地酒屋のロックンロール日記

酒好き・音楽好きの仕事がらみと個人事をつらづらと・・・

平成23年4月23日(土)  晴   貴の一文  22BYのお酒について 

2011-04-29 19:21:28 | 貴の一文


貴の一文~
22BYの酒造りを終えて

本日半年振りの再会です。 
dancyuでは大きく取り上げられ「貴の時代」の到来を感じさせます。

まずは今年の「貴」の酒の出来映えを聞いてみましょう。



『22BY造り全般について』

ようやく、3月24日の甑倒し、4月16日の皆造と終え今期の酒造りを終えることが出来ました。

酒造りの前、8月下旬の高温障害(穂が出る時期に25℃以上が続くと
米の芯の部分が硬くなり溶けなくなる現象)の影響が心配されました。

実際造って見ると、確かに米が例年より硬く割れが多かったのですが、
近年最も影響があった19酒造年度ほどの硬さではなかったのと、
19酒造年度の経験から吸水歩合を3~4%多めに調整して仕込みました。

仕込み時の気温は例年よりも寒く、逆にもろみを温めるような日が結構
ありました。

弊社においては生酒は透明感のある例年にも遜色ないレベルに仕上がったと自負しております。
火入れ酒に関しては、原料処理である程度はカバーできましたが、
やや苦味が残ったお酒も正直あり、もう少し熟成があってもよいのかな
という仕上がりです。


『新酒生の位置付け』

例年書いている事と重複してしまうかもしれませんが、
火入れのお酒は熱処理の時点である程度酸化からお酒を守ることが出来ます。
ただ、生酒はそのあたりの技術の精度を上げる事だと思います。
とにかく瓶詰めのスタッフを総動員し、お酒を搾った日にはきちんと瓶詰めの段取りをつけるよう徹底し、
とにかく酸化しないよう心がけました。

開封時に「ポンッ」という大きな音がするものがありますが、あのガスが鮮度を守ってくれています。


『レギュラー商品について』

近年、やや回転が早くなり熟成期間がゆっくり取れないので申し訳なく思っていますが、
きちんとお米の芯の部分の吸水を見極め、
貴らしい「お風呂に入っているような温かみのあるお酒」だといって頂けるよう、
一本一本を丁寧に造る事に全神経を注ぎました。


『辛口酒について』

今年は米が例年よりやや硬かったことにより、例年より少し「淡麗」な感じです。
ちょっと「濃醇」という雰囲気が弱い今期の辛口ですが、
口に含むとやや青いバナナ系の香りが口に広がり、ほんのり甘く切れていく食中に最高です。


『山廃仕込み酒について』

今年は、改めて難しいな~という感じです。
山廃に関しては毎年が勉強ですね。
今年のお米は米としてはやや硬めですが、案外後から溶けていくお米でした。

そうなってくると、追水というあとから水を加えて濃度を伸ばし
酵母のストレスを取ってやらないければなりません。
タイミングを逸すると酸が強く出すぎます。

この追い水のタイミングを頻繁にチェックしどうにか良い膨らみのお酒になりました。


『夏の酒について』

山田錦の後味の良さと旨味のバランス感に頼りながらも夏にモッタリした味にならない様、
先程の生酒の時に書いたようにお酒にいかにストレスをかけない事を
注意し造りました。
にごり感はそれほどでも無いですが、心地よいプチプチ感を感じてもらえるよう酒質を設計している(つもり)です。

6月をお楽しみに。



『今年のチャレンジ』

毎年向かうお米、気候、いろいろな事を考えながら一年一年がチャレンジの連続ですが、
今年はアルコール度数というものを視野にいれた酒造りも行いました。
まだ瓶詰めもやってないのできちんとした事を言える状況では
ありませんが、
常に新しいお客様を想像し、0杯を1杯にお客様を育てる努力をしたいと思います。


『POWER TO the 東北! 北関東!』について

先日、福島の会津若松に行ってきました。
会津鶴ヶ城で福島の蔵元様と一緒に酒を酌み交わし、
絶対、福島のお酒は頑張るぞ!!というみんなの意気込みを感じて帰りました。

