ここは寺浜の街にある四百年の歴史を持つ常光寺というボロ寺である。
「おたふく」はこの寺の茶店であった。
この寺浜という市はかつて海辺の寺町として観光客を集め賑わっていたが、最近は高齢化と疎化によって寂れていた。
そんな市を何とかしようと市の中心である商店街の若手が立ち上がり、再活性化をもくろんでいた。
近所の洋菓子店「グラッセ」の殿山恭司(小山鉄平)がおたふくに昼用のおでんを買いに来て、父に頼まれ茶店を開いていたさくらと再会する。
さくらと恭司は高校の先輩後輩という仲であった。
そこへこれも高校時代の後輩である野崎誠(足達祐紀)がさくらを訪ねてくる。
誠は寺浜商店街振興組合員として街の活性化の為に奔走している若手のホープとして組合の青年部部長の選挙に立候補していた。
その時、常光寺住職小野田行賢(阿野伸八)が見学の上品な女性観光客と現れる。
その女性こそ変身した月子であった。
月子は上品な観光客を装いさくらや誠に近づく。
行賢「ここのおでんのネタは特別ですよ、ええ。騙されたと思って一度食べてみてください」
月子は行賢におたふくのおでんを進められる。
月子はおでんの美味しさを褒め称え、B1グランプリに出品できると吹聴する。
月子の言葉に、町おこしの為のイベント考えていた行賢と誠はB1グランプリの存在を強く意識する。
そこへ料理評論家の榊鉄幹に扮した浩司が現れる。
月子は料理評論家榊鉄幹のファンである事を告げ、サインをせがむ。
そんな二人をさくらと誠は興味深く見る。
立ち去った鉄幹を見送る月子にさくらと誠はその素性を尋ねる。
月子 「鉄幹先生は人前に出られる事がお嫌いな方として有名なの。でもその影響力は巨大なものがあるのよ。ほら、以前料理の鉄人という番組がありましたでしょう。あれなんかの企画を陰からされたのが先生ですのよ」
誠 「えっ、料理の鉄人ですか」
月子 「ええ、そういえばB-1グランプリ。あれにも確か関わっている筈ですわ」
誠 「B-1グランプリにも!」
さくら 「すごい人なんですね」
月子 「それはもう」続く。
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