「昭和16年夏の敗戦」猪瀬直樹著 文春文庫を読み終えて、ひきつづき「日米開戦勝算なし」NHK取材班編 角川文庫を読んだ。
昭和16年の方は、開戦前に意義もなく作られた「総力戦研究所」が苦心の末に行なった机上演習で、日米が戦った場合日本は必ず負けるとの結論が出たが、そんな”軟弱な”報告など無視されて、結果的に報告通りに戦況は進み必負した話をドキュメント風に猪瀬が書きあらわした。
日米開戦は、同類の本かと思って手に入れたが、中身は太平洋戦争における日本の敗因を分析したテレビドキュメンタリーを文字化したもの。分析内容は昭和16年と重なるものがあり、両方を組み合わせていく事でよりわかりやすいものになった。
まあ結論は、皆んなが知っての通りなのだが、この本で読み解こうとした事は戦術戦略の事ではなく、日本人のメンタリティあるいは理性、思考についてだった。
一番印象的な日本人の言葉は「やってみなければわからない」だろう。
その言葉の前には統計や技術や歴史、科学などすべて無視され、求められるのは精神論、根性で、そのために自画自賛し、相手を侮り、天は我に味方し、逆に肝心な計画性、先を見る目というものをないがしろにし続けた。
ひょっとして、この性質が現在にも受け継がれているのではないかという”仮説”の元に、過去にさかのぼってアレコレ調べものをしているのだ。
原発神話、Japan as No.1、半導体メモリー戦争など”アレレ”と思う間に坂道を転げ落ち、”敗因”を検証せず、受け入れず、いつまでもしがみつき、有能な人材と貴重な時間をムダにし続ける。
それって同じ事の繰り返しじゃないのかと思ったのだ。
それは誰か特定の個人が妄想した結果ではなく、日本人の長く培ってきた習慣が日本という国をそういう指向性に向かわせているのかと”仮想”しているのだけれど。
こういう考えを教育というもので教え受け継がせ、後世においても決して過去を振り返る事なく、つまり責任を追及しないように「まあ自分もそうするよなぁ、そういう場合は」と同じメンタリティーを持たせようとしているのではないか、などと邪推しているわけだ。
そうではないと思えれば、原発や災害対策、政治、経済など新たな働きによって、今後増々のご繁栄を願えるわけだが、そうでない場合・・・また同じ事を繰り返してしまうわけだ。
その見極めをしたいと思っているんだけど・・・学成り難し
熊野街道 1
和歌山県海南市名高
撮影 2013年12月21日 土曜日 16時05分
昭和16年の方は、開戦前に意義もなく作られた「総力戦研究所」が苦心の末に行なった机上演習で、日米が戦った場合日本は必ず負けるとの結論が出たが、そんな”軟弱な”報告など無視されて、結果的に報告通りに戦況は進み必負した話をドキュメント風に猪瀬が書きあらわした。
日米開戦は、同類の本かと思って手に入れたが、中身は太平洋戦争における日本の敗因を分析したテレビドキュメンタリーを文字化したもの。分析内容は昭和16年と重なるものがあり、両方を組み合わせていく事でよりわかりやすいものになった。
まあ結論は、皆んなが知っての通りなのだが、この本で読み解こうとした事は戦術戦略の事ではなく、日本人のメンタリティあるいは理性、思考についてだった。
一番印象的な日本人の言葉は「やってみなければわからない」だろう。
その言葉の前には統計や技術や歴史、科学などすべて無視され、求められるのは精神論、根性で、そのために自画自賛し、相手を侮り、天は我に味方し、逆に肝心な計画性、先を見る目というものをないがしろにし続けた。
ひょっとして、この性質が現在にも受け継がれているのではないかという”仮説”の元に、過去にさかのぼってアレコレ調べものをしているのだ。
原発神話、Japan as No.1、半導体メモリー戦争など”アレレ”と思う間に坂道を転げ落ち、”敗因”を検証せず、受け入れず、いつまでもしがみつき、有能な人材と貴重な時間をムダにし続ける。
それって同じ事の繰り返しじゃないのかと思ったのだ。
それは誰か特定の個人が妄想した結果ではなく、日本人の長く培ってきた習慣が日本という国をそういう指向性に向かわせているのかと”仮想”しているのだけれど。
こういう考えを教育というもので教え受け継がせ、後世においても決して過去を振り返る事なく、つまり責任を追及しないように「まあ自分もそうするよなぁ、そういう場合は」と同じメンタリティーを持たせようとしているのではないか、などと邪推しているわけだ。
そうではないと思えれば、原発や災害対策、政治、経済など新たな働きによって、今後増々のご繁栄を願えるわけだが、そうでない場合・・・また同じ事を繰り返してしまうわけだ。
その見極めをしたいと思っているんだけど・・・学成り難し
熊野街道 1
和歌山県海南市名高
撮影 2013年12月21日 土曜日 16時05分