精華よもやま話   佐々木まさひこ議員のつぶやき

京都・精華町会議員佐々木まさひこのローカル日記

教育請願は不採択に

2010年01月27日 23時09分28秒 | 議会・地方自治
 約1500人の署名を添えて議会に提出されていた「教育請願」は、担当委員会で私のみの賛成で「不採択」になりました。
 内容的には、少人数学級の促進・カウンセラーの小学校への配置・バリアフリー化など8項目だ。先月の委員会では、1つ1つ丁寧に可否を決めようということで合意していたものの、結局一括採決となった。すなわち、反対した議員は「全てに反対=必要ない」という立場に立ったことになる。
 特に理解できなかったのは、民主党の議員だ。民主党は、自分の政策として「学校施設のバリアフリー化」を掲げている。しかし、今回の請願の1項目である「精華中学・南中学へのエレベーター設置」には、「ノー」の判断である。民主党の議員さん曰く、「南中ではすでに車いすの生徒がいる。健常の生徒たちが移動の援助などをしていて絆ができている」からだそうだ。私たちもそのことは理解している。しかしだ、1つには車いすなど障害を持っている方は常に自立的に移動するのではなく誰かの援助を得なければ移動できない社会がそもそもおかしいのではないか。そう考えないのだろうか。民主党議員の理屈では、心やさしい住民の居る地域は、段差解消も必要ないし、視覚・聴覚障害者のためのガイドヘルパー・手話通訳制度も必要ないことになる。時代錯誤も甚だしい。また、現実に精華中学校区のある小学校5年に別の車いす生活の子どもがいるが、「電動車いす」を利用している。物によって重さは違うが、バッテリーなどを積んでいるために非電動折り畳み式の日常よく見る車いすと比べ相当重たい。とても中学生の「善意」だけで安全に上下移動(1・2・3階間)できるものではない。障害を持った生徒の存在で周囲の子どもたちへの教育的効果があるということと、本人の移動の自由の確保とは、別の次元の話である。それを混同しているのは、議員としての資質が問われかねない。しかも、精華町はすでに16年前に、いわゆる「バリアフリー指針」というものを策定し、ハード面でも積極的に公共公益施設から整備していくことを決めている。民主党議員の発言は、それも必要ないと受け取れるものであり、30年ほど時代遅れだ。
 3月定例会の本会議でも同じことを言われるなら、人権感覚が問われることになる。国際的にも承認されている「障害者の権利条約」などを読んだことがあるのだろうか??
 ある別の議案では「公約を守らないのはおかしい」と厳しい口調で主張されながら、自らの政党の政策=公約=に反する行為は許されるのだろうか?
 それと「請願」についての理解がおかしい。民主党議員の反対討論では「行政が努力しているのだから請願を出すことが疑問だ」という旨の主張があった。「請願」とは、政治の素人である住民が、国や自治体・議会に対して行うものである。議員でも不理解の方がいるのに、住民に対して「精華町の財源状況を詳細に把握すること」や「各部署がどのような計画を持ち、どのように考え、どのように実践しているか」を調べ上げてからするものではない。議員・議会としては、荒唐無稽なものや町の権限外のことでなければ最大限尊重すべきものである。1月に施行した基本条例でもその旨が明記されている。
 先週にも、議会のある会議で、12月に決めたルールに関して、その原案を作成・準備してきた委員会の役持ち議員が、「そんなルールあったっけ」ということを申されていた。どうなってるのだろうか。

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