新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

家の近くのむし探検 チャタテ、ヒシバッタなど

2019-10-26 20:51:55 | 廊下のむし探検
家の近くのむし探検 第56弾


10月17日に家の近くの公園で見つけた虫の続きです。





公園でいつものように植栽のツツジの葉の上を探したのですが、およそ虫なんかいません。それで、桜の木の幹を探していてこんな虫を見つけました。チャタテムシの仲間ですね。これまでに見たことがありません。



周りにはこんな糸が張り巡らさせていました。写真がどうもはっきりしなくて、調べるのが大変なのですが、以前、チャタテムシの科の検索をまとめたことがありました。その検索表に沿って調べていくことにします。今回は爪の歯の有無は判定できないので、とりあえず、跗節の節数と後小室とM脈との関係を見ることにしました。



それで、まず、跗節の数を調べてみました。はっきりはしないのですが、3節であることは確かそうです。



さらに翅脈を見ると、後小室(areola postica)がM脈から遊離している(②)ことが分かります。これで、クロフ、マル、セマガリ、フト、モリ(Elipsocidae)のうちのどれかであることが分かります。ついでに①と③は検索に出てくる注目点です。この5科のうち、クロフとモリは「日本昆虫目録第4巻」には本州産がいないのでとりあえず除外しておきます。後は個別に見ていきます。以前作ったチャタテムシの科の検索図をもとにして、触角は12節みたいなので、マル、セマガリは消せるかなと思ったのですが、後小室は横に長くないのでフトも違うようです。ここでつかえてしまいました。それで、各科の画像検索で似た種を探してみました。マルもセマガリもフトも該当しないので、クロフ、モリを見ていて、似た種がクロフの方に見つかりました。しかも、Aaroniella属にそっくりなものが見られました。たぶん、これだなと思って、さらに調べていたら、翅の斑紋がAaroniella badonneliのそれによく似ていることが分かりました。この種はヨーロッパ、北米に分布していますが、日本でも九州の大分で見つかっています。たぶん、これかなと思って種の検索表を探したのですが、まだ見つかっていません。とりあえず、?付きでAaroniella badonneli?だろうということにしておきます。



これはイダテンチャタテ



それからコクサグモ





これは以前調べたことがあるジャワユスリカではないかと思います。









最後はヒシバッタです。「バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑」に載っている検索表に従って調べていきました。まず、後脚の膝上に凹みがないので、これは幼虫です。さらに、「前胸背板を前から見ると(断面)上面が少し膨らんでいる」というところから、ハラヒシバッタではないかと思っています。


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