老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

公演「巨匠」(木下順二)を見て

2007-12-11 08:59:38 | 戦争・平和
先日ある劇団の公演で、木下順二の「巨匠」をみた。ポーランドの作家の作品を木下が劇化したものである。

その中で特に印象が強かったと言うより、息をのんだ場面があった。

1944年の第2次大戦末期、ナチスドイツ支配下のワルシャワで、亡命政府軍と市民による蜂起があり、ドイツ軍に潰滅させられたが、そのときの鉄道爆破への報復として、空家の小学校に隠れ住んでいた避難民のところにゲシュタポがきて、知識人4人を銃殺すると宣言した場面である。

ゲシュタポは短剣を片手に、小学校の女教師、ピアニストの卵、医師、俳優をひとりづつ窓際に後ろ向きに立たせ、両手を頭の後ろで組ませ、4人揃った時、部屋から連れ出し、やがて4発の銃声がきこえる。

      *         *        *

ポーランドはドイツとソ連によってさんざんに蹂躙された国である。そしてドイツはフランスと何度も戦い、第2次大戦の時はフランスを占領した宿敵の間柄である。 

それらの国々が今EUとしてまとまっている。もう戦争はこりごりだとの思いからだと思う。当時を知る私はあのドイツとフランスがEUで手を取り合っているのがいまだに信じられない思いがある。

日本は島国だから、道一本、川一筋隔てたところが敵国と言う経験がないので、実感に乏しいが、「巨匠」のこの場面は、ナチスドイツが猛威を奮い、やがて敗北した当時を思い出させられて感無量であった。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
松林

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