老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

同じ過ちは繰り返さない

2019-06-24 17:13:30 | 民主主義・人権
自らが他者に危害を加え、命を脅かし、生きる権利を奪う経験は、なかったことにしたくなるものなのだろうか。これは一人の人間にも、国家などの組織にも当てはまりそうだ。

先日、映画『主戦場』を観に行った。公開からすでに一か月以上経過しているにもかかわらず、満員の観客が真剣に見入っていた。出演した一人ひとりの声を丁寧に掬い上げたこのドキュメンタリー映画は現在も上映中だが、出演者の中には上映差し止めを求める人もいる。

『主戦場』を上映し続けることを望まない出演者が不快に感じる点のひとつは、自分たちが「右翼」「歴史修正主義者」「ナショナリスト」「セクシスト」と映画内で言及されていることのようだ。しかし、作品中にはこのように言われても仕方がないような発言が複数存在する。

過去に個人の意思に反した侵略・略奪行為が行われたのであれば、それを繰り返さないようにすることが第一に考えることではないか。「自国」の先人たちが過去に犯したことなのかを問うのは二の次だろう。

実際に、問題は一つの原因だけで起きたものではなく、複数の要素が重なって被害にあった人たちを肉体的にも精神的にも追いやっているのだ。なにより、作品中でナレーションも務めるミキ・デザキ監督が言っていたように、「憎むべきは人ではなく罪」である。

また、慰安婦問題に対して「中立の立場ではない」という主張も上映中止を訴える人たちが口にしている。だが、中立とはどのような状態を指すのだろうか。単に「賛成派」と「反対派」が互いに意見を述べ、何も編集せず、ナレーションもせずにそのまま公開すれば中立といえるのだろうか。これは中立というよりは立場がないというべきだろう。立場のない主張はない。作品全体として伝えたいことを中心に据えることは、至極当たり前のことであるはずだ。

映画の最後では、語り手でもあるデザキ監督が、現代を生きる私たちが考えるべき問題を訴えている。過去に起きた心身の略奪行為を認め、再び同じ道を歩まないようにすることが、今、私たちがするべきことだという思いが、上映後に強く湧き上がってきた。

「護憲+コラム」より
見習い期間
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現代のドン・キホーテか!それとも、現代の田中正造か!(山本太郎論)

2019-06-22 14:42:56 | 政治
山本太郎が面白い。単身、権力に挑む姿勢が多くの人の共感を呼んでいる。彼が全国で展開している街頭演説に多くの聴衆が集まり、わずかの期間で2億円近い寄付金を集めている。

山本太郎という人物。毀誉褒貶の激しい男。政界一と言って良いかもしれない。彼を支持するにしろ、敵対視するにしろ、みな熱くなる。こういう男は珍しい。カリスマ性があると言わざるを得ない。

とりあえず、今回の参議院選挙での彼の公約を見てみよう。

「れいわ新選組」の選挙公約
① 消費税は廃止
② 最低賃金1500円、政府が補償
③ 奨学金徳政令
④ 公務員を増やす
⑤ 一次産業戸別所得補償
⑥ 「トンデモ法」一括見直し・廃止
⑦ 辺野古基地建設中止
⑧ 原発即時廃止・被爆させない

山本太郎の特色は、経済政策に重点を置いている点にある。特に、消費税廃止の政策は出色。

例えば、消費税10%の実施を求めた連合に対して、「国民生活を苦しめる法案の完全実施を求める労働組合など、どこが国民の味方なのか」と一蹴。消費税10%実施をいまだに頑なに主張する野田元首相を【財務省の代弁者】と切って捨てる。

この発言を聞くと、彼は野党なのか、と訝る人もいるかもしれない。ひょっとしたら、左派やリベラルが嫌いなのか、と考える人も出るだろう。

そういう憶測を呼びかねないのが、アエラで書かれた「安倍内閣に財務大臣を要請されたら受けるかもしれない」という発言である。

実は、山本太郎の真骨頂は、誤解を受けかねないこの発言にある。彼は、リアリストで、政治は、権力を握らなければ何もできないと考えている。だから、財務大臣という日本の権力の中枢に就任できるのなら、安倍政権に入っても良い、と考える。

ただし、財務大臣として自分の考える財政政策を徹底的に実現するために就任するというエクスキューズがつく。彼に言わせれば、即座に解任されるだろう、と言う事になる。

一つは彼の時代認識と思想にある。彼は現代と言う時代の問題点は、右とか左と言う横の問題にはない、と考えている。彼は現代は、上下の関係にあると考えている。富裕層と貧困層、支配層と被支配層の上下の関係で現代を切り取っている。

以前から、わたしは現代資本主義は、資本主義の当初の時代に先祖返りしていると主張してきた。つまり、資本家と労働者、搾取階級と搾取される階級、支配階級と被支配階級という縦(上下)の関係が鮮明になってきていると主張してきた。

ケインズ以来の修正資本主義は、社会の縦関係を薄め、横関係にシフトするための資本の側の知恵だった。新自由主義経済論は、この横関係重視の修正資本主義理論を縦(上下)関係重視の当初の資本主義に先祖返りさせているのである。

