私は、友達に妻のことを紹介する時に、「カミサン」と呼んでいます。
神様のようにおっかなく、神様のように大事で、そして新しい命を3つも生み出してくれました。
ただ、神様のようには寛大ではないので、時々けんかをして険悪なムードになることもあります。
険悪なムード・・・ピリピリしたリビング。
無言で食事を出してくるカミサン。
この緊迫した場面で、私の必殺技が炸裂します。
「これ、おいしいね。ありがとう。」
この緊迫した場面からくりだされる「ありがとう」を、私は、【捨て身のありがとう】と呼ぶことにしています。
カミサンは、ハトが豆鉄砲をくらったような顔をします。
しかし、それだけでは終わりません。このような緊迫した場面で、私は、カミサンの仕事を一つ奪うことにしています。
それは、洗濯物を干すことだったり、ゴミを出すことだったり、食事の後片付けだったりします。
そして、それがすんだあと、勝ち誇ったように、こう言い放ってやるのです。
「ねぇ、ありがとうは?」
と。
そして、カミサンが
「ありがとう」
と言いたくなさそうに言うやいなや、こう、たたみかけるように強烈な一発をお見舞いしてやるのです。
「さっきはごめんな。」
と。
すると、カミサンは、たまらずこう返事をかえしてきます。
「私も言い過ぎた、ごめん。」
と。
ざまみろ!今回も私の勝ちです。
年間二十数万組が離婚する時代です。離婚は珍しいことでもありません。
それは、私にもプライドがありますので、意地をはりたい気持ちもあります。
でも、自分にとってのプライドって何なのか、それを考えた時、
『死ぬまで家族を守ることが私のプライドなのではないか』
そう思ったのです。
つまり、家族を大事にして、家族が笑顔でいられれば、私の勝ち。
家族がこわれたり、カミサンと離婚する事態になったら、私の負けです。
私は一家の船長みたいなものですので、その船を守るためなら、頭を下げることくらいなんちゃありません。
大事なものは、家族なのです。
夫婦は結婚式で作られるものではありません。
本当の夫婦になるには、長い年月が必要です。
情熱的な気持ちは長くは続きませんが、「相手を大事に思いやる心」はいつまでももち続けることができますし、歳をとれば歳をとるほど、その温かい気持ちは膨らんでいくもののようです。
相手を大事に思いやる気持ちを表せる言葉・・・「捨て身のありがとう」という必殺技を、心に刻み、笑顔の耐えない、深い絆で結ばれた、温かい家庭を作ってください。
それが、あなたの使命であり、プライドになっていくはずです。
ありがとうございました。