もちあげ隊…1990年に西陣から登場した旧要件ハネモノである。
当時の西陣はスーパーブラザース、レッドライオン、パチンコ大賞、マッハシュート、魔界組、ドッカン島、おジョーズランド、スケボーキッズなど、いわゆる「オール13個(11個)戻し」と呼ばれる旧要件ハネモノが非常に充実していた。これらの台はみな役モノの完成度が非常に高く、打っていて飽きることのない「名機」揃いだったといえる。
今回紹介する「もちあげ隊」も、そんなハネモノ主流だった当時の西陣の流れを汲む、名機である。
役モノの中には、3匹のサルが縦一列・階段状に並んでおり、手には受け皿のようなものを持っていた。ハネが開き役モノに玉が入賞すると、まず一番下のサルが玉を受け皿でキャッチする。そしてうまく玉をキャッチすると、今度は上の段のサルにバケツリレーの要領で玉を渡していく。こうしてタイミング良く一番上のサルまで玉が運ばれて行き、奥のVゾーンに入れば見事大当りという流れであった。
当時のハネモノは安銭で食いつく機種が結構多かったが、このもちあげ隊はVゾーンへの入賞が格段に甘い台だった。1000円分両替しておけば、とりあえず一回くらいは大当りが来る感じで「遊べるハネモノ」としてはうってつけだった。
ただ、通常時の甘いV入賞率がそのまま大当り時にも当てはまるため、継続率はが高いが2,3個役モノに入賞するとすぐ次のラウンドに進んでしまって、出玉そのものは非常に少なかった。よほどクセの良い台でない限りは、打ち止め(当時は2500~4000発といった定量制が主流であった)までたどり着くのは難しく、下皿遊戯が延々と続くこともザラだった。
しかしまぁ、「儲ける」というよりは「遊ぶ」というパチンコ本来の目的にかなった台であり、お金のあまりなかった学生時分の私でも、安心して打ち込むことの出来た一台である。
当時のホームだった新宿では、西口の大型店「ジャンボ」の地下ハネモノコーナーや、東口「メトロ」などに設置してあり、「金はないけどパチりたい」なんて時には、授業が終わると新宿駅行きのバスに飛び乗って店に直行していた。
やはり、パチンコはお札ではなく小銭で楽しむモノであろう。台間の玉貸機に百円玉をせっせと投入していた時代が、私にはしっくりくる。