老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

東京新聞 犠牲の灯り

2013-03-08 17:55:43 | 原発
子を連れて
西へ西へと逃げてゆく
愚かな母と言うならば言え

3月8日東京新聞朝刊 犠牲の灯り「飯館 女達の哀歌」番外編に、歌人の俵万智さんの歌が掲載されました。俵さんは、福島原発故直後、当時7歳の長男を連れ二千キロ離れた沖縄の石垣島に避難したのだそうです。

私はこの歌を読んで、最近涙腺がゆるくなってきたせいか目頭が熱くなりました。幼い子どもを抱きかかえ、或いはわが子の手を引いて、不安と焦燥に追い立てられるように西へ西へと避難して行く母。そのシルエットと重なるように、東京大空襲の中を幼い子どもの手を引いて逃げ惑う母の姿が浮かびます。首相官邸に金曜日夕方、わが子のために「原発はいらない」と集う母達の姿が浮かびます。

追い打ちをかけるように、俵さんのツイッターには「避難出来る人はいいですね」「いっそ帰って来ないで」というような言葉が並んだそうです。逃げたくても逃げられない人達や、不安を感じながら政府の「直ちに影響ない」と言う言葉にも安心出来ない人達の焦燥を私は感じました。

「避難している人と、とどまっている人の対立図式にとらえてほしくはない」と俵さんは述べています。「子どもの命が大切という気持ちが愚かだというのなら、じゃ愚かじゃないものって何?」という問いかけに、「この国を動かしている」と思い込んでいる人達は何と答えるのでしょうか?

「競争に勝とうと負けようと【あなたが生きていれば、それでいいんだよ】という子供のありのままを受け入れる優しさ、それは原発とか経済効率とかは逆のものです。」という俵さんの言葉が深く印象に残りました。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
パンドラ
コメント
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