山本太郎の認識は、この認識に近い。だから、右派だろうが左派だろうが、上下関係で認識し、上から目線の発想には噛みついている。

彼の描いている政治家像はきわめてシンプル。自らの考える政策を実現するために存在するのが政治家。そのために、全身全霊を傾けなければならない。自らの生き残りだけを考えるような政治家は必要ないと考えている。

山本太郎は、1%の側でなく、99%の側に身を置くことを政治信条にしている。彼流の時代認識で言えば、【下】の側に身を置くことを決意している。その為になる事なら、どんな事でもやると決めている。一言で言えば、【本気】だと言う事。この本気さが人を集める。

日本の大人の知恵(世間知)から言えば、それこそ【青臭い】。そんな風に世の中は出来ていない、と一蹴されるのがおち。

しかし、そういう世故長けた政治家だけが生き延びている政治に夢が持てるだろうか。国民の政治的無関心(アパシー)の最大の要因は、世故長けた政治家どもの言説を信じられないという想いを拭いきれないからである。

山本太郎は違う。格差が開く一方の日本の現状。政治の私物化に狂奔する安倍政権の政治家・官僚どもの腐敗ぶり。その一方で明日の飯にも困る多くの国民の存在。多くの若者たちが結婚もできず、将来の夢すら奪われている。

山本太郎は、この現状をもう我慢できない、と叫ぶ。もう待てないと叫ぶ。俺たちが立ち上がらなければ誰が立ち上がるのだと叫ぶ。彼は、自らの思いのたけを吐き出し、若者たちに語り掛けている。“これで良いのか”と。

「わが胸の 燃ゆる思いに くらぶれば 煙はうすし 桜島山」 

幕末の勤皇の志士、平野國臣が詠んだ句。
※平野國臣
福岡藩出身。幕末の尊王攘夷運動の理論的指導者の1人。薩摩藩での説得に失敗。薩摩藩を退去せざるを得なかった時に読んだ句。36歳で刑死。
https://bakumatsu.org/men/view/214

平野國臣の思想云々はさておき、彼は自らの信念に殉じ、36歳の短い人生を駆け抜けている。

山本太郎という人間を見ていると、はち切れんばかりに膨れ上がった「わが胸の もゆる想い」を実現するために、たった一人で孤独の戦いを挑んでいるように見える。

全共闘運動が華やかだった時代、東大キャンパスに秀逸な立て看板が立った。【連帯を求めて孤立を恐れず!】というキャッチコピーは、当時の学生たちの合言葉だった。

さらに、東大安田講堂に警官隊が突入する前、当時人気があった高倉健のやくざ映画をもじって、「とめてくれるな/ おっかさん/背中の銀杏が /泣いている」という立て看板が立った。
https://dawase86.exblog.jp/10611485/

山本太郎の戦いは、【連帯を求めて 孤立を恐れず】という東大全共闘の戦いを彷彿とさせる。

さらに言えば、田中正造という人物も思い出させる。田中正造は足尾鉱毒事件で孤独の戦いを展開し、天皇に直訴した人物として知られている。山本も園遊会で天皇に手紙を渡し、物議をかもしている。

※田中正造
ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B0%E4%B8%AD%E6%AD%A3%E9%80%A0
※足尾鉱毒事件
ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%B3%E5%B0%BE%E9%89%B1%E6%AF%92%E4%BA%8B%E4%BB%B6

田中正造と足尾鉱毒事件
http://www8.plala.or.jp/kawakiyo/kiyo40_39.html

田中正造は、切腹を覚悟して、天皇に直訴した。彼は中流の地主の子供として生を受けたが、彼が死去した時には、一銭の財産も残っていなかった。文字通り、足尾鉱毒事件の解決のため、全財産も自らの生命すら失っても悔いなしの想いで戦い続けた。

山本太郎が、これらの歴史上の人物や事件に匹敵する何かを成し遂げるかどうかは分からないが、彼の行為はこれらの系譜に準ずるものである事は確かだろう。

だから、彼の街頭演説には、人が集まる。「なんで、山本太郎の演説は人を引き付けるのか」と久米宏が語っていたが、その秘密は彼の【本気さ】だろう。

前の選挙の時、立憲民主党の枝野幸男の孤独な戦いに多くの国民が共感し、立憲民主党は勝利した。あの時の枝野幸男には、人生を賭けた迫力があった。今の枝野にはそれがない。立憲民主党の問題はその一点にかかっている。

それに比べ、山本太郎には、【本気さ】も人生を賭ける【迫力】もある。同時に、「政治は権力」というリアリズムも持ち合わせている。

もう一つ重要な点がある。「れいわ新選組」というネーミングに象徴されるような【だささ】がある。東大闘争の洗練さと比較すれば、「れいわ新選組」はいかにもださい。【だささ】というのは、もろ刃の剣だが、山本太郎の場合、「だささ」が人々を引き付ける要件かもしれない。ひょっとしたら大化けするかも知れない、という期待感を抱かせる。

同時に政治という世界は、欲望に取り付かれた権力亡者どもの集合体である。むき出しの欲望と私益のためには、裏切りなど日常茶飯事。権力を握ると言う事は、そんな彼らをうまく御する事と同義。一人で突っ走って成功する見込みはない。山本太郎の危惧される点は、これに尽きる。平野流の溢れる思いだけで成功する保証は皆無だろう。

政治力とは、こういう連中の人心掌握をする生臭さが重要。汚れる事を恐れては何もできない。

わたしは山本太郎にステンレスになれと勧めたい。どんな汚れの中にいても、水で洗えば、前と同じピカピカ。権力を握るとはそういう事である。汚れを拒否すれば、ただのドン・キホーテである。

小沢一郎の凄さはそこにあると認識しなくてはならない。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水
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防犯カメラと逮捕後の容疑者の顔写真は似てるかな?

