牧場の日記~競走馬生産者の日々~

競走馬の生産牧場の現状と考察

高齢馬の生殖機能

2011年04月26日 | 牧場の生活

15歳の繁殖牝馬。まだまだ若いと思っていたが、獣医学上では12歳以上が高齢馬だそうだ。

まあそれはおいといて、13日に出産して出産後12日目で種付けをした。

陰部が裂けているので、縫合もかねて診療所にいって、エコー検査をしたら、

子宮内に尿がたまっているとのこと。

洗浄すると、なかから、黄色いにごった水が出てくる。

2リットルの生理食塩水をいれたら、黄色い水が2.5リットルでてくる。

ということは、500ミリリットルの尿が子宮内にたまっていたことになる。

高齢になると粘液の分泌が弱まり、子宮の入り口も締りが悪くなるので、尿が子宮に逆流することがあるそうだ。

オキシトシンを注射して、子宮の収縮を促した。

次の日のエコー検査では、尿はたまっていなかったが、発情が終って、子宮口がしまったからかもしれない。

年取った馬が妊娠しにくくなる原因だな、と思った。