今の日本は、まるで戦争前夜である。安倍晋三は、北朝鮮危機を煽れるだけ煽って、自らの政権基盤を安定化させようとしている。
「内政の危機を脱するために、外政の危機を利用する」というのは、昔から政治の鉄則で、何も珍しい話ではない。ただ、今回の金正恩のやり口は、従来の北朝鮮のやり口と異なり、多少度が過ぎている。
以前にも書いたように、北朝鮮と米軍部やCIAとは、かなり平仄を合わせて動いていたと思われる。当然、米軍産複合体から派遣されていたジャパン・ハンドラーたちは、北朝鮮危機を日本政治を動かす重要な要因として使ってきたと思われる。
この時、最も重要な役割を担っているのが、横田基地の存在である。たとえば、先日、北朝鮮から解放されたカナダ人宣教師が乗り込んだ飛行機がピョンヤン空港を出た後、最初の行く先が横田飛行場だった事を見れば、横田基地を通じて北朝鮮と米軍の関係はかなり密接だと考えて間違いない。
自民党清和会を中心とした政権、森・小泉・福田・安倍政権は、特にジャパン・ハンドラーたちと親密な関係にあった。そうでない民主党政権の時、彼らが民主党打倒のために陰で活躍していた事も明らかである。小沢一郎が、「駐日米軍は、第七艦隊だけでよい」と語った時、訳知りメディアのいくつかは、「小沢は虎の尾を踏んだ」と語っていたのは、この事情による。
だから、安倍政権が危機に陥る度に、北朝鮮がミサイルを発射していた。民主党政権の時は、一桁の発射回数だったが、安倍政権になって、50発以上発射している。どう考えても、安倍政権にとって、都合のよすぎる発射である。
http://www.asyura2.com/17/senkyo224/msg/384.html
国家のやる事は、全て「費用」がかかる。国力は経済力に比例する、というのは、冷厳な事実だ。では北朝鮮の国家予算はといえば、諸説あるが、年間4,500億円程度と言われている。日本で言えば、島根県の県予算程度。東京都の予算などと比較にもならない。軍事費は、2,500億円程度。イージス艦2隻分にも満たない。
こんな貧乏国家が、核実験をし、ミサイルを何度も発射している。軍人は150万もいる。国民を食わさなければならない。一体全体どうやってミサイル開発や核実験費用、その他の軍事費を用意できるのか。
タイなどの北朝鮮クラブで稼いでいるなどと報道されているが、巨額な費用を必要とするミサイル開発費、核実験をする費用を考えれば、雀の涙であろう。普通に考えるならば、国家ぐるみで犯罪行為をするか、誰かにもらっているとしか考えられない。
北朝鮮のIT能力はきわめて高く、世界の金融機関をアタックして、お金を取っているとも言われている。(例:バングラデシュの中央銀行をハッキング。資金を抜き取ったとも言われている。)しかし、国家がいつまでもそんな犯罪行為を行うとも考えられない。
次の情報の真偽は分からないが、如何にもありそうな話ではある。
日本で活躍する有名な建築家トム・ヘネガン氏によれば、金正恩は裏でアメリカの支配層とつながっており、アメリカと戦争ごっこをするために、たっぷり裏金をもらっている。一説には、30億ドル(約3000億円)。
賄賂を贈る米側の中心人物が、クリントン政権時代の米高官だったビル・リチャードソンだという。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%BD%E3%83%B3
(ウィキペディア)
いろいろ検索して見ると、あながち与太話とも思えない。
http://japanese.joins.com/search/japanese.php?pageNum=&order=&query=%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%BD%E3%83%B3
今日のニュース(9/8)(TBS)で、金一族の隠し財産がおよそ30億ドルと報じられていた。この金で一族支配を支えているというわけだ。問題は、この金の出所を報道しなければ、真相は分からない、と言う事である。
ヘネガン氏によれば、金正恩の役割は、金融市場に影響を与えるブラック・オペレーション(自作自演戦争危機)を煽る役目だという。事実、アメリカのマーケットでは、今回の危機が表沙汰になってから、株価の乱高下が激しかった。これをあらかじめ知っておれば、どれだけ儲かるかと言う話になる。
さらに、戦争危機を煽れば煽るほど、日韓両国は軍事費を使う。トランプ大統領がツイッターで、「日韓両国に武器を売ってやる」と嘯いていたが、これが本音だと思って過言ではない。
