高齢期の備え

高齢期の備えを考えます

高齢期にも安心な住まい(6:住み続けるためのチェック項目(5)「階段」)

2015年07月30日 | 老後と住まい
「日本住宅性能表示基準」の一項目である「高齢者等への配慮に関すること」の評価方法基準6項目の3番目が「階段」です。その等級5(最上級)の基準は次のようになっています。なお、ホームエレベーターがある場合には例外もありますが割愛します。
「a 勾配が6/7以下であり、かつ、けあげの寸法の2倍と踏面の寸法の和が550mm 以
上650mm 以下であること。
b 蹴込みが30mm 以下であり、かつ、蹴込み板が設けられていること。
c 回り階段等安全上問題があると考えられる形式が用いられておらず、かつ、最上段
の通路等への食い込み部分及び最下段の通路等への突出部分が設けられていないこと。
d 踏面に滑り防止のための部材を設ける場合にあっては、当該部材が踏面と同一面と
なっていること。
e 踏面の先端と蹴込み板を勾配が60 度以上90 度以下の面で滑らかにつなぐ形状とすることその他の措置により段鼻を出さない形状となっていること。
f 建築基準法施行令(昭和25 年政令第338 号)第23 条から第27 条までに定める基準に適合していること。」
参考までにこの基準に出てくる階段の名称を図にしてみました。

基準のaは少しわかりにくいので以下に例をあげます。
〇勾配(蹴上げ/踏面)が6/7以下、かつ、55cm≦ 2×蹴上げ寸法+踏面寸法 ≦65cm
(例)1階床と2階床の高さが2m80cmの場合で、踏面を25cmとする。
【水平距離が3m50cmならば基準を満たす】
この場合、蹴上げが20cm、14段となる。
・勾配(20/25=)5.6/7
・2×20cm+25cm=65cm
【水平距離を3mにすると基準を満たせない】
この場合、蹴上げが23.3cm、12段となる。
・勾配(23.3/25=)6.5/7
・2×23.3cm+25cm=71.6cm
(投稿者のURL 「老後と住まい」http://www.rougotosumai.com/ )