アムの家の庭からテクテクと、祭り会場めざして出かけた二人
柿:ハァ~、まこち ぬきもんじゃ

汗が流れチくるがよ。なぁホオズキさんよ。
ホオズキ:じゃがね~。ウチなんか 体を全部隠しちょっでね。
あんたより ぬきとよ

あんまり ぬきもんじゃっでホラ!
服をちっとばっかい 破ってヨ、風通しがよかごツ してみたとよ。
柿:そら よかったが。びんたがよかねェ。
こげん ぬきとに、人間は夏まつりじゃーとか何とか、前ーから騒ぎよるが。
ホオズキ:あんたが言うごっじゃが。
祭りは人間には ねといかんもん、おもしろかもん じゃったろかいね。
柿:じゃろかいね。そげんおもしろかもんなら ドラ、二人で いたちみろかい。
柿:あらら~、こら 懐かしか風景じゃねェ!
お面のつらも 時代が変わっちょるね。月光仮面のお面なんか もう ネとや…。
ホオズキ:わぁ、人ばっかいじゃね~!。
こィが西都の歴史ある「互親組」のみこしじゃが!初めッ見たがよ。
よかにせ ばっかぃじゃね~。
柿:「互親組」は男ばっかいで でけちょっとよ。
ホオズキ:ここがあいそめ広場ステージじゃぃげな。バンドやら太鼓やら、賑やかじゃね~。
柿:「伊東満所(マンショ)没後400年記念顕彰」の武者行列も あらよ。
ホオズキ:夜店も ズラっと いっぱい出ちょるが。
あんた、何かおごらんね。
柿:目移りしてよー。なんを買えばよかとか 決めがならんとよ。
ホオズキ:まこちハッキリせんね、あんたは!
イザという時のケツダンリョクがネと、モテんよ あんたは。
かき氷でよかが。安いもんが良かろがね。
柿:そげん はっきり言わんでも…。ハァ~、冷てぇ~

びんたが 痛トなった!
ホオズキ:まつりは 良かもんじゃ、楽しもんじゃね。来年も 行こや。
柿:来年も木に 生ればね。
宮崎弁の訳 
まこち→ほんとに

ぬき→暑い

じゃろかい→でしょうか

行たちみろ→行ってみよう

ネと→無い

よかにせ→男前

あらよ→あるよ

じゃいげな→…だそうな

でけちょっと→出来ている

びんた→頭