老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「サロン・ド・朔」6月28日(木)例会のお知らせ

2018-06-21 16:56:52 | イベント情報
「サロン・ド・朔」6月28日例会を下記のとおり開催します。

今回は、Gam-anon(ギャンブルの問題の影響を受けた家族・友人のための自助グループ)メンバーで、Recovery Parade(回復擁護運動)にも参加されている大坂順子さんにお越しいただき、「ギャンブル依存症を考える‐‐いよいよ日本にカジノがやってくる?!本当に必要な対策とはなにか?」のテーマでお話していただきます。

政府・与党が会期を大幅延長してまで成立を目指す「IR法案(カジノ法案)」。野党や国民の大半は、ギャンブル依存症助長の懸念があると、今も反対の声を上げ続けています。

当日は、大坂さんのお話を伺い、ギャンブル依存症の現実やIR法案の問題点を共に考えたいと思います。関心のある方の参加を歓迎します。

参加ご希望の方は、「護憲」HPに記載のメール宛に、その旨ご連絡ください。折り返し、会場その他、詳細をお知らせします。

■日時:6月28日(木)18:30~21:30
■会場:「フリースペース 朔」(JR水道橋駅から徒歩2分)
■会費:500円(飲み物、軽食付き)

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☆「サロン・ド・朔」とは、「護憲+」メンバーを主軸に運営するフリーな集まり(@東京)で、原則毎月テーマを決めてそれに相応しい講師をお招きし、勉強会・親睦会を行っています。皆さんの参加を歓迎します。

2017年以降に取り上げたテーマは以下のとおりです。

(2017年)
 1月: 「AIはトランプを選ぶのか~民主主義と憲法の未来像~」(他グループ主催シンポジウムに参加)
 2月: 「パレスチナ・シリア情勢と子どもたち」
 4月: DVD「いのちの森 高江」視聴/「教育勅語と戦前・戦中教育」
 5月: 「森友問題の幕引きを許さない」
 7月: 「民進党は民意の受け皿になれるのか」
 9月: 「9条問題の本質を「護憲」の立場で考える」
10月: 「信念を貫いた人―劉暁波氏と1980年代以降の中国社会」
(2018年)
 1月: 「一歩先んじた韓国の民主主義~宇都宮健児さんと行った韓国ソウル視察旅行」
 2月: 映画「NO」鑑賞会
 4月: 「戦前戦中の女性の研究の目を通して、今の政治・社会を見て思うこと」
 5月: 「沖縄の現状と今後」

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子
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袴田事件再審取り消し決定は司法の犯罪

2018-06-21 09:21:19 | 民主主義・人権
今回の静岡地裁での再審開始の決定を取り消した東京高裁決定は、明らかに「司法の犯罪」というべきものである。静岡地裁での再審開始の決定から4年も経過しているというのに、この裁判官たちは何を考えているのか、理解に苦しむ。

(この事件に不案内の人は、事件の詳しい経過を記した著書を何か読んでいただきたい。それは義務でもある。)

事件の経過は以前にも詳述しているので、省略する。

袴田さんは証拠もないのに突然逮捕され、任意の取調べでは容疑を否定していた。だが、トイレにも行かせてくれない、睡眠も十分に取れない「拷問に近い」強制的な取調べにより(この取調べは憲法及び刑訴法で禁止されている)、頑強な袴田さんも自分がやったと(虚偽の自白)供述した。元プロボクサーでも強制による取調べに抵抗できなかったのである。

この取調べだけで本来は有罪にできないのが憲法であり、刑訴法である(憲法38条第2項)。明らかに原審の有罪判決自体が誤った、違法な判決なのである。

この違法な有罪判決で、袴田さんは47年も拘禁されていた。死刑判決が出てからは「拘禁反応」という精神疾患に苦しんだ。死刑判決を受けた「無罪の人」が精神に異常を来たすのはある意味で当然である。47年も拘禁されていて死刑になっていないことは、袴田さんの死刑判決を司法自体が疑っていることを示している。

詳細は省略させてもらい、要点に移る。

袴田さんの自白だけでは有罪にできない(憲法38条第3項)ので、捜査官は物的な証拠が要求される。ここが最大のポイントである。では、袴田さんの自白に基づいた物証は存在したのであろうか。否である。

そこで、不思議なことが起った。突然、事件から1年以上も経過したときに、味噌ダル(事件は味噌製造会社の専務一家が殺害された事件である)の中から、衣類など5点が発見されたのである。今回の再審決定(特に静岡地裁の再審開始決定)の帰趨を決する「物証」となった衣類である。

特に袴田さんのズボンとされたものに血液が付着していた。しかし、このズボンを袴田さんが何度はいても脚が入らなかった。元ボクサーの袴田さんの脚には合わないズボンだったのである。

また、シャツにも血液が付着していた。シャツは袴田さんが殺害時に格闘になり出血した血液と言われて、筑波大学の本田氏が鑑定した結果、すべての衣類からは袴田さんの血痕は見つからなかったというDNAによる鑑定意見が出された。また、5点の衣類に被害者の返り血もないという鑑定結果である。

また、検察側の鑑定人X氏の鑑定も、袴田さんの血痕かどうかは断定できないというあいまいなものであった。

そして、この本田鑑定を信用して静岡地裁は再審の開始決定を下したのである。しかも捜査官か誰か(真犯人かもしれない)が証拠を捏造した疑いが強いとしている。静岡地裁の決定は「耐え難いほど正義に反する」というものであり、捜査官の証拠の捏造まで指摘していた。

それから4年、東京高裁はこうした証拠の捏造や強制による自白(憲法で禁止されている、証拠能力も否定されている)を無視して、本田鑑定は信用できないというふざけた理由で、静岡地裁の再審開始の決定を取り消したのである。

「護憲+コラム」より
名無しの探偵
コメント (1)
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