参議院選挙で、自民党、公明党など与党が過半数議席を確保しました。しかし、今回の政党別の票数を衆議院選挙区に当てはめて試算すれば、衆議院小選挙区で野党共闘、野党統一候補が相対一位になる結果であるとの報道です。小選挙区制度のもつ選挙法上の問題点を解決しなければなりません。政党別比例得票数に応じた議席配分を基本とした選挙制度に改めるべきです。そうすれば、民意を正確に議席数、議会に反映することができます。
<北海道新聞>参議院選挙得票、道内衆議院選に当てはめると 民進・共産野党四党の共闘で10勝
10日投開票の参院選道選挙区の各候補の得票を、道内の衆院12選挙区に政党別に当てはめて試算すると、自民党が対民進党で9勝3敗だった。しかし、民進党と共産党が共闘したと仮定して両党の得票を合計した場合、野党側が10勝2敗と逆転する。実際の選挙に向けて単純比較はできないが、次期衆院選でも野党共闘の成否が注目を集めそうだ。
「衆参同日選挙をやらなくて本当に良かった。やったら野党共闘で道内の小選挙区はほぼ全滅だった」。自民党道連幹部は8日、参院選の応援のため来道した安倍晋三首相にこう伝えた。首相は「北海道、大変だもんね」と応じたという。今回の試算を予測したようなやりとりだった。
試算は、長谷川岳氏、柿木克弘氏の得票の合計を自民党票、徳永エリ氏、鉢呂吉雄氏の得票の合計を民進党票、森英士氏の得票を共産党票とした。自民票と民進票の単純比較では、4、6、8区以外は全て自民党が民進党を上回った。1、5、7区では1万7千~1万8千票台の差がついた。
だが、民進党と共産党の得票を合計すると、自民党が上回るのは、7区と12区のみ。接戦が多いものの、1、2、3、5、9、10、11区で「自民党対民進党」の構図とは勝敗が逆転する計算となった。
今回の参院選では全国32の改選1人区のすべてで野党統一候補が出馬。自民党が21勝11敗と勝ち越したものの、沖縄、福島では野党統一候補が現職閣僚に勝利した。道内では4月の衆院道5区補選で野党共闘が実現し、最終的に勝利した自民新人と激戦を展開した。