再処理工場、大量燃料行き先失う プルサーマル頓挫、滞留
原子力政策見直しの議論が進む中、使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)に一時貯蔵されているプルトニウムが工場内にたまり続ける懸念が生じています。プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料に加工し、再び原発で燃やすプルサーマル計画で消費されるが、福島第1原発事故の影響により計画が不透明になっている。プルトニウムは核兵器の原料になるため、「原子力発電所プルサーマルで使用しなければ」無用の長物となり、世界的にも懸念材料となり、政権も電力会社も再処理の仕組み、口実がなくなり追い詰められることとなります。
そもそも日本が核兵器開発の選択肢を残すために原子力発電所稼動、核廃棄物再処理政策をとってきたことは(隠された)事実です。プルサーマル計画の頓挫は、再処理工場建設、稼動の理由がなくなることを意味し、現在稼動している原子力発電所の廃棄物処理問題へと回帰します。そのことは原子力発電所再稼動を難しくし、エネルギー政策の再検討を促すものとなります。欺瞞に満ちた政策と場当たり的な「うそ」で進めてきた自民党政治、追随している民主党政権は追いつめられることとなります。
とにかく技術的に矛盾に満ちた原子力発電推進、依存のエネルギー政策を変更し、再生稼動エネルギー開発、推進を早期に進めることは安全性確保、国家の安全保障政策、産業政策の視点からも避けて通れなくなっていることだけは確かです。
<再処理工場、大量燃料行き先失う プルサーマル頓挫、滞留>
六カ所村再処理工場にある抽出済みのプルトニウムは約2.3トン。国際的に扱いが厳しく監視されるためウランと混ぜた状態で保管される。国際原子力機関(IAEA)の査察官2~4人が常駐し監視している。
核燃料サイクルの概念は、高速増殖炉サイクルと一般原発(軽水炉)によるサイクルで構成する。六ケ所の再処理工場は軽水炉サイクルに属し、プルサーマル発電の核になる。
現行のプルサーマル計画では、原燃のMOX燃料加工工場(六ケ所村)が2016年3月に完成後、MOX燃料に加工し、16~18基の原発に装荷される。
12年度の政府予算案で高速増殖炉「もんじゅ」の試験運転費の計上が見送られるなど展望が見えない中、プルサーマルは事実上、唯一のプルトニウムの利用方法。だが、原発事故で原子力政策をめぐる環境は一変し、現行計画の通りに進む可能性は低くなっている。
プルサーマルの対象原発だった福島第1原発3号機は、今回の事故で廃炉が確定。政府要請で全面停止した中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)も4号機が対象だった。他の対象原発も原発事故の影響で継続できるか厳しい状況だ。
現行計画は、電力各社でつくる電気事業連合会が09年6月に示した。それまで「10年度まで」としていた導入期限が5年先送りされ、利用目的のないプルトニウム発生を嫌う三村申吾青森県知事が当時、「だらけては困る」と激怒した経緯がある。
六ケ所村の古川健治村長はプルトニウムの蓄積に以前から懸念を抱く1人。「安全性への村民の不安もある。国際問題にならないよう適切に対応してほしい」と困惑した様子。
原子力政策見直しの議論が進む中、使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)に一時貯蔵されているプルトニウムが工場内にたまり続ける懸念が生じています。プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料に加工し、再び原発で燃やすプルサーマル計画で消費されるが、福島第1原発事故の影響により計画が不透明になっている。プルトニウムは核兵器の原料になるため、「原子力発電所プルサーマルで使用しなければ」無用の長物となり、世界的にも懸念材料となり、政権も電力会社も再処理の仕組み、口実がなくなり追い詰められることとなります。
そもそも日本が核兵器開発の選択肢を残すために原子力発電所稼動、核廃棄物再処理政策をとってきたことは(隠された)事実です。プルサーマル計画の頓挫は、再処理工場建設、稼動の理由がなくなることを意味し、現在稼動している原子力発電所の廃棄物処理問題へと回帰します。そのことは原子力発電所再稼動を難しくし、エネルギー政策の再検討を促すものとなります。欺瞞に満ちた政策と場当たり的な「うそ」で進めてきた自民党政治、追随している民主党政権は追いつめられることとなります。
とにかく技術的に矛盾に満ちた原子力発電推進、依存のエネルギー政策を変更し、再生稼動エネルギー開発、推進を早期に進めることは安全性確保、国家の安全保障政策、産業政策の視点からも避けて通れなくなっていることだけは確かです。
<再処理工場、大量燃料行き先失う プルサーマル頓挫、滞留>
六カ所村再処理工場にある抽出済みのプルトニウムは約2.3トン。国際的に扱いが厳しく監視されるためウランと混ぜた状態で保管される。国際原子力機関(IAEA)の査察官2~4人が常駐し監視している。
核燃料サイクルの概念は、高速増殖炉サイクルと一般原発(軽水炉)によるサイクルで構成する。六ケ所の再処理工場は軽水炉サイクルに属し、プルサーマル発電の核になる。
現行のプルサーマル計画では、原燃のMOX燃料加工工場(六ケ所村)が2016年3月に完成後、MOX燃料に加工し、16~18基の原発に装荷される。
12年度の政府予算案で高速増殖炉「もんじゅ」の試験運転費の計上が見送られるなど展望が見えない中、プルサーマルは事実上、唯一のプルトニウムの利用方法。だが、原発事故で原子力政策をめぐる環境は一変し、現行計画の通りに進む可能性は低くなっている。
プルサーマルの対象原発だった福島第1原発3号機は、今回の事故で廃炉が確定。政府要請で全面停止した中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)も4号機が対象だった。他の対象原発も原発事故の影響で継続できるか厳しい状況だ。
現行計画は、電力各社でつくる電気事業連合会が09年6月に示した。それまで「10年度まで」としていた導入期限が5年先送りされ、利用目的のないプルトニウム発生を嫌う三村申吾青森県知事が当時、「だらけては困る」と激怒した経緯がある。
六ケ所村の古川健治村長はプルトニウムの蓄積に以前から懸念を抱く1人。「安全性への村民の不安もある。国際問題にならないよう適切に対応してほしい」と困惑した様子。