私たちは、東北の蔵元さんにたくさんの事を教えて頂き、
いつも暖かく私達を迎え入れてくれます。
本当になんらかの形で被災された蔵元様にお返ししたいという思いが日に強くなっています。

この度は、改めて東北の被災された蔵元様に「ありがとうございます」
「お帰りなさい」という気持ちでご挨拶したいと思います。

 ※6/21~22と渋谷シダックスホールにて行うチャリティ試飲会です。
 詳細は近々お知らせ致します。

打ち合わせの後は 「石鎚」越智さん  「村祐」村山さんと一緒に 西新宿 「達 菊うら」さんへ

菊うら大将のお気遣いで食べ切れんばかりのおいしい料理
仕込みの疲れも取れ、充分リラックスと思いきや今年もまた・・・・

  

酒質は向上しても酒酔いの睡魔には勝てませんでした。
東の蔵を応援する日はこうはならないようにご用心下さい。 

永山さんもガンバレ!!!!! 

 


平成23年4月27日(水)   晴のち曇   伯楽星

2011-04-27 19:51:53 | 日本酒


心折れない男

お互いのお付き合いが長くなるとこれまでの会話や思い出が蓄積されます。
濃ければ濃いほどそれは深く刻まれます。


「伯楽星」を初めて持ってきた時のこと。

結婚前に自宅で飲み明かしていた時のこと。

杉原君がかみさんの実家の裏のアパートに住んでいたこと。

鳴子の焼き肉屋で家族同士で食事をしたこと。

子供が生まれたときのこと。

菊浦夫妻と宮城へ行った時、2日間も車を運転してくれたこと。

2005年の宮城県沖地震の時のこと  ※このときは私が宮城にいて東京へ戻れなかった。
宮城にいることを知っていてすぐに連絡くれたのが新澤さんでした。

2008年の岩手・宮城内陸地震の時のこと。


楽しかった時、困難や苦しい時をたくさん共有して、今回またか・・・・と 

彼の前にはいくつもの試練が立ちふさがります。

でも今までの彼を見ていると必ず乗り越えてくれる思いが何か安心感のように湧いてきます。

何故でしょう?  それはきっと彼の心が折れていないからです。




がんばれ! 巌夫!



雨に負けぬ花のように。



 


平成23年4月23日(土)  雨   磐城壽

2011-04-23 17:50:40 | 日本酒

「磐城壽」  鈴木 大介君


震災後、初めて「磐城壽」大介君が味ノマチダヤへご挨拶に来てくれました。
震災直後の話しはほんとに辛く、つまされるものでした。

しかし淡々と現実を見据えながらも復興を目指した彼の「磐城壽」復活への酒造りへの情熱はもの凄いものを感じました。

まだまだいろんな事は準備段階で具体化したことはありませんが、
必ず「磐城壽」の酒を再び造る意欲で進んでいます。

弟と2人で150石仕込む これは夢ではなくこれから実行しようとしていることです。

福島県醸造試験所ではサンプルとして採取した「磐城壽 山廃酒母」より
酵母と乳酸菌を「分離培養」するプロジェクトが進んでいます。
これは彼が酒造りを再び行う上で是非とも再興して欲しいと願っています。

何ができるのか? 私も全力で考え協力していきたいと思います。


みんなで ガンバレー!!!  と「エール」と「気」をおくりましょう!
 


