飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

要約法(語核法)

2023年06月02日 15時36分36秒 | 国語科
通常、要約文を作成するとき20字、もしくは30字で文章を作成する。
もちろんこれには句読点を含む。
なぜ、このような制約を持たせるとかと言えば、言葉を厳選するという状況にするためである。

形式段落の要約。
まず、はじめに次のことをする。

1 主語をピックアップし、主核(一番重要な主語)を見つける。

形式段落から主語だけをピックアップする作業なので、同じ物が出される。
この子どもたちがピックアップした主語群の中から主核を見つける。

主核……文章の中で、一番大事な主語。
    核となっている主語ということで「主核」と呼ぶことにする。

2 述語をピックアップし、述核(一番重要な述語)を見つける。

形式段落から、述語だけをピックアップする。
要するに動詞の部分だけを集める。
集めた述語群の中から、述核を見つける。

述核……文章中の中で、一番重要な述語。
    核となっている述語という意味で、「述核」と呼ぶことにする。

主核と述核を組み合わせる。
その時に、ねじれや意味あいに注意する。

3 補核(主核・述核の次に重要な語句)を、一つ二つ見つける。

形式段落の中で残っている語句を確認する。
そして、その中から、選んだ主核と述核にきちんとあう補核を見つける。

主核・述核・補核の言葉群を「語核」とする。

4 語核を並びかえる。

語群の中を並び替えたときに、主語から述語は不可欠となる。
述核でえらんだ述語に対応する主語がない場合もあるので、その場合はさらに補核二つ目を見つけることになる。

語核の集め方さえ間違わなければ、要約文は誰が作成しても同じになる。
それは、キーワード法と同じである。

語核をみつけるとは、要するに「重要語句(キーワード)の見つけ出し」に他ならない。

この語核法以外に二つの要約法がある。
それは、キーワード法とキーセンテンス法である。

この語核法は、キーワードを見つける際にも、一つの観点となる。
キーセンテンス法が一番、方法論的には容易に感じる。
キーセンテンスさえ見つければ、特に修正することなしに要約文が出来るからである。
しかし、すべての文章が一文に集約されるように書かれているわけではない。
教材文はわかりやすく書かれていることがほとんどだが。

キーセンテンス法の場合のデメリットは、文章作成の力がつきにくい点がある。
自らの力で文章を作成しないからである。

語核法の前提は、次の考えに基づいている。

重要な主語は、文章中の主語の中に隠れている。
重要な述語は、文章中の述語の中に隠れている。

最後に、整理すると次のようになる。

要約文をつくるということは、次の三つの作業の総称をさす。
1 主核・述核・補核(語核)という重要語句を見つけ出す。
2 語核を並べ換える。
3 あらたな一文を作る。

saitani



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