高齢期の備え

高齢期の備えを考えます

高齢期にも安心な住まい(6:住み続けるためのチェック項目(1))

2015年07月26日 | 老後と住まい
今の家が高齢期を過ごすために適しているかをチェックするうえで参考になるのが「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法とも略されます)によって定められた「日本住宅性能表示基準」です。住宅ローンの際の技術基準としても使われていますのでご存知の方も多いと思います。
この基準には「1.構造の安定に関すること」、「2.火災時の安全に関すること」など10項目あり、9番目の項目が「9.高齢者等への配慮に関すること」となっています。
この基準は等級1から等級5まであり等級5が最上級です。高齢者等への配慮に関する等級5は「高齢者等が安全に移動することに特に配慮した措置が講じられており、介助用車いす使用者が基本的な生活行為を行うことを容易にすることに特に配慮した措置が講じられている」となっていますが、これだけでは具体的なことは分かりません。
具体的には品確法に基づいて、「日本住宅性能表示基準」に従って表示すべき住宅の性能に関する評価の方法の基準(「評価方法基準」)が定められています。この評価方法基準が今の住まいのチェックの参考となりますので、次回から何回かに分けてご紹介します。
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高齢期にも安心な住まい(5:高齢期の住まいに大切な自分の居場所)

2015年07月15日 | 老後と住まい
退職後、家に居る時間が多くなると自分の居場所に困ることがあります。家にいると配偶者と一緒にいる時間が長くなりますが、お互いに「少し離れて居たい、一人で居たい」と感じることもあります。そんな時、一人になれる場所が大切になります。
子供が独立して空いている部屋があれば、それを自分の部屋とすることが良いと思います。部屋が無ければ家具などで仕切りを作り、ヘッドホンでテレビを見たり音楽を聴いたりすれば、(配偶者の声も聞こえなくなり)結構一人になった気分がします。
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高齢期にも安心な住まい(4:新築時や大規模な改修時の優先事項)

2015年07月14日 | 老後と住まい
新築時や大規模な改修時は高齢期にも安心な住まいを造ることができるチャンスです。新築時や大規模な改修時には老後の住まいを想定して次のようなポイントを優先することをお勧めします。
・1階で生活できるようにする(寝室、トイレ、浴室、台所は同じ階にする)
・1階は段差を無くしておく
・1階の各ドアは引き戸としておく
・トイレは少なくとも0.5坪以上とし、便器には横から近づける場所に引き戸の入り口を設置
・トイレは寝室に近いところに配置する。(高齢者は、4m離れた場所にトイレがあると遠いと感じる)
このポイントからも分かるように高齢期の住まいで大切なのがトイレです。
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高齢期にも安心な住まい(3:いつ住まいの改修をするか)

2015年07月13日 | 老後と住まい
高齢期に適した住まい改修を何時するのか。先ず新築のタイミングがあります。新築の時、先ずは高齢期の住まいを念頭にして、便利さ、快適さを追加することが良いと思います。そうすれば、その住まいを転売するとき、高齢期の世帯に売る場合には有利になります。新築の際の優先事項は次回の投稿で提案します。
次のタイミングとしては、大規模な住まいの改修のときです。これは前回の記事でも書きましたが高齢者になる前に改修することです。この時にはトイレを優先しましょう。高齢期に尊厳ある人生を過ごすためにはトイレの自立が最も大切だと思うからです。
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高齢期にも安心な住まい(2:青年期・壮年期と高齢期の住まいの違い(続き))

2015年07月12日 | 老後と住まい
もう一つは身体機能の低下の速さです。青年期や壮年期には身体機能の低下は緩やかですが、高齢期ではその身体機能の低下は急激です。65歳の平均余命は男性で19年、女性で24年ありますが、特に75歳を過ぎると低下はさらに速まります。身体機能の低下に気付いたころには、体力的にも気力的にも住まいを心身機能の低下に対応できるように改修することが難しくなっていることがあります。必要な住まいの改修は高齢期に入るまで、遅くとも75歳までには済ませておく必要があります。また、高齢期には新しい環境に慣れることが難しくなりますので、こうした視点からも家の改修は早めにする必要があります。
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