平成23年4月21日(木)  曇   宮城県 萩野酒造 被害状況

2011-04-21 19:15:39 | 日本酒


宮城県 萩野酒造  被害状況


第一回若手の会から参加しております 「佐藤 曜平」さんが醸す「日輪田」、「萩の鶴」

宮城の蔵元の中でも山廃仕込みを行い、
熟成にも重きを置く、ある意味「宮城」らしからぬ酒造りを実践する蔵元です。

味ノマチダヤではまだお取引はありませんが、
今回の震災の被害も含めまして復興そして彼の酒造りへの姿勢に対し応援していきたいと思います。

蔵元の被害状況をお知らせするのはとても辛い時もありますが、
被災蔵元に対し義援金や日本酒を飲んで応援して頂いている皆様へ
正確な情報をお伝えすることも大切と考えますので
暗い気持ちではなく励ましの気持ちで読んで頂ければ幸いです。


私も日々「日本酒」で晩酌し休日には「まるたん&とんぼ」と走っております。
まるたん&とんぼの元気な姿もまたお知らせしたいと思います。


では 萩野酒造「佐藤 曜平」さんよりの蔵状況をお伝え致します。



4月7日の地震について


今回の東日本大震災により、多くの方の尊い命が失われたことに心から哀悼の意を捧げるとともに、
被災された方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。

皆様の被害はいかがでしたでしょうか。
まだ余震が多く続いている地域もございますので、今後も十分お気を付けください。

今回の余震で宮城県栗原市は震度6強を観測しましたが、
先月11日の震度7の本震よりも、今回の余震の方が激しい揺れを感じました。
ここ数年の大きな地震の中では、間違いなく最強でした。

ご報告が遅くなり、皆様には大変なご心配をおかけしましたことをお詫び申し上げます。


■人的被害

 蔵人・家族共に全員怪我もなく無事でした。



■建物被害

仕込蔵は土壁部分が更に崩れ落ち、柱と梁が外れてしまっている部分も見受けられました。
ただ、造りが継続できない程ではありませんので、
オフシーズンの間に出来る限りの点検と補修工事を行う予定です。

また、敷地を取り囲んでいた石塀が倒れ、土蔵には多くの亀裂が入り、立ち入り禁止の危険な状態となっています。
専門家による詳しい診断を待っている状態です。








■醪被害

全て搾り終えていたため、被害はありませんでした。
ただ、前回の長い停電の間に発電機を使用して搾った数本の醪につきましては、
電力不足のため完全には搾りきれず、お酒の量が通常より少なくなっています。


■在庫被害

瓶詰め前のタンクに貯蔵していたお酒が百数十リットル流出しました。
まだ冷蔵庫の整理・清掃が終わっていませんので概ねの数字ですが、
被害を受けた瓶貯蔵酒は概算で1000本以上かと思われます。



また、通常は瓶火入れをする予定だった商品を、燃料不足のために
連続式の火入れに変更せざるを得なかったこともありました。


■仕込水

今回もしばらくの間断水となり、蔵に貯蔵しておいた仕込水を地域の方々に使っていただきました。


■ライフライン

現在全てのライフラインが、完全に復旧しています。


■出荷

出荷は通常通りです。ただし、倉庫・冷蔵庫の整理と並行しての出荷となっているため、
ご注文いただいてから出荷するまで、通常よりややお時間をいただいております。


■まとめ

先月11日の本震にもある程度耐えたように、出来る限りの地震対策は取っていたつもりでしたが、
今回の余震ではここ数年の間に発生した大地震の中でも最も大きな被害が出ました。
未だに毎日余震が続いていますので、今後も気を抜かないように過ごしていきたいと思います。

専門家が日々研究していますが、地震はいつどこにどのくらいの震度で来るか予想できません。
地震対策にやり過ぎは有りませんので、皆様も出来る限りの対策を取っていただきますようお願いいたします。



※薫子さんのお酒は大丈夫?


