平和主義の仮面を被ったおばちゃん②

確かに男っぽいおばちゃんの性格には問題あると思う。

私も入社した頃、何故この男っぽいおばちゃんはいつも怒鳴って

言ってくるんだろう？って思ってた。

これをやって！と指図されるから言われたとおりにやってると、

それはいいからあれをやって！！と怒鳴って言う。

だから何かやる度に又怒鳴られるんじゃないかとビクビクしてた。

視線を感じてそっちを見ると、物凄い恐い顔して私を見てた。

目が合うとすぐに目を逸らしたけど、何でそこまで睨まれなくては

ならないのか・・・。

当時、この男っぽいおばちゃんと平和主義のおばちゃんはとっても

仲良しだった。

車通勤の平和～と駐車場まで一緒なんで、男っぽいおばちゃんの

こと何度も相談してみようと思った。

男っぽいおばちゃんの言葉と態度に耐えられそうもなかったから。

でも私が相談する前に、平和主義のおばちゃんが、男っぽい～の

こと「いい人でしょ？」と言ってきた。

平和主義～には私が男っぽい～に理不尽に怒鳴られてることに

気が付いてないの？それとも分かってて言ってるの！？

「どこが！？私は辞めたいほど、悩んでるって言うのに！？」

もちろんそんなこと言えなかった。返事しないで黙ってるのがやっと。


その頃、男っぽいおばちゃんと上品なおばちゃんは険悪な仲だった。

その二人の間にいたのが平和主義のおばちゃん。

平和主義のおばちゃん曰く「前は物凄く仲が良くて、私がヤキモチ

焼いちゃうほどだったんだよ」・・・この言葉何度聞いたことか。

今考えると、男っぽい～と上品な～の仲を最悪にしたのは平和～の

せいでもあると思う。

男っぽい～は平和主義～と私に上品な～の悪口を言う。

そんな時、平和主義～は「そう、そう」と一緒になって上品な～の

悪口を言う。

上品な～が平和主義～と私に男っぽい～の悪口を言えば、平和～は

又、「そう、そう」と言いながら、男っぽい～の悪口を言ってる。

そして私に「どっちもトップに立っていたい二人なんだから、

どっちにも合わせておくのがここに長くいるコツだよ」と教えてくれた。

それから１年以上、私はこの平和主義のおばちゃんの表と裏の顔を

見ることになる・・・。