南極物語

年を取ると、犬が次から次へと死んでゆく映画なんか観たかないよと思う。

それでも観てしまう。そして同じシーンで泣いてしまう。

健さん、「オォー」ってセリフ、今回も良かったです。そもそも、正直言って高倉健って演技上手いとは思えないんだけど、この「オォー」で泣かせられる役者ってそうはいないだろうからやっぱ演技上手いのかな。

黒板純はこの「オォー」のシーンで初体験を済ませたのは有名な話し。

渡瀬恒彦は男はつらいよの時の役の印象が強すぎて、その後の印象が悪いんだけど(今も続いてる)、この役は良かった。払拭できるほどではないけど。だって夏目雅子を片腕で抱きしめる演技とか勢いあり過ぎて怖いし。

今回は音楽担当してたのがヴァンゲリスでまず驚いた。彼って知らないけど日韓ワールドカップの曲作った人でしょ？

佐藤浩市が第2次越冬隊員の犬世話担当の1人にいたのにも驚いた。

駅で子供が子犬を引っ張りながら潮田に返しにきたシーン、その子犬がすみっこで縮こまってたのは目に焼き付いたな。かわいそうに。

たぶんこの映画、10年に1回くらいのペースで見続けるかもしれない。最初は37年前に映画館で見たんだから長く愛してるな。もう健さんも渡瀬さんも亡くなられてしまって。話としては難しくないし、そのくせあっという間に終わってしまうほど釘付けにする。

それなのに、妻は今回から脱落した。

せっかくなので、南極料理人って堺雅人主演の映画も面白いのでお勧めしたい。