊急事態宣言下での開催により沢山の制約の中、空席多くしての僅かな客数ではあるが劇場での舞台となったとのこと。
かれこれ稽古場に2年以上行っていない
その中でこうして忘れずにいてくれる演出家や仲間たちに感謝の気持ちでいっぱいだ

本番の成功、素晴らしい舞台になります様に❣️



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初稽古

2019年10月15日 | 演劇
台風の去った翌日の初稽古。
稽古場に着くまでの交通手段に苦慮したが何とか到着。

先月の公演以来の発声、とても爽快で楽しい。
思うように表現出来ずに苦しむ事もあるけれど乗り越えた時の達成感は堪らない。
何よりもあんなに素晴らしい劇場の舞台に立てる事は
何て贅沢なのだろうと思う。

また此処に居るからこそ出逢えた素敵な方々
交流する中で、私はまだまだ成長段階なのだと思う。
沢山の刺激や会話から栄養として自分に取り込み心豊かになる。

こんなに夢中になる事に巡り合えたことに感謝❣️


もう来年の公演に向けて動き出す。
さぁ〜
よーいドン⭐️
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