2019-06-17 16:17:53 | 社会問題
6月17日朝日新聞朝刊一面トップに掲載された交番襲撃事件容疑者の写真
https://www.asahi.com/articles/photo/AS20190616002296.html
(【事件のあった吹田警察署千里山交番の防犯カメラがとらえた不審な男の画像。16日午前4時16分に撮影された(大阪府警提供)】)
と、17日1時45分、フジテレビ系(カンテレ)番組(直撃ライブグッディ)で逮捕後に報道された容疑者の写真をみると、どうも似ているように見えない。
https://www.asahi.com/articles/ASM6K2DNKM6KPTIL004.html
(逮捕後公表された写真、朝日デジタルより)

勿論カンテレでも防犯カメラに写っている容疑者の写真は出ているのだが、出演している数名のコメンテーターからは、両方の写真を比較してのコメントは一切なかった。

ピストル強奪事件だけに、20日からのG20大阪サミットを控え、警察も焦って、「容疑者らしき者であれば、とりあえず逮捕」でなければ良いのだが。

逮捕後本人は犯行を否定しているとの報道もあるだけに、先日の眼科クリニックの女医院長殺人事件や今回の交番襲撃事件も、監視カメラ依存過剰ではないか、もう少し犯人と被害者の関係や犯行に至る目的や状況証拠についてメディアへ説明がほしいように思う。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
厚顔
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カモネギ晋三

2019-06-17 15:54:29 | 安倍内閣
先日のトランプ大統領訪日に注目していた国際社会・メディアの目には「強固な日米同盟」ではなく、「言いなり、されるがまま、ご機嫌取り接待のカモネギ外交」と映ったことでしょう。

豪商・トランプにそそのかされ、「オレは盟友トランプの特使」気取りのバカ殿様は緊迫した国際社会の状況判断もできず、「もしも、~になったら」の選択肢も持たず、イランへ。最高指導者ハメネイ師の断固たる意志になすすべもなく、滞在中に日本の民間タンカーが被弾炎上。おまけに、盟友からは「個人的には私は時期尚早だったんじゃないかと思う。」と、ツイッターで突き放される始末です。

世界中に“外交能力ゼロ”をさらけ出した安倍晋三は、さながらトランプ一座のまぬけなピエロ。日本は“美しい国”ではなく、世界中の笑いものになりました。

トランプは良くも悪くも巨万の富を築いたビジネスの成功者です。彼の言動・行動は政治家ではなく“商売人”と考えれば、よくわかります。強引に武器を売り込む姿勢は、さながら“死の商人”の訪問販売。

日本は国賓としての対応に徹するか、上手にあしらい堂々と取引する“賢い消費者”になればよかったのです。トランプへ「訪問販売だから、クーリングオフできますね?」とジョークくらい言えばよかった。一方の新天皇・皇后夫妻は英語で直接会話する見事な対応、あれが本来のトップ外交ではないでしょうか。

ところが、安倍晋三。日本が1兆円を超える買い物を強要される立場なのに、至れり尽くせりの接待とリップサービス。トランプに逆転負けし、ネット上では“接待ゴルフ”と揶揄されるゴルフ外交。鳴り物入りで購入するF35Aの墜落事故、沖縄を含めた在日米軍問題や不利益条件の日米安保条約など、まるで他人事のようにスルー。

極上の接待をした挙句、防衛力ではなく“貿易赤字解消”のために言い値で武器購入するカモネギぶりで、外交力・交渉力の致命的なマヌケさには情けなくなります。

そして、本人は「まったく根拠ない」とうそぶいていますが、トランプとの貿易密約疑惑や不利な交渉が露呈する前に同時解散総選挙を画策するズル賢さには怒髪天の思いです。

そもそも、日本の専守防衛や防衛計画を無視して軍拡に血税をつぎ込み、消費税10%にしていいわけがない!

東京新聞では安倍政権のデタラメな防衛費について「税を追う」シリーズで記事にしていますが、その無理・無駄・いい加減な政策には呆れるばかり!山積みの新聞スクラップを大まかに整理してみると、
(1)安倍信三の危険な政治姿勢と政権の右傾化
(2)防衛予算の異常な膨張、無謀な運用計画
(3)F-35A/B戦闘機の爆買い
(4)V-22オスプレイの無謀な購入
(5)専守防衛を逸脱する護衛艦「いづも」の空母化
(6)製品化もされていない地上イージスの場当たり導入計画
(7)安保法制後の日米一体運用と対米追従
これほど多くの問題点が指摘されていて、書けばキリがありません。

