何気にTVをつけたら、タイトルにひきつけられた。
不思議とか森という単語に弱いというか惹きつけられる私。
テレビ画面の中で、イモゴ土を「おいしい」と笑みをたたえて食べているおばあさん。
飢饉の時には、そば粉に混ぜて食べるということだった。
イモゴ土は大昔の火山灰の土だそうだ。
番組では斜面の森を30年周期で焼いて、森の若返りを人の手で行い、
人が森を生かし、森も人を生かす。
なぜ、30年ごとかというと、30年を過ぎると森が再生しにくくなるからだそうだ。
毎年秋に、冬を前に養分を蓄えた木であることを確認し、木の声を聞き、容赦なく切り倒す。
切り倒した木はシイタケのホダイとなる。
翌年の夏8月に切り倒したところを焼畑にし、終わった後に蕎麦を蒔く。
焼畑にする時期は、虫の声、鳥の声、雲の流れを見て、焼いた後に雨が降る時期を見極める。
8月という時期は、森が水分を含んでいるそうだ。
焼畑の前に、山の神様を拝む。その時に、虫たちが退散するように、延焼がないように願う。
この虫たちが退散するようにと、生き物の命のこともお願いする所に、なんだか胸が熱くなった。
山の斜面は、上の方からだんだんと焼いていかれた。
やがて焼畑の火が風を起こし、下の方と上の方の煙が1本になった。
それは火の神様、風の神様が天国に帰るんだと、クニさんの声が聞こえた。
画面の煙が1本になる様子、クニさんの声と一緒になり、なんだか身体の中でブルっ。
そこで見ているわけではないのに、感動で鳥肌、神がかり的な感じを受けた。
科学で説明できることなんだろうけどね。
蕎麦の種はまだ地面が熱いうちに蒔かれた。
蕎麦の種は三角なので、どこかが地面に刺さると、そこから根付くそうだ。
蒔き方はバラ蒔。種の上に土がかかるように、あとから箒や木の枝で斜面を履いておられた。
焼畑の蕎麦は成長が早く、10月には収穫を迎える。
焼畑2年目のところにはヒエ、3年目のところには小豆、4年目のところには大豆が蒔かれていた。
4年間は、焼畑の養分で収穫ができ、4年目から、森だけの再生に入る。
焼いた灰がリン、チッソ、カリとなり、虫たちが焼け残った葉や枝を食べて出した糞が
根が張りやすいように土中に隙間をつくる。
循環と再生。ニンゲンが手伝い自然が再生されていく。とてもうまくいっている。
日本では、今焼畑をしているのはこのTVで取り上げられた椎葉さんただ一人だそうだ。
杉や桧の植林で、林業の後継者がなく、またお金も儲からないということで
放置されてしまった森が日本にはたくさんある。
好きで放置されているわけでもなく、だんだんと高齢化してしまい、
したくてもできない状態も多いことだと思う。
下草が生えなくなり、食べるものがなくなった動物が里に下りてきて、農作物の被害もおこる。
森の中から一歩も出なくても生きていけると 番組の中で紹介されたクニさんの言葉が印象的だった。
これを書くために検索をかけたら、この番組は再放送だった。
番組で取り上げられていたのは宮崎県椎葉村。椎葉村のHPの中には村民ブログのページもあった。役場のHPに村民ブログが並んでいるのは
とても素敵だと思いました。
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