平成23年4月20日(水)  晴   山形県 新酒歓評会

2011-04-20 18:33:53 | 日本酒



山形県主催  新酒歓評会  明日 4月21日開催

 

味ノマチダヤにて流通を学び、「早瀬浦」三宅さんで一造り仕込みを学び蔵に戻った
「羽陽一献」 高橋君 あだ名は「すまし」

山形の若手として大変伸び盛りであります。  そして独身でございます。



いつもお世話になっております。

「羽陽一献」醸造元、㈱中沖酒造店の高橋です。

この度の東日本大震災におきまして、被災された皆様には心よりお見舞い申し上げますとともに、
一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

この度の山形県酒造組合主催のイベントに対し全国の蔵元様には多大なるご協力を頂きまして、
この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

さて、山形県酒造組合では毎年4月に、山形県新酒歓評会を池袋メトロポリタンにて開催しております。

今年は、3月11日の東日本大震災の事もあり、中止との声もありましたが、
こんな時だからこそ、東北からエネルギーを送ろうということで、
「がんばります!東北酒蔵 」と題しまして、被災された東北の酒蔵へのチャリティーも含めまして、開催する事となりました。

当日の会場には、義捐金ブースを設置し、3,000円以上のご寄付をいただいた方には、
御礼と致しまして、山形県新酒鑑評会出酒500mlを2本セットで差し上げることとなりました。

また、東北各県の酒蔵への応援メーッセジを書いて頂くコーナーも設けました。

ご参加頂きます皆様のご協力を、宜しくお願いいたします。

昼の部 公開きき酒会の入場券にはまだ若干の余裕がございます。

ご都合の付く方は、ぜひ池袋メトロポリタンホテルまでお越し下さい。

※「昼の部」は当日でも大丈夫だそうです。

御待ちしております。


平成23年4月18日(月)  曇時々晴れ  祝開店

2011-04-18 19:05:55 | はりきりニュース


豚バラかつとカジュアルワインの店  ICHI いち 

六本木 「旬の味 いち」さんが、突然ですが2号店「とんかつ屋さん」を始めることになりました。

場所は「麹町」 

店長は 「旬の味 いち」でセカンドについていた「もり ゆき」ちゃん

4月20日(水)  11時 オープン

豚バラカツ?  田中さんらしいアイデアの詰まった「とんかつ」らしいです。
角煮を揚げる? みたいな事は言ってました。
ミシュラン シェフのつくる「とんかつ」 楽しみですね 

カジュアル・ワインと謳っていますが日本酒もおきますので、
「いち」 田中さんにお世話になった蔵元様は是非お祝いに日本酒 四合瓶ガンガン送って下さい。

日本酒の力を「とんかつ」とのマリアージュで見せつけましょう!!! 

「もり ゆき」ちゃん 今ガチガチに緊張しています。

これまでの経験を生かしてガンバレ!





住所 千代田区 六番町です。 チラシ 六がぬけてます。 ご注意を!

これまでの経験を生かしてガンバレ!!

 


平成23年4月16日(土)  晴    ニュースジャパン放送 動画 

2011-04-16 18:32:51 | 日本酒


 「伯楽星 ・愛宕の松」新澤醸造店  ニュース動画

4月13日(水) フジテレビ系列 ニュースジャパンにて放送された内容です。

4月13日の当ブログと合わせて見て頂ければ、「蔵の現状」がわかると思います。

「ロックンロール日記」

宮城で被災され、地酒専門酒販店として頑張る「斎林本店」斉藤さんの元気な姿も見られてちょっと安心します。



 

大きな被害を受けた宮城・大崎市の老舗酒造の新酒造りに密着しました。


 

 


平成23年4月15日(金)  晴  綿屋 まかない酒

2011-04-15 19:26:21 | 日本酒

 完売いたしました。 温かいお言葉ありがとうございます。 

綿屋 金の井酒造 (宮城) 復興まかない酒

綿屋」 三浦さんより「まかない酒」のご案内がきました。

2008年の「岩手宮城内陸地震」の時、全国より励ましの言葉や御見舞を頂き、
今日の蔵の復興となりました。

今回の地震では何とか軽微な被害で済んだため、今度は自分たちが被災した方々の力になりたいと 
売り上げの一部を救援活動や復興支援にあてるお酒を発売することになりました。

中身は震災の為に出荷できなかった3月出荷予定商品
「雄町 純米大吟醸」や「純米生原酒」など複数の純米をブレンドし火入れしたものです。

ほんとはブレンドしなくても充分おいしく飲めるお酒ですが、
個々のお酒の出荷時期を毎月吟味している三浦さんのこだわりでしょうか。

三浦専務いわく「微妙に旨いと思いますよ!」と原価は考えない、内々の「まかないの酒」となりました。


全国800本限定    1.8L   2,100円(税込)