安倍晋三の政治姿勢は、「美しい国」を隠れ蓑にして軍事大国化と統制国家を目指しているように感じます。世界で一番優れた“オレの国”という発想。国民(個人)を切り捨て抑圧し、「国のため」といいつつ日本会議やオトモダチなど特権階級のための国づくり。米国追従=自分やオトモダチの安泰、という思惑でしょうか。

米海軍のFCLP訓練のために馬毛(まげ)島を買収したい思惑を所有者に見透かされ、民間相場ならば3~5億円なのに法外な160億円を要求されたり交渉を一時打ち切られたり。本当に必要ならば“金に糸目をつけない”姿勢ではなく、成田空港闘争に発展した土地の強制収容でもやったらどうですか?孤島の所有者は東京の管理会社なので、実は政治家やオトモダチが絡んでいるのでは・・・と疑ってしまいます。

そして、継続する防衛計画や自衛隊の現状も考えず、武器購入・兵器施設整備をトップダウンで決めてしまうこと。防衛省幹部が費用対効果を疑問視し、導入中止を具申した無人偵察機(グローバルホーク)を再導入決定する。防衛費が単年度予算では足りないから多年度に分けて借金し(現在5兆円以上!)、さらに価格未定な(FMS)米国製兵器を大量購入する。一方、立場の弱い国内軍需産業には支払い延期を依頼して断られる(1,104億円)。

ついには、「(専守防衛上)あり得ない」「考えていない」「(強いて言えば)ヘリ空母」と言い訳していた“空母いづも”の改装計画を承認。そこへ垂直離着陸戦闘機F-35BとV-22オスプレイが組み合わされば、他国を攻撃できる脅威になります。

その「いづも」に安倍晋三はトランプを案内し、「米軍の作戦行動について行きます」とばかりに機嫌取り。一方、トランプはわざわざ佐世保から横須賀へ強襲艦「ワスプ」を呼び寄せ、「手本にしろ」と並べて見せる。さらに政敵の名を冠した駆逐艦「ジョン・S・マケイン」に目隠しをさせました。

ところがここで、日米政治の成熟度にハッキリと差がつきます。トランプを忖度したホワイトハウスへ米国海軍が「軍事を政治利用するな!」とクレームを入れたのです。
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/「マケインを隠せ」前代未聞の指令に米海軍が憤慨/ar-AACtJYy?ocid=spartanntp#page=2

米国ではプライドと責任感から、国防の責任者がクビをかけて意見を言いました。一方、自衛隊の実情を知らない安倍晋三にF-35A墜落で優秀なパイロットを犠牲にされ、先物買いしたV-22オスプレイを押し付けられ、F-15Jなど現状装備の保守費用が困窮しているのに、防衛省はマヌケな首相に鈴をつけることさえできません。

安倍晋三が得意なのは論点のすり替え、責任逃れ、開き直り、フェイクの断言、忖度させること。自衛隊を憲法に明記させるべく、「自衛官の子供が泣いている」「自治体が自衛官募集に非協力的」と強弁する。「桜を見る会」に自分のオトモダチ・擁護者・信奉者・協力者を多数招待し、予算を3倍も浪費する。地元山口県・宇部興産の傘下にある琉球セメントに多額の予算を出し、辺野古埋め立てを強行させる。

加えて麻生太郎と菅義偉、この3人のデタラメな言動を放置している与党・国会は情けない限りです。特に菅官房長官は定例記者会見の場で、東京新聞・望月衣塑子記者の質問を封じ、愚劣な対応を続けています。

麻生副総理が「子供を産まなかった方が問題」なんて幼稚な放言をするから、桜田“五輪相(!)“が「子供は最低3人産んで」と低能な発言をして辞任に追い込まれるのです。

あえて書きます。麻生と桜田の発言は、子供のいない安倍首相を愚弄しているんですよ。そこに気づけよ、安倍晋三!安倍応援団の面々が麻生や桜田の妄言を批判しないのが不思議です。

安倍晋三のやっていることは祖父・岸信介を踏襲する悪だくみ。それを許している(仕掛けている?)安倍応援団の面々は戦前回帰「オラの国が一番」志向のまま。結局、カモネギ晋三一座は戦争を起こした反省がないから、「改憲」などとバカ騒ぎをしているのです。


「護憲+コラム」より
猫家五六助
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老後2千万円不足問題、野党の統一ビジョンも聞きたい

2019-06-15 09:09:03 | 政治
政府金融庁が老後資金2千万円不足について国民の自助努力を提言したことについて、野党は政府の年金政策の批判のみに終始しているが、野党の統一ビジョンを国民に提示できていない。参議院選挙前の絶好の機会なのに、政府案批判と1人区一本化だけでは過半数はは獲れない。

端的に言えば、政府与党は国民に年金不足の自助努力を求めているが、自分たち野党が政権を担えば、政府が毎月5万5千円づつ年金不足を補い、生涯2千万円不足を解決するという政策を提示して、参議院選で国民に問えば良い。

財源は辺野古基地建設中止、F35戦闘機購入中止、イージスアショア導入中止等、探せば自民党利権がらみの予算がいくらでもあるはずである。

また「れいわ新選組」の山本太郎議員が言うように、財源は法人税の累進課税導入、個人所得税の累進課税の強化、赤字国債の発行等も検討すればよい。旧民主党が政権を獲れたのもマニフェストというビジョンがあり、国民から期待されたからであろう。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
厚顔
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目に余る安倍自民党のイメージ戦略