堤未果という評論家が、「お金の流れを見れば全てが理解できる」と言っていたが、今回の振ってわいたような北朝鮮危機。一体全体、お金がどう流れたかを検証すれば、この危機を演出した連中の真の狙いが明らかになる。
http://blog.livedoor.jp/wisdomkeeper/archives/51921303.html
https://blogs.yahoo.co.jp/pongisayoku/28909485.html
https://blogs.yahoo.co.jp/pongisayoku/28834236.html?__ysp=aHR0cDovL3d3dy5qY3Aub3IuanAvYWthaGF0YS9haWsxMS8yMDEyLTAzLTE5LzIwMTIwMzE5MTVfMDFfMS5odG1s
わたしは、金正恩は、オサマ・ビンラディンだと考えている。周知のように、ビンラディンは当初CIAとの関係が深かった。ビンラディン一族とブッシュ大統領一族との関係も良く知られていた。彼が、アフガニスタンでソ連と闘っていた時は、彼とアメリカの関係は親密だったのである。
その彼が突如反米に転じたのである。どうも私にはその当たりの事情が判然としない。そして、9・11である。米国はすぐビンラディン一派が犯人だと断定したが、本当にそうだったのかについては、おそらく謎のままだろう。
わたしは、ネオコン連中(産軍複合体)が、どうしても戦争したかったのだと考えている。その為、9・11という通常では考えられないテロ攻撃を仕組んだと考えている。そうでなければ、テロ組織がああやすやすと行動し、米国の航空機が乗っ取られたりするはずがない。痩せても枯れてもアメリカは、世界一の情報組織を持っており、盗聴など朝飯前の国家である。そんなアメリカ本国で、あんなテロが簡単に出来るはずがない。
ビンラディンというのは、その為の重要な駒だったに相違ない。そして、ビンラディンはその役割を見事に果たした。結果、軍産複合体は、望み通り、アフガン戦争、それに続くイラク戦争へと突入した。軍産複合体は、大儲けをしたのである。そして、役割を終えたビンラディンは、米軍によって殺された。しかし、その証明は永遠に出来ないだろう。
金正恩は、ビンラディンと同じ役割を担っているとわたしは考えている。危機を煽れるだけ煽って、軍産複合体を儲けさせ、そのおこぼれが賄賂として金正恩に入る。この構造はビンラディンと同じ。違う所は、金正恩は曲がりなりにも北朝鮮の支配者であると言う事実だ。
いくら、金の独裁体制だといっても、有能な部下がいなければ支配できない。そして、中には本気で米軍と渡り合う事を考える部下がいても不思議ではない。人間、ある程度成果を挙げると、自分が全能な人間だと誤解する奴が出てくる。今回の北朝鮮の挑発が過去と少し違う感じがするのは、その所為だと思う。そうだったら、危ないかも知れない。
ただ、トランプ大統領が議会で「戦争を匂わすような事をいっているのは、話し合いするためだ」という趣旨の発言をしているので、そう簡単に戦争にはならないと思う。
善意で考えれば、トランプは、今軍産複合体に抵抗をしているのだろう。彼の腹心の部下であるバノンを辞めさせざるを得なかったのは、それだけ軍産複合体の抵抗が激しいからであり、トランプは本当に戦争を起こしかねないと思わせて、軍産複合体が「話し合い」路線に戻るように画策したと思える。過激に出る事によって、「話し合い」外交の価値を高めていると読むのは、褒めすぎか。ツイッターで「日韓両国に武器を売るのを許可した」などと嘯いているのは、軍産複合体にこれだけ儲けさせてやったぞ、と言っているのだろう。
問題は、日本政府と安倍首相である。彼らには、金正恩やトランプの芝居気も、プーチンの冷静さもない。軍産複合体の冷徹な計算も、習近平の忍耐強さもない。あるのは、政権延命のために如何にこの危機を利用するか、であり、軍備増強と危機拡大にどう利用するか、というよこしまな動機しかない。
一言で言えば、北朝鮮情勢の緊迫化は、アメリカ・トランプにとって日韓への絶好のセールス・チャンス。北朝鮮を煽れるだけ煽り、軍事品を売りつける。まあ、日本で言う「やくざ商法」そのもの。ヘネガン氏流にいうならば、米朝の出来レースに翻弄される日韓両国という構図である。
その第一が、使いようのない陸上の「イージス・アショア」の購入だ。東京新聞(9/1)によれば、「イージス・アショアは陸上型であるため攻撃の対象にしやすい上、設置までに5年以上はかかると言われている。レーダーが作動する際にはかなり強力な電磁波が放出されるため、周辺住民の健康への影響を心配する声もある」となる。
