序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

劇団芝居屋第29回公演舞台報告その7 2場B

2015-06-26 16:33:13 | 覗かれる人生芝居
第二場その日の夕方の続き。

緊張する一同を前に三郎が恭子に云った事それは・・・

「実は俺・・・ソフィアに入らないかって勧誘されていたんだ」



これは驚きますよね。

そこまでソフィアがこの地区に浸食していた証明ですからね。

驚き三郎に詰め寄る一同に勧誘を受けただけだと説明した三郎は、改めて恭子に願い出るんですな。



その内容は「俺達をスマイルマミーに入れてくんねえかな」

これも驚いますよね、でも驚きの中身が違う嬉しい驚きですよ。

でもこんな大事を恭子一人の裁量で決める訳にもいかず、社長の範子に直接言ってくれという事になったんですな。

ただし「ソフィアの事は社長には言わないで欲しいの。今の状態じゃ社長に心配を掛けるだけだから。もっと調べてハッキリしたら私から言いますから」



何とはなしに緊張感が漂う空気が事務所内に満ち溢れたをの時、範子が退院後の挨拶回りから帰って来た。

そりゃ意表を突かれた一同は大慌てでね。



でも、当事者の三郎はそうもしてられません。

大真面目に直球勝負だ。



「社長、お願いします。便利屋三郎をスマイルマミーで面倒見てください。お願いします!」

そりゃ、藪から棒の話ですから範子もなかなか信用しません。



でもみんなの力添えと三郎の真剣な眼差しに範子もようやく受け入れます。



皆大はしゃぎです。

そんな所へ臨時スタッフの元電気屋の高橋明が来ます。



この明、電気屋バブル期にはしゃぎ過ぎで遊びまくり奥さんと子供に愛想着かされ出て行かれた程の遊び人。



目出度い祝杯だとばかりに店の手配、遊び人だけに飲むことの段取りの付け方にはそつはありません。



そんな訳で帳簿整理の恭子を残して全員飲み屋に早々と直行。

残った事務所に電話が一本。

「ハイ、こちらあなたの暮らしをお助けする便利屋スマイルマミーでございます。本日はお問い合わせ有難うございます」



出た恭子の顔がにわかに曇ります。



「ハイ・・・ソフィア?・・あの便利屋のですか・・・どの様なご用件でしょうか・・ハイ」

2場 終了。

3場へ続く。

撮影 鏡田伸幸











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