エマニュエル・トッドの「グローバリズム以後 ~アメリカ帝国主義の失墜と日本の運命」の中で、いま中東で起こっていることについて書いている部分が強く印象に残りました。
(1)アラブ世界の弱点のひとつは、国家建設能力の低さです。イラクやシリアで起きたことは生まれつつあった国家の破壊でした。フセインのイラクもアサドのシリアも酷いものではありましたが、国家建設の始まりでもあったのです。その国家建設をアメ . . . 本文を読む
注目のオーストリア大統領選とイタリア国民投票の速報が報道されています。
イタリアの方は反対票が賛成票を10%くらい上回っているようです。[賛成72-46%、反対54-58%]
オーストリアの方は緑の党のベレン氏が勝ったのですが、ホーファー氏の得票率が46.7%ということは、今総選挙を行えば反EU勢力が半数近い議席を得る可能性があるわけで、イタリアに劣らず衝撃的な結果だと思います。
グローバリ . . . 本文を読む
Brexitについてクルーグマンがどうとらえているか知りたかったので、NY Timesのブログをチェックしていたのですが、、やっと、JULY 2, 2016 に書かれました。 Brexitで短期的に経済が悪化するかどうかはわからないと言っています。メディでは過度に悲惨な見通しが氾濫していますが、クルーグマンはなかなか慎重なもの言いです。訳してみました。
More on the Short-Ru . . . 本文を読む
トッドは2014年出版の「ドイツ帝国が世界を破滅させる」の中で、ドイツがEUをコントロールするようなった背景、それはドイツがグローバリゼーションに対応していったプロセスでもありますが、次のように書いています。 ドイツは産業の部品製造を安い労働力を活用するために東欧諸国に移転しました。その一方、国内ではディスインフレ政策により給与総額を抑制し、高い生産性と強い競争力を確立していったのです。これに対 . . . 本文を読む
ヨーロッパを中心に起こっている様々な事象や問題から、世界経済、現代という時代、この先の日本や自分たちのことなどについて考えるようになっています。 こういう思考のきかっけは昨年のギリシャ危機からでした。昨年のあの頃、私にはよくわかっていませんでしたが、問題の本質は今般のブレキジット「Brexit」と同じです。すなわちグローバリズムが先進諸国の経済や社会を破壊しつつあるという問題です。 この問題意識 . . . 本文を読む
BBCでイギリス議会の模様を見ました。キャメロン首相は、自分の考えとは異なったが国民投票の結果は当然尊重するし、政府はその前提でEUとの関係が最良となるよう全力で取り組むという趣旨の答弁をしていました。たいへん立派な答弁でしたし、質疑模様を見て、質問する側の議員も含めた政治家の実力、見識の高さを痛感しました。しかしジョンソン議員とゴーブ司法相が欠席したのはいかがなものでしょう。 EUではメルケル . . . 本文を読む
EUからの離脱が決まって4日がたちましたが、株安、ポンド安もあって世界は悲観的なムードに覆われています。グローバリズムが経済の繁栄をもたらすものではないという英国民の判断は英断だと感心していたのですが、ロンドンで若者を中心に離脱反対のデモが起こり、国民投票やり直しを求めるネットの署名活動が300万人を超える署名が集めたとは、意外でもあり、ちょっとがっかりです。投票から数日しか経っていないのに、投 . . . 本文を読む
英国の欧州連合(EU)残留か離脱かを決める国民投票がいよいよ目前に迫ってきました。労働党のジョー・コックス下院議員が殺害され、選挙キャンペーンは3日間自粛されていましたが、今日報道されたところによれば、調査会社ORBの調査では残留が53%で離脱を7ポイント上回っています。しかし離脱が44%で残留を2ポイント上回っている「YouGov」の調査結果も同時に報道されており、予断を許さない情勢です。 金 . . . 本文を読む
今日のワールドニュースでは、オークランドでアフガニスタン系米国人の男が自動小銃を乱射して50人以上を殺した件を各国とも一番に伝えていた。IS系メディアはIS戦闘員によって実行したと報じているが真偽はまだわからないが、しかし50人以上とは凄まじい。 そのあとユーロ2016のゲームがあったマルセイユでの、イングランドとロシアのフーリガンが衝突する映像も見たがひどい内容で気分が悪くなった。 殺戮や暴力 . . . 本文を読む
NATOのストルテンベルグ事務総長がオバマ大統領を批判したことが報じられています。米国主導の有志国連合がシリアやイラクでISの制圧地域を狭めていることが、リビアでのIS勢力を拡大している、という批判です。そうだと思います。イラク、リビア、シリアの現状にアメリカ政府は多大な責任があります。キュ-バとの国交回復などより、オバマ大統領にはもっとやるべきことがあるはずですが、何もやらないのでしょうね。 . . . 本文を読む