要は、北朝鮮危機に対応するための方策が、「圧力強化」一辺倒で、何の成果がもたらされるのか。冷静に考えなければならない。安倍首相のように、危機を煽れるだけ煽り、自らの政権延命に利用する、という邪な動機で危機に対応されたら国民はたまったものではない。
・・韓国の軍事専門家で有名なキム・ジョンデ議員は、韓国紙ハンギョレの取材に対し、こんな意見を述べている。
「兵器導入だけで安保は解決されない。むしろ、さらに悪化する可能性さえある。政府は軍事力だけで現在の状況を管理することができるという考えを捨てるべきだ」
「軍事力は対話を促進するための手段として使わなければならないが、対話はしないとしながら軍事的対応をするだけでは、緊張局面をさらに悪化させる恐れがある」
・・・リテラ http://lite-ra.com/2017/08/post-3387.html
日本より危機が深刻な韓国ですら、こういう冷静な意見が新聞に掲載されている。安倍政権のような圧力一辺倒では、結局危機管理のコストは、ウナギ登りになり、歯止めがかからない。冷戦時の米ソの軍拡競争の教訓を学ばなければならない。
ドイツのメルケル首相は、「要は、戦争と平和の問題」と喝破し、「対話以外に方法はない」と述べている。国民の生命と生活を預かる一国の首相たるもの、せめてこの程度の意見を吐いてもらいたいものだ。
いずれにしても、「感情に任せた政治」を行っていては、「国家百年の計」を誤る。国民は冷静にこの危機に対処しなければならない。
「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水
「内政の危機を脱するために、外政の危機を利用する」というのは、昔から政治の鉄則で、何も珍しい話ではない。ただ、今回の金正恩のやり口は、従来の北朝鮮のやり口と異なり、多少度が過ぎている。
以前にも書いたように、北朝鮮と米軍部やCIAとは、かなり平仄を合わせて動いていたと思われる。当然、米軍産複合体から派遣されていたジャパン・ハンドラーたちは、北朝鮮危機を日本政治を動かす重要な要因として使ってきたと思われる。
この時、最も重要な役割を担っているのが、横田基地の存在である。たとえば、先日、北朝鮮から解放されたカナダ人宣教師が乗り込んだ飛行機がピョンヤン空港を出た後、最初の行く先が横田飛行場だった事を見れば、横田基地を通じて北朝鮮と米軍の関係はかなり密接だと考えて間違いない。
自民党清和会を中心とした政権、森・小泉・福田・安倍政権は、特にジャパン・ハンドラーたちと親密な関係にあった。そうでない民主党政権の時、彼らが民主党打倒のために陰で活躍していた事も明らかである。小沢一郎が、「駐日米軍は、第七艦隊だけでよい」と語った時、訳知りメディアのいくつかは、「小沢は虎の尾を踏んだ」と語っていたのは、この事情による。
だから、安倍政権が危機に陥る度に、北朝鮮がミサイルを発射していた。民主党政権の時は、一桁の発射回数だったが、安倍政権になって、50発以上発射している。どう考えても、安倍政権にとって、都合のよすぎる発射である。
http://www.asyura2.com/17/senkyo224/msg/384.html
国家のやる事は、全て「費用」がかかる。国力は経済力に比例する、というのは、冷厳な事実だ。では北朝鮮の国家予算はといえば、諸説あるが、年間4,500億円程度と言われている。日本で言えば、島根県の県予算程度。東京都の予算などと比較にもならない。軍事費は、2,500億円程度。イージス艦2隻分にも満たない。
こんな貧乏国家が、核実験をし、ミサイルを何度も発射している。軍人は150万もいる。国民を食わさなければならない。一体全体どうやってミサイル開発や核実験費用、その他の軍事費を用意できるのか。
タイなどの北朝鮮クラブで稼いでいるなどと報道されているが、巨額な費用を必要とするミサイル開発費、核実験をする費用を考えれば、雀の涙であろう。普通に考えるならば、国家ぐるみで犯罪行為をするか、誰かにもらっているとしか考えられない。
北朝鮮のIT能力はきわめて高く、世界の金融機関をアタックして、お金を取っているとも言われている。(例:バングラデシュの中央銀行をハッキング。資金を抜き取ったとも言われている。)しかし、国家がいつまでもそんな犯罪行為を行うとも考えられない。
次の情報の真偽は分からないが、如何にもありそうな話ではある。
日本で活躍する有名な建築家トム・ヘネガン氏によれば、金正恩は裏でアメリカの支配層とつながっており、アメリカと戦争ごっこをするために、たっぷり裏金をもらっている。一説には、30億ドル(約3000億円)。