2019-06-12 21:59:58 | 自民党政治
このところ何がなんでも安倍首相の姿を人々の日常生活の中に入り込ませ、その潜在意識にプラスイメージを植え付けようという戦略が目立っている。

大相撲夏場所の千秋楽の日、国技館正面升席に大きな椅子を4脚据えさせて、昭恵夫人共々トランプ夫婦と並んで座り、優勝力士より目立ってみせたアベ総理。表彰式後、仕込みの「一般客」とトランプ大統領を握手させ、観客に手を振ってみせるその振る舞いは、主役は自分だといわんばかりだった。

その前後にも、TOKIOと談笑する姿(5/10)、映画「こんな夜更けにバナナかよ」の主役二人を官邸に招いて会食する姿(5/22)、吉本新喜劇の芸人の表敬訪問に相好を崩す姿(6/6)などの映像が、アベ首相本人のツイッターに次々に上がり、好感度アップに励む戦略が観てとれた。

そして、5月1日からは甘利氏をリーダーとした『「#自民党2019」プロジェクト』なるものが発足。新たに本格的なPR作戦が始まっているようだ。
https://www.jimin.jp/news/activities/139465.html

この中でまず話題になったのは、「♯自民党2019・新時代」とぃう自民党PR動画。

YouTubeに上がった当初から「侍の姿が安倍さんの姿と似てもにつかない」とか「世論誘導キャンペーンだ」などと、批判が噴出した代物だったが、ここにきて、その中の10代の若者5人とPoliticianアベが「未来を語る」60秒部分の動画が、(少なくとも)先週水曜日の夕方、土曜日の昼の、私たちが食事をしながらテレビを見ている時間帯に流された。
https://www.youtube.com/watch?v=ph_VWfjNA5c

更に、6月10日には講談社の女性誌ViViが、若い女性をターゲットに、#自民党2019 プロジェクトのコラボ企画と称して、自民党ロゴ入りTシャツプレゼントを発表した。
https://www.vivi.tv/post33579/

こうした広告宣伝費がどこから出ているか、というのも大いに問題だが(Tシャツプレゼントは公選221条の買収罪(物品の供与)に抵触するとの指摘もある)、更に、かねてから「改憲のための国民投票」の際の「広告」の打ち方に警鐘を鳴らしてきた本間龍さんは、『これは国民投票の予行演習。・・・自民党が、国民投票の際にカネでなびくメディアを選別して使い始めたということ』と指摘している。
https://twitter.com/desler/status/1138435217473933312

今のところ、政権与党のPR動画を番組に流し込むテレビ局や、自民党とのコラボ企画にためらいのない雑誌社等の姿勢に疑問や嫌悪を表明している人は少なくないし、若者グループの中には、もっとずっとセンスの良いメッセージTシャツをプレセントする企画を早々に打ち出して反撃する者がでるなど、市民の間には、やすやすと思惑どおりにはさせないぞ、という意識の高まりも生まれているように見える。

しかし、電通の肝いりで打ち出されていると思われる自民党のPR企画は、一定程度刷り込み効果を生み、少なからぬ人たちに「未来を切り開く」安倍自民党というイメージを植え付けてしまうのではないかとの危惧は拭えない。

こうした自民党のやり方を了としない市民や野党は、カネに物を言わせる露骨なイメージ作戦に対抗する、有効な手立てを早急に打ち立てる必要があるのではないだろうか。

そして何より、『#自民党2019」プロジェクト』に関わる皆さんには、寛いだ食事時間帯に唐突にアベさんの姿を流さないよう、強く求めたい・・・せっかくの食事がまずくなる!

「護憲+BBS」「政権ウォッチング」より
笹井明子
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6月29日 映画「シード ~生命の糧~」公開と 堤未果さんのトークイベント

2019-06-10 14:11:20 | イベント情報
6月29日(土)映画『シード ~生命の糧~』が、シアター・イメージフォーラムほかで公開、全国順次ロードショーになります。

私はこの映画を試写会で観ましたが、近年に作物の種(しゅ)のおよそ94%が失われた、ということにショックを受けました。

つまり、植物の種(たね)が、その一世代に限って安定して一定の収量が得られる、F1品種としてアグリビジネスが開発・商品化したためです。つまり農家は種を取っても使えず、毎年、種を買わなくてはならないわけです。

映画は、もともと種から栽培し、収穫後にその種を保存して、時期になったらその種を蒔いて栽培するという営みが失われる様子や、昔ながらの品種を大切にする人々、種を保存する「シードバンク」、その「シードバンク」への攻撃(文字通りの攻撃)も描かれます。

その映画「シード~生命の糧」の初日トークイベントがあります。

国際ジャーナリストで『日本が売られる』著者、堤未果さんが、初日29日(土)15:00~の渋谷のシアターイメージフォーラムでの上映後に登壇します。
http://unitedpeople.jp/seed/archives/15886