4月16日(土)より味ノマチダヤ店頭でお1人様1本にて販売致します。
店頭のみの販売となりますのでどうぞお時間のある方はご来店下さい。

※少量の入荷のため売り切れの際はご容赦下さい。




さあ! 日本酒を飲んで「蔵復興」へのお手伝いをしましょう。


「power to the 東北! 北関東!」


平成23年4月13日(水)   晴   未来へ向けて

2011-04-13 19:21:17 | Weblog


未来へ向けて!!!


皆様へ蔵の現状を酒販店向けに不定期ながら情報を送ってくれている新澤さん。

大丈夫ですかとの問い合わせも多く、
余震の中、一進一退の状況が、何とも歯がゆくもありますが、
再建をかけて長い道程、走ったり、歩いたり、ちょっと休んだりしながら進んでくれればと思います。

建物が壊れ、体まで壊れたら元も子もないですから。

応援している仲間を信じて頑張りましょう!!!

今回の『報告』は画像も含めてあまりにも生々しいので
皆さんへお知らせしてよいか本人に確認しましたが、
「ブログを通して皆さんへ伝えて下さい!」とのことでしたので、
蔵の将来を見据えた「決断」としてご報告致します。


以下 新澤さんからの報告です。


【宮城県 伯楽星・あたごのまつ 酒蔵に関するお知らせ】
 
 
平素は格別のお引き立てをいただき、厚く御礼申し上げます。
昨日で、震災より1カ月を迎えることとなりました。

宮城県では、水没した仙台空港が明日より再開され、東北新幹線も来月には復旧する見通しとの事です。
 
この1カ月、皆様のご協力、励ましのお陰で蔵の復旧が早く進むことが出来ましたが、
余震のたび、蔵中に砂埃が舞い、蔵が一層傾き、未来が欠けていく現状を見続けてきました。

補強でどうにかなる状態では無い事を理解しました。

    
 
何度も考えた結果、来季以降、現蔵での醸造継続は不可能と判断致しました。
 
現在、同土地に蔵を新設する他、様々な方法を模索し、
来季の製造に間に合わせるべく1分1秒を大切に過ごしています。
 
3年前の岩手・宮城内陸地震では、被災時に精米機械を導入し、
復旧だけでなく、品質向上を使命として、乗り越えてまいりました。

その気持ちは今回も変わらず、新設・移設・どちらにしても億単位の判断となりますが、
「究極の食中酒」の品質を上げ、伯楽星・愛宕の松を造り上げていきたいと考えています。
 
※現蔵での酒造りは、5月10~31日の間で、危険ながらも、思い出ある蔵で最後の仕込を行い、
次の造りまでの在庫を確保し、現状については幕を下ろす事を予定しております。
 
来季の酒造りに向けて、随時、正確な情報をご連絡させて頂きたいと思います。

今後共よろしくお願い申し上げます。
 
 
宮城県大崎市三本木  伯楽星・あたごのまつ醸造元

                          杜氏 新澤巖夫


本当は強い余震が来た場合は大変な状況の中で作業を行っています。
安易に何かお手伝いしましょうか?なんて言えないかもしれません。

しかし新澤さんの家族と蔵人、そして「伯楽星」、「あたごのまつ」の未来ため
彼らを想い、支え、応援し続けることが、この苦境を突破できる重要なPOWERとなります。

ポール・サイモンが「サイモン&ガーファンクル」時代に悩み落ち込んでいる自分を励ますために書いたであろう曲
「雨に負けぬ花」の一説を新澤さんへおくります。

My life will never end

 

 

 

And that flowers never bend with the rainfall

自分の人生(苦境)に負けたりしない。 

だって 野に咲く花々も雨に打たれても決して折れたりしないのだから。 


Flowers Never Bend with the Rainfall - Simon & Garfunkel



がんばれ 巖夫!!!!




