妹と連絡をとり、母の病状を伝えた。
妹の方はあっけないくらいあっけらかんとしていて、心は完全に両親から離れているようだ。そうしないと、自分を保てないのかもしれない。
私が一度会いに来て欲しいと伝えると、自分の意志では行くつもりはないけど、私が頼むなら行くとのこと。私も泣いてしまい、しょうがないと思ったのだろう。
そして、妹もどれだけ自分が子供の頃から嫌な思いをしてきたかを話してくれた。私は子供の頃(自分の家庭が他と比較もできないので)、こんなもんだろうと思っていたけれど、妹は小さい頃からこの家族はおかしいと思い、周りに気を使って、明るくふるまって、生きて来たと。母にも甘えることはできなかったと。私から母をとったらいけないとさえ思っていたらしい。私からすれば、母は私にはけっこう厳しく言っていたことも妹には甘かったりと不公平感を持っていたけれど。
でも、妹はずっとそういう生き方をしていてずっとつらかったと。私は、だったらその時に言ってよ…と思ったが今更言えず。今言ってもどうしようもないけど、ごめんとだけ伝えた。妹は笑っていたけど…。
妹は親に愛されたという実感がないみたいだ。でも、ゼロではないと思うんだけど、やっぱり大人になってからのゴタゴタが決定的だったのかなと私は思う。
バツイチだった妹が教員をやめて父に地元に帰りたいと話した時、なぜか見損なっただの、今までの人生や人間性を否定するようなことまで言われたらしく、妹は飛び出すような形で帰って行った。
2回目の結婚も反対され、式にも両親は出席しなかった。挨拶に来た時もわざわざ父は用事を作って家におらず、母が妹夫婦を泊めたことをきっかけにすごいことになり、本気で両親を離婚させようと思ったが結局母は父をとった。
妹の夫婦仲がうまく行かず離婚の相談をして、父に電話でもいいから間に立ってくれとお願いしても、法的なこととかはわからないからと断られたらしい。なぜそこで、俺が何でもするから!と言えないのか。肝心な時には決まって逃げ出す人だ。
結局、最終的に私が離婚の報告を受け、電話で旦那さんにお世話になりましたと挨拶したんだった。なんで私が…。
なんかいろいろあり過ぎた。
正直、もっと親のことを考えろよとか、こういう状況になれば少しは両親に対しても妹の思いも変わるかと思ったけど、思っていた何倍も問題は根深く、私がどうにかしようと思ってもどうにもならないのだと痛感。
でも、妹は今の生活が一番楽しいと言う。私は内心今が最悪だよ…と思いながら。でも、それもきっと私を安心させようと言っているのだと思うと、特に何も言えない。とにかく妹が自分らしく生きられるのならそれがいいよとだけ伝える。
とりえあず入院するかも、今度の通院には私も付きそうからと伝える。
電話も後半は他の話に変え、楽しく会話したつもりだけど、どうだったかな。
もっと泣いていいよ…と私が慰められ、妹の方が後でまたひどく落ち込んでいないか心配だ。
帰っておいでと言わなかった方がいいのかもしれないなとか、頭の中をぐるぐる。
でも、やっぱり一度は会っておいて欲しいから。