「シード」は、第70回エミー賞ノミネート作品(環境ドキュメンタリー部門)で18の映画賞を受賞し、47カ国で1,000回以上上映され、200万人以上が視聴した話題作だそうです。

監督:タガート・シーゲル、ジョン・ベッツ 
配給:ユナイテッドピープル  2016年/アメリカ/94分
オフィシャルHP: http://unitedpeople.jp/seed/

【コメント】
「この映画は、私たちに気づかせ、呼びかける。何を口にしているかを知ること、自然とのつながりを取り戻すこと。」- 堤 未果(国際ジャーナリスト)

「この映画を観ればタネは誰のものか考えさせられます。」- 山田正彦(元農林水産大臣)

「命の源であるタネが危ない。ぼくたちもこの映画に登場するタネの守り人たちの輪に連なろう。」- 辻 信一(文化人類学者)

私たちが毎日食べている食べ物=作物が、いったいどうなっているのか? 農業は、農家は、今後どうなるのか? ご覧になってみてください。

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
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自分を愛する心

2019-06-10 09:53:42 | 社会問題
川崎の無差別殺傷事件、元農林水産省次官の長男刺殺事件。人の心を暗澹とさせる事件が続いている。

様々な要因が考えられるが、最大の問題は、世の中や人々の価値観が、『お金』に集約されている点にある。「お金を儲けられる人間」が世間的価値基準の尺度になってしまった。拝金主義が価値の基準になってしまった社会のひずみが看過できないほど膨れあがったのである。

たしかにお金は大切なもので「お金がなければ首がないのと同じ」という比喩は身に染みる。しかし、一方で「足るを知る」事を忘れてしまえば、社会の荒廃を免れる事はできない。新自由主義的価値観の浸透で最も問われなければならないのは、富を少数者に集約させすぎて、社会そのものが荒廃の一途を辿っている点にある。

人間の多様な価値観、多様な可能性を「お金」に収斂させる社会のありようこそ問われなければならない。

吉野弘という詩人がいた。平易な言葉づかいで、「人間賛歌」ともいうべき言葉を紡ぎだしてきた。

彼の詩は、立派になれとか、頑張れとか、そういう常識を疑い、だらしなくていいじゃないか、立派になんかならなくてもよい、自分に素直に生きろ、という素のままの人間をいとおしむ文言で満ち溢れている。

教え子の結婚式の挨拶で、何度か、彼の代表作の一つ【祝婚歌】を引用させてもらった。
 
全文はこちら
http://www5.plala.or.jp/kappa_zaru/shukukonka.html

下の朗読はなかなか雰囲気が出ています。
https://www.youtube.com/watch?v=pYYpWcKKLIE

その中で一番好きな文言は以下のところ。

“二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい・・”

岩崎隆一を欠陥人間だと切り捨てたお笑い芸人がいたが、彼は自分を完璧な人間だと考えているのだろうか。“完璧なんて不自然な事だ”という認識など彼にはないのだろう。

吉野弘は違う。駄目な部分も含めて人間だと肯定する感性こそが結婚生活を長続きさせる要諦だと言っている。

「愚かさ」の効用も説いている。愚かだからこそ、人は救われるのだ、と言っている。家庭でのわたしは愚かさの塊。吉野の言葉にはほんとうに救われる。

少し話は飛ぶが、池波正太郎の代表作に「鬼平犯科帳」がある。その中で、“兎”の愛称で呼ばれる同心がいる。女好きで、どじばかり踏む。それでいて、密偵どもには偉そうにする。その偉ぶり方が見え透いていて、密偵どもは陰でくすくす笑いながら許している。仲間の同心には、しようのない奴だと思われているが、何かしら憎めない。

ある時、彼の話が出た時、長谷川平蔵は、「兎より優秀な同心は掃いて捨てるほどいる。しかし、兎のとぼけた個性は余人には代えられない。彼を見ると皆がほっとする。そんな輩が許されている組織は信用できる。どんな優秀な同心より兎は役にたっている」という趣旨の話をした。

もう一つ余談をすると、昔、東宝映画の人気作品に【社長シリーズ】があった。森繁久彌社長の下に、三木のり平扮する部下がいた。仕事はできないが、夜の宴会では大活躍する。“パッとやりましょう”が口癖だった。

効率性、生産性一点張りの価値観では、“兎”や“三木のり平”は生き抜けない。結婚生活でも賢くなければならない、まして“愚かさ”などという事は許されない、としたらどうなる。

この息苦しさが社会を覆い尽くしている。

いつごろから、日本社会は、こんなに人を追い詰める社会になったのだろうか。テレビをつければ、“高齢ドライバー”を追い詰めるニュースのオンパレード。

この“息苦しさ”こそが、川崎無差別殺傷事件や元農林水産省次官の事件の背後にある。

最後に、吉野弘の詩からもう一つ。子供を追い詰めない親の知恵(人間の知恵)が詰まっている。

“奈々子に”

赤い林檎の頬をして
眠っている奈々子。

お前のお母さんの頬の赤さは
そっくり
奈々子の頬にいってしまって
ひところのお母さんの
つややかな頬は少し青ざめた
お父さんにも ちょっと
酸っぱい思いがふえた。

