窓際日記・福島原発

窓際という仕事の雑感

・第4週がピーク(予報ヒット)、第5週は定点28.93人でした。

2011-02-12 01:15:32 | Weblog
・インフルエンザ患者発生の状況です。

・感染状況の経緯と予報                    
 ・第36週(9月 6日~12日) ・2010年のインフルエンザ シーズンの開始    
        ・・・・・       
 ・第50週(12月13日~19日)・全国平均が1.0人を超えて流行入り 
        ・・・・・       
 ・第 1週( 1月 3日~ 9日)・全国47都道府県が流行いり。     
 ・第 2週( 1月10日~16日)・26県が注意報発令レベル超え。     
 ・第 3週( 1月17日~23日)・13の県が警報、32の県が注意報レベル到達。    
                    ・10の県がピーク到達
 ・第 4週( 1月24日~30日)・18の県が警報、29の県が注意報レベル到達。
                    ・全国平均がピークに到達。
 ・第 5週( 1月31日~ 6日)     
 ・第 6週( 2月 7日~13日)     ・・・・今週・・・・

 ・ウイルス サーベイランス状況
  ・占有率(2週移動平均)%
               52週    1週    2週   3週    4週   5週
   A(H1)pdm     73    82    87    83    78    72
   A(H3)         24    17    12    16    17    20
   B              3     1     1     1     5     8

 第5週も新型が減少傾向継続です。

 新型が72%に減少、A香港型は20%に増加です。

 B型は今回も増加して8%です。

 前シーズンのような「新型が季節性を駆逐する」パターンの再来かと思われましたが、
 ここにきてA香港型ばかりかB型もがんばりだしました。


 北海道は相変わらずA香港型が優勢ですが、新型も占有率30%程に増加しました。

 関東に山梨を加えたエリアでは、新型優勢ながらもA香港型がそれなりに
 拮抗しています。

 それ以外のエリアは全て新型が優勢です。

 北海道、神奈川、奈良は100件をこえるA香港型が検出されています。

 神奈川、富山、広島ではB型が目立ちます。


 ・定点状況推移(人)
               52週    1週    2週   3週    4週   5週
  2011年定点データ  2.30  5.06 12.09 26.41 31.88 28.93

 ・定点確定値です。                  
                        定点あたり   定点合計    全国推計
 ・第48週(11月23日~29日)   39.63人    190801人    189万人
  (ピーク到達)
    2009年 ・・・・ 2010年
 ・第30週( 7月26日~ 1日)     0.02人      112人   (0.12万人)
 (定点患者数がボトム)
    2010年 ・・・・ 2011年
 ・第 3週( 1月17日~23日)    26.41人   130515人    149万人
 ・第 4週( 1月24日~30日)    31.88人   157381人    176万人
 ・第 5週( 1月31日~ 6日)    28.93人   143035人   (160万人)

 ・患者報告数の予報です。

  ・12日                      3.97人              22.4万人
  ・13日                      3.93人              22.2万人
  ・第 6週( 2月 7日~13日)    28.24人   139567人  159.4万人

 ・本日終了時点での累積患者数(全国推計値)  795.2万人   
  (2010年第36週以降の合計です。)      
  内、新型インフルエンザの累積患者数      623.5万人

  新型インフルエンザの累積患者数     
  (2009年第28週以降の合計)
  本日終了時点                    2698.4万人  100人に21.1人

 ・累積患者数の予報。(2010年36週以降)
  ・第 6週( 2月13日)                817.4万人  

・入院状況
 今シーズン(9月6日以降)
 ・重症化(合計)      184人( 1月30日現在)    重症化率  0.0035%
 ・重症化(新型分)    110人( 1月30日現在)    重症化率  0.0026%

 ・死亡(含む疑い例)    57人( 1月30日現在)     致死率   0.0011%

 先シーズン最終報告(ほぼ新型インフルエンザのみの流行)
                                  累積患者数  2079.4万人
 ・重症化(合計)     1563人( 8月29日現在)    重症化率  0.0075%
 ・死亡(含む疑い例)   202人( 8月29日現在)     致死率   0.00097%

 今回は累積患者数が500万人程度ですので、重症化率、致死率ともに
 かなり信頼性のある値になってきていると思われます。

 ただし、流行しているウイルス君がA香港型優位から新型優位に
 移ってきていますので話はその分複雑になりますが。

 重症化率(%) 
    51週    52週     1週     2週      3週     4週
  0.0043  0.0035  0.0045  0.0065  0.0058  0.0035