賄賂を贈る米側の中心人物が、クリントン政権時代の米高官だったビル・リチャードソンだという。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%BD%E3%83%B3
(ウィキペディア)
いろいろ検索して見ると、あながち与太話とも思えない。
http://japanese.joins.com/search/japanese.php?pageNum=&order=&query=%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%BD%E3%83%B3
今日のニュース(9/8)(TBS)で、金一族の隠し財産がおよそ30億ドルと報じられていた。この金で一族支配を支えているというわけだ。問題は、この金の出所を報道しなければ、真相は分からない、と言う事である。
ヘネガン氏によれば、金正恩の役割は、金融市場に影響を与えるブラック・オペレーション(自作自演戦争危機)を煽る役目だという。事実、アメリカのマーケットでは、今回の危機が表沙汰になってから、株価の乱高下が激しかった。これをあらかじめ知っておれば、どれだけ儲かるかと言う話になる。
さらに、戦争危機を煽れば煽るほど、日韓両国は軍事費を使う。トランプ大統領がツイッターで、「日韓両国に武器を売ってやる」と嘯いていたが、これが本音だと思って過言ではない。
堤未果という評論家が、「お金の流れを見れば全てが理解できる」と言っていたが、今回の振ってわいたような北朝鮮危機。一体全体、お金がどう流れたかを検証すれば、この危機を演出した連中の真の狙いが明らかになる。
http://blog.livedoor.jp/wisdomkeeper/archives/51921303.html
https://blogs.yahoo.co.jp/pongisayoku/28909485.html
https://blogs.yahoo.co.jp/pongisayoku/28834236.html?__ysp=aHR0cDovL3d3dy5qY3Aub3IuanAvYWthaGF0YS9haWsxMS8yMDEyLTAzLTE5LzIwMTIwMzE5MTVfMDFfMS5odG1s
わたしは、金正恩は、オサマ・ビンラディンだと考えている。周知のように、ビンラディンは当初CIAとの関係が深かった。ビンラディン一族とブッシュ大統領一族との関係も良く知られていた。彼が、アフガニスタンでソ連と闘っていた時は、彼とアメリカの関係は親密だったのである。
その彼が突如反米に転じたのである。どうも私にはその当たりの事情が判然としない。そして、9・11である。米国はすぐビンラディン一派が犯人だと断定したが、本当にそうだったのかについては、おそらく謎のままだろう。
わたしは、ネオコン連中(産軍複合体)が、どうしても戦争したかったのだと考えている。その為、9・11という通常では考えられないテロ攻撃を仕組んだと考えている。そうでなければ、テロ組織がああやすやすと行動し、米国の航空機が乗っ取られたりするはずがない。痩せても枯れてもアメリカは、世界一の情報組織を持っており、盗聴など朝飯前の国家である。そんなアメリカ本国で、あんなテロが簡単に出来るはずがない。
ビンラディンというのは、その為の重要な駒だったに相違ない。そして、ビンラディンはその役割を見事に果たした。結果、軍産複合体は、望み通り、アフガン戦争、それに続くイラク戦争へと突入した。軍産複合体は、大儲けをしたのである。そして、役割を終えたビンラディンは、米軍によって殺された。しかし、その証明は永遠に出来ないだろう。
金正恩は、ビンラディンと同じ役割を担っているとわたしは考えている。危機を煽れるだけ煽って、軍産複合体を儲けさせ、そのおこぼれが賄賂として金正恩に入る。この構造はビンラディンと同じ。違う所は、金正恩は曲がりなりにも北朝鮮の支配者であると言う事実だ。
いくら、金の独裁体制だといっても、有能な部下がいなければ支配できない。そして、中には本気で米軍と渡り合う事を考える部下がいても不思議ではない。人間、ある程度成果を挙げると、自分が全能な人間だと誤解する奴が出てくる。今回の北朝鮮の挑発が過去と少し違う感じがするのは、その所為だと思う。そうだったら、危ないかも知れない。
ただ、トランプ大統領が議会で「戦争を匂わすような事をいっているのは、話し合いするためだ」という趣旨の発言をしているので、そう簡単に戦争にはならないと思う。