平成23年4月11日(月) 晴のち一時雨  信じましょう、日本酒の力を

2011-04-11 19:36:06 | 貴の一文


貴の一文信じましょう、日本酒の力を

う~ん 今日も大きな余震   3月11日よりちょうど1ヶ月
地震慣れしない備えの気持ちを持って、終わりの見えない余震に対処していきます。
皆様もくれぐれもお気を付け下さい。

東の蔵元には限りない恩と尊敬の念を持つ「貴」たあぼよりメッセージが届きました。 

以下 「貴の一文」
 

気がつけば東日本大震災から早一ヶ月が過ぎようとしています。

まずは、この度の東日本大震災に被災された蔵元様に対し、
心よりお見舞い申し上げます。
そして、残念ながらこの震災において直接ではないかもしれませんが、
お知り合いの方々が命を落とされた方もいらっしゃるかと思います。
書面をお借りし、お悔やみ申し上げます。

あの日、弊社では瓶詰めをしていたのですが
ちょうど3時の休憩に入りテレビをつけたら気仙沼だったかと思いますが、
港の映像が出ていました。

最初は「ん?津波は今回も来ないのかな?」っという感じでしたが、
それから、あの大津波の映像が飛び込んできました。

そして、私達が酒の会でよく会う蔵元の方々のお蔵が被災されました。

特に、今日「貴」がこうして日本酒のブランドとしてお客様に認知いただく上で、
私にいろいろ日本酒について教えてくださった師匠でもある
「日高見」さんの蔵が被災されたのは、私にとってあまりにショッキングな出来事でした。

そして、しばらくの間連絡を取る事が出来ませんでした。
また、「日高見」さんには私と共に「貴」を造り上げた蔵人である奥原さんもおり、
このブログで弟さんから「安否不明」という話が出た時には私も真っ青になりました。
(すぐに蔵で復旧作業をやっていると連絡が入りました)

正直な話、私もこのニュースをテレビやインターネットで見すぎた影響か、
心が抜け殻のような感じになって、大切な仕事が手に付かないような状況でした。

被災地の方々が一つのおにぎりを分け合っている時に
日本酒に何が出来るのだろう。。。

そんな事を考えたりもしました。

でも、私のような日々そんなに深く考え込まない人間でも今回の震災
そして原発とテレビを見てるだけで、心が鬱になってしまう今日この頃。

でも、だからこそ一本の日本酒で仲間たちと会って呑み交わすことがどれほど大切なことなのか。
まさに、今こそ「日本酒の力」を見せるときなんじゃないかと思いました。

まずは、東北のお酒をどんどん呑んでください。 日本酒は米から出来る第一次産業です。

でも、お酒を造るという工程は第二次産業です。

そして、そのお酒を呑まれる場所は第三次産業です。

まずは、東北のお酒を応援しましょう。

でも、日本という国もまた一つの生命体のようなもので、
一箇所を集中的に消費すると、反対側(西日本)がまたおかしくなってしまう。。。

結局は、一人ひとりが平時の心理状態に近づいた上で日々の業務を精一杯行い、
出た利益を少しでも震災復興に募金する。。。
こんな形が一番だと思います。

募金というより、私は東北への恩返しだと思います。
自動車一つとっても東北の技術が無ければ世界中がストップしてしまう。
お酒造りも「金賞」の原動力はそのほとんどが東北であり、
私達はその技術を盗んできては自分達のものにしているようなものです。

東北の皆様からいただいた恩を少しでもお返しすること。
これが、私の今年の大きな活動目標にしていきたいと思います。
最後に、先日「磐木壽」の鈴木さんが来られた時の写真をアップします。



必ずや復活してくださることを心よりお祈りいたします。

※左 「磐城壽」 鈴木 大介君  再興へ向けて進んでいます。


6月21日~22日 渋谷シダックスホール 

「power TO THE 東北! 北関東!」 2蔵とも参加してくれます!