唐突だが
奈々子
お父さんは お前に
多くを期待しないだろう。
ひとが
ほかからの期待に応えようとして
どんなに
自分を駄目にしてしまうか
お父さんは はっきり
知ってしまったから。

お父さんが
お前にあげたいものは
健康と
自分を愛する心だ。

ひとが
ひとでなくなるのは
自分を愛することをやめるときだ。

自分を愛することをやめるとき
ひとは
他人を愛することをやめ
世界を見失ってしまう。

自分があるとき
他人があり
世界がある

お父さんにも
お母さんにも
酸っぱい苦労がふえた。

苦労は
今は
お前にあげられない。

お前にあげたいものは
香りのよい健康と
かちとるにむづかしく
はぐくむにむづかしい
自分を愛する心だ。
・・・・・・・・・・

東大出のエリート官僚だった元次官の人間認識(子供認識)に決定的に欠落していたもの。

“自分を愛することをやめると
ひとは
他人を愛することをやめ
世界を見失ってしまう。

自分があるとき
他人があり
世界がある“
・・・・中略・・・・
“かちとるにむづかしく
はぐくむにむづかしい
自分を愛する心だ。”

わたしたちも自戒したいものである。

「護憲+コラム」より
流水
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イージスアショアは何故山口県・秋田県なのか

2019-06-09 08:50:54 | 安全・外交
現在イージスアショアの設置予定県の一つ秋田県での適地調査データーに誤りがあることを地元メディアから指摘され、防衛相が陳謝したと7日の朝日デジタルは報じている。
https://www.asahi.com/articles/ASM664JPLM66UTFK00G.html

また同日の朝日新聞社説(陸上イージス、ずさんな調査に驚く)は、『山口・秋田県へのイージスアショアの必要性について、防衛省の報告書は「24時間365日、日本全域を守り続けることができる」と報じているが、そう言い切れる説得力のある根拠は示されていない』と記している。
https://www.asahi.com/articles/DA3S14046520.html?ref=opinion

問題は政府がどの国のミサイル攻撃を想定しているのか分からないが、これまでの安倍首相の発言から推察すると、北朝鮮と中国ではないかと思われる。仮にそうであれば山口、秋田県が最適地で、365日、日本全域を守れるのだろうか。仮にいざ戦争になれば、同時に何十発ものミサイルが撃ち込まれ、イージス艦もイージスアショアも在日米軍も役立たないであろう。

そのような想定をすれば、山口県と秋田県に防衛庁が強くこだわる理由が解せない。そこで地球儀を俯瞰してみると、山口県の延長線上の太平洋上には米国のグアム島があり、秋田県の延長線上の太平洋上には米国のハワイ諸島がある。何れにも重要な米軍基地が在る。

よってこの二つの米軍基地を攻撃するミサイルを日本上空で迎撃する目的も担っていることも推察できる。これが防衛省がこの両県に固執する理由ではなかろうか。

日本防衛が目的なら日本海上のイージス艦がベターなはずであり、既に航行中のはずである。山口県、秋田県では迎撃タイミングが地理的に遅いのではないかとの疑問が素人にも浮かぶ。

秋田県での電磁波の人体への影響云々以前に、日本防衛より米軍基地防衛のために日本の予算が使われようとしているのではないかとの疑問を、野党には国会で追求して貰いたい。また、メディアにもこのことを精査して戴きたい。

「護憲+BBS」「安全・外交政策を考える」より
厚顔
コメント (4)
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川崎無差別殺傷事件異聞!(登戸研究所考)

2019-06-06 15:16:43 | 社会問題
今回の事件が起きたのが川崎市登戸。今は、戦前この地に日本の「15年戦争」の恥部を支えた研究所があった事を知る人は少ないだろう。
※ウィキペディア 15年戦争 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%81%E4%BA%94%E5%B9%B4%E6%88%A6%E4%BA%89

小学校のこういう授業もある。
※15年も続いた戦争  http://sirius.la.coocan.jp/syakai/rekisi/kindai15.htm

今回の事件を聞いた時、わたしが真っ先に思い出したのが、戦前登戸にあった【大日本帝国陸軍登戸研究所】である。

1939年(昭和14年)、特殊電波・特殊化学材料などの秘密戦の研究部門として【陸軍科学研所】の下に設立されたものである。

岩崎隆一が個人で「無差別殺傷事件」を起こした場所が、よりによって「登戸」だったという点にわたしは強い因縁を感じている。

何故なら、戦前、「帝国陸軍登戸研究所」は、大量殺戮兵器研究の第一線に立っていた。登戸研究所は「公の機関」としての大量殺戮研究。岩崎隆一の場合は、個人の凶行という違いはあるが、大量殺戮という目的に違いはない。

「研究 ・開発された武器」
原子爆弾、生物兵器、化学兵器、特攻兵器、謀略兵器、風船爆弾、缶詰爆弾、怪力光線、殺人光線、電気投擲砲

よく見てほしい。広島、長崎へ落とされた原子爆弾の研究もしていた。相手(米国)の方の完成が早かったと言う事だけである。その他、生物兵器や化学兵器などの研究も行っていた。怪力光線など漫画チックな研究もしていたようだが、現実にはBC兵器(化学兵器)や特攻兵器などのような地味な研究が主体。