善意で考えれば、トランプは、今軍産複合体に抵抗をしているのだろう。彼の腹心の部下であるバノンを辞めさせざるを得なかったのは、それだけ軍産複合体の抵抗が激しいからであり、トランプは本当に戦争を起こしかねないと思わせて、軍産複合体が「話し合い」路線に戻るように画策したと思える。過激に出る事によって、「話し合い」外交の価値を高めていると読むのは、褒めすぎか。ツイッターで「日韓両国に武器を売るのを許可した」などと嘯いているのは、軍産複合体にこれだけ儲けさせてやったぞ、と言っているのだろう。
問題は、日本政府と安倍首相である。彼らには、金正恩やトランプの芝居気も、プーチンの冷静さもない。軍産複合体の冷徹な計算も、習近平の忍耐強さもない。あるのは、政権延命のために如何にこの危機を利用するか、であり、軍備増強と危機拡大にどう利用するか、というよこしまな動機しかない。
一言で言えば、北朝鮮情勢の緊迫化は、アメリカ・トランプにとって日韓への絶好のセールス・チャンス。北朝鮮を煽れるだけ煽り、軍事品を売りつける。まあ、日本で言う「やくざ商法」そのもの。ヘネガン氏流にいうならば、米朝の出来レースに翻弄される日韓両国という構図である。
その第一が、使いようのない陸上の「イージス・アショア」の購入だ。東京新聞(9/1)によれば、「イージス・アショアは陸上型であるため攻撃の対象にしやすい上、設置までに5年以上はかかると言われている。レーダーが作動する際にはかなり強力な電磁波が放出されるため、周辺住民の健康への影響を心配する声もある」となる。
要は、北朝鮮危機に対応するための方策が、「圧力強化」一辺倒で、何の成果がもたらされるのか。冷静に考えなければならない。安倍首相のように、危機を煽れるだけ煽り、自らの政権延命に利用する、という邪な動機で危機に対応されたら国民はたまったものではない。
・・韓国の軍事専門家で有名なキム・ジョンデ議員は、韓国紙ハンギョレの取材に対し、こんな意見を述べている。
「兵器導入だけで安保は解決されない。むしろ、さらに悪化する可能性さえある。政府は軍事力だけで現在の状況を管理することができるという考えを捨てるべきだ」
「軍事力は対話を促進するための手段として使わなければならないが、対話はしないとしながら軍事的対応をするだけでは、緊張局面をさらに悪化させる恐れがある」
・・・リテラ http://lite-ra.com/2017/08/post-3387.html
日本より危機が深刻な韓国ですら、こういう冷静な意見が新聞に掲載されている。安倍政権のような圧力一辺倒では、結局危機管理のコストは、ウナギ登りになり、歯止めがかからない。冷戦時の米ソの軍拡競争の教訓を学ばなければならない。
ドイツのメルケル首相は、「要は、戦争と平和の問題」と喝破し、「対話以外に方法はない」と述べている。国民の生命と生活を預かる一国の首相たるもの、せめてこの程度の意見を吐いてもらいたいものだ。
いずれにしても、「感情に任せた政治」を行っていては、「国家百年の計」を誤る。国民は冷静にこの危機に対処しなければならない。
「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52845
北朝鮮危機は日本外交の新たな状況である。北朝鮮のミサイルも核兵器も北朝鮮の抑止力である。であるならば北朝鮮が攻撃されるまでは使われない。
米朝衝突「その時」日本はここが狙われる
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52795
互いの脅しがエスカレートしている。いかにも戦争前夜の状況であるが、私は戦争にはならないと見ている。
理由は開戦の利がないからである。現状のままでアメリカは兵器を日韓に売り込めばそれで十分ではないか。
米国の軍需産業は日本の国家予算以上の予算を使っている。自らを正当化するために、マスコミにも予算を配り手懐けている。日本でも日米安保擁護でなければ人にあらずの感がある。ところが北朝鮮のミサイルが東京を狙っているとマスコミが騒げば騒ぐほど、国民の多くは不安をいだく。アメリカの世論も、日韓を守るために、北朝鮮のミサイルがアメリカに飛んできたらどうするのか。よそ事でしかない日韓のためにアメリカ本土を危険に晒すのかと異論が増えている。
この新たな展開は、アメリカが世界平和を考えずに、アメリカ国内(軍需産業)の利だけ考えて、戦後72年の外交をおこなってきたからである。日本でも首相による国家予算の私物化があるように、国の予算を全国民に均等に使うのではなくて一部の者の利を優先的に計っているために国論が割れてきた。北朝鮮のミサイルが実際に飛んでくれば、国論は一致団結よりもむしろ割れてくる。日本もアメリカも新たなステージに入っていると考えられる。、