 致死率(%)
    51週    52週     1週     2週      3週     4週
  0.0043  0.0023  0.0025  0.0020  0.0018  0.0011

 第4週では重症化率が先シーズンと比較して、ずいぶんと低くなりました。

 医療現場の皆さんの学習効果のたまものでしょうか。

 致死率は患者数の増加に従って下降し、先シーズン並になってきました。

 1月27日現在の超過死亡を見ても、特筆するほどの増加は認められませんので
 これも含めて死亡率も先シーズン並というところでしょうか。

・予報精度経緯
                      予報      確定値     予報誤差
 ・第 3週( 1月17日~23日) 24.91人   26.41人    -8.3%
 ・第 4週( 1月24日~30日) 50.05人   31.88人   +57.2%
 ・第 5週( 1月31日~ 6日) 29.91人   28.93人    +3.3%

 今回の定点合計報告数は143035人で、当ブログ予報は147796人でした。

 今回予報誤差は+3.3%になり、予報はドンピシャでした。

 ちなみに、09年の第34週から今までの平均予報誤差は±20.7%です。

・コメント

 感染力を持っている、いわゆる「ホット」な患者数は159万人程で、
 7割強新型と思われます。

 報告されているウイルス状況は季節性(A香港型とB型)が3割弱で、
 新型が7割強の「混合感染状況」は引き続き継続中のようです。

 A香港型は20%、B型は8%の占有率です。


 新型インフルの2009年の流行からの累積患者数は2698.4万人で、
 これまでに100人に21.1人が感染したことになります。

 そのうち未成年者は1864.7万人で、100人に76.6人が感染したことになります。

 成人は831万人で、100人に8.0人が感染したことになります。


 第4週のピーク予報と第5週の定点人数と2つ続けての予報のヒットに気をよく
 している窓際日記です。

 まあ、たまにはこんなこともあってもいいでしょう。


 新型インフルエンザの初回の流行時には、ウイルス君は新たなエリアに感染を
 広げながらのピーク到達でした。

 今回はもうすでにエリア侵略は終わっていますので、単にピークに到達すれば
 いいことになります。

 ですから初回よりも定点1人を超えてからのピーク到達が早かったのですね。

 そしてその分今シーズンの合計患者数は少なくなり、ほぼ先シーズンの
 半分程度の1000万人ほどかと思われます。

 第2波が軽く済みそうでよかったですね、「第2波」がお好きな専門家のみなさん。

PS

今まで鳥インフルエンザのウイルス君が確認された場所(ホット スポット)

・現状・・・13県27カ所からH5N1検出、疑い例5カ所

北海道(稚内、浜中町)、島根(養鶏場、野鳥)、富山、鳥取、福島、
鹿児島(ツル公園、養鶏場)、宮崎(11カ所の養鶏場)、兵庫(野鳥)
愛知(養鶏場)、高知(野鳥)、長崎(野鳥、野鳥)、高知(野鳥)
大分(養鶏場)、鳥取(野鳥2件目)

福島県でも野鳥から疑い例が発生。

疑い例・・徳島、山口、山形、大分(2か所)、福島

結果は確定検査待ちです。


日本の野鳥環境の中に鳥インフル君が住み着きました。

野鳥の死骸を食べる食肉動物にも感染は広がっており、
日本の自然環境そのものにウイルス君が「住み着いた」模様です。


次の段階は、家畜の中に鳥インフル君が侵入してくることですね。

養鶏場にはすでに15か所、侵入しています。

恐ろしいのが、養豚場です。

ここに侵入して、H1N1と遺伝子の交雑をおこすとやっかいな事になります。

その意味では、農水省は養豚業会と連携して豚さんのウイルス サーベイランスを
そろそろ始めるタイミングでしょう。

「養鶏場には鳥インフル・ウイルス君は侵入しても、養豚場には侵入できない。」
というのは根拠が無く、楽観的すぎますね。


「鳥インフルエンザが人には感染しない」という当局の発表とNHKのニュースは
正確ではありません。

動物の死骸やら糞などには触らないことが基本です。

山歩き、河原あそび、緑地公園、野鳥公園、動物園などでは
注意レベルをひとつあげる必要があります。


政府がやっている「熱さえ通せば何でも安全」キャンペーンには疑問が残ります。

鳥インフル・ウイルス君が混入している疑いのあるものは、「食用」には適しません。

廃棄処分とするのが妥当なところでしょうか。
コメント
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