その他、中華民国の経済攪乱のため、45億円の偽札も製造。⇒杉作戦(35億円の偽札をばらまく)
※杉作戦と松機関
https://blog.goo.ne.jp/yshide2004/e/436f407107a9f90f99a9630a71a595fc

この「偽札作戦」と「阿片作戦」が中国作戦の裏側で行われていた。

※里見甫⇒(さとみ はじめ)ジャーナリスト、実業家、三井物産の下で関東軍と結託。阿片取引組織をつくり、阿片王と呼ばれた。余談だが、彼の祖先は、南総里見八犬伝で有名な里見氏だと言われている・・・・・ウィキペディア
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8C%E8%A6%8B%E7%94%AB

・・・1932年に成立した満洲国では、主に熱河省でアヘンが生産され、ほかの地域に供給された。生産地と消費地を区別し、管理する手法は、ここで応用されたわけだ。
同じ手法は、中国本土にも適用された。中国本土では、主に蒙疆政権の綏遠省がアヘンの生産地に選ばれた。中国にはもともとアヘン吸煙者が大勢いたため、アヘンは売れに売れた。こうしてもたされた莫大な利益は、日本の戦費・占領統治費を賄ったのである。
たとえば、日本軍占領下の南京市では、占領1周年の1938年12月に、月間の市収入の23.1%をアヘン販売で賄っていた(小林元裕『近代中国の日本居留民と阿片』)。この結果、蔣介石政権のもとで減少しつつあったアヘン吸煙は、ふたたび増加に転じてしまった。
これほどまでアヘンを生産・販売・使用した戦争はほかに例を見ない。そのため、日中戦争の実態はアヘン戦争だったという指摘もある(江口圭一『日中アヘン戦争』)。その指摘に納得するほどに、日本の麻薬政策は大規模かつ巧妙だった。・・・

知られざる「麻薬大国」ニッポンの裏面史~芸能界「薬物汚染」の源流はこんなところにあった!
―麻薬の利益でアジア太平洋戦争の戦費を賄う-
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/48659?page=4

以前書いた【陸軍731部隊】との緊密な関係も疑われている。

※1948年の帝銀事件⇒警視庁は犯行に使われた毒物が、登戸研究所で開発したものと推定⇒捜査メモ(甲斐文書)では、関東軍防疫給水部(731部隊)との共同による【人体実験】の関与を指摘する供述がある。
毒薬名⇒青酸ニトリール(アセトン・シアン・ヒドリン)の可能性が高いと第二科の職員は証言している。・・・ウィキペディア(登戸研究所)

戦後、登戸研究所の職員も、731部隊の隊員も、戦犯として裁かれていない。731部隊関係者で戦犯として裁かれたのは、ロシア軍によるものだけ。

それどころか、米軍は登戸研究所の存在を把握していたにもかかわらず、爆撃をしなかった。日本占領後、その研究成果を独占するためであった。731部隊の関係者が戦犯に問われなかったのも同様の理由。細菌兵器や生物兵器等の人体実験の記録など米軍に提供された、と言われている。

※関東軍防疫給水部(731部隊)の部隊長は石井四郎中将。その為、731部隊は通称石井部隊と呼ばれていた。
極東国際軍事裁判【東京裁判】において戦犯容疑に問われたが、詳細な研究資料を提供したため、GHQのダグラス・マッカーサー最高司令官とチャールズ・ウイロビー少将の協議により訴追を免れたと言われている。
・・・・・・ウィキペディア 石井四郎 
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E4%BA%95%E5%9B%9B%E9%83%8E

帝銀事件でも、登戸研究所との関連を捜査していた警視庁は、GHQによって捜査にストップをかけられている。

戦後の重大事件(松川事件など)の多くに米軍の影を感じ、小説に書いたのが、松本清張。「日本の黒い霧」とか「小説帝銀事件」などで追及している。

戦後の戦犯追及を恐れた軍部は、敗戦前、登戸研究所の書類その他をできるだけ焼却、廃棄をして、その痕跡を消そうとしている。

戦後、登戸研究所の敷地は、慶応大学や明治大学などに払い下げられている。現在の明治大学生田キャンパスには、かっての登戸研究所の痕跡も残っているし、その資料も、明治大学平和教育登戸研究所資料館に保管されているものもある。

※明治大学平和教育登戸研究所資料館
https://www.meiji.ac.jp/noborito/
※帝国陸軍の秘密戦の拠点「登戸研究所」を歩く
https://mananavi.com/73668-2/

岩崎隆一の大量殺戮事件の異様さと恐ろしさは、人間の持つ「悪魔性」の底知れぬ恐怖にある。

では、登戸研究所で示された戦争の持つ底なし沼のような「悪魔性」は、国策の名のもとに正当化されるものだろうか。

国家主義者たちの感性の鈍麻は、国策遂行のためには、どんな【悪魔的手段】をとっても許される、という点にある。現在の世界、日本の現状は、じょじょに、このような「悪魔的手段」を許容する感性に傾斜している。

わたしたちは、個人による大量殺戮という悪魔的所業を許容できないのなら、さらに大量の人間を殺戮する【戦争】と言う行為の「非人間性」と「悪魔性」も拒否しなければならない。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水
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