水曜は八軒自然科学クラブ話です…が、今回は番外編です。
前回(R6.4.10)、春香山でカエルやサンショウウオの卵を入手する話をしました。もちろん、私も持ち帰った事が何度もあります。今回の話は、その持ち帰った後、つまりカエルやサンショウウオを育てた時の思い出です。
カエルもサンショウウオも、小さい頃はオタマジャクシと呼ばれています。どちらも黒っぽい体で、尻尾が長くて、体はお団子みたいな丸っこい形です。鈍くさい泳ぎ方をするので、ちょっと愛嬌があり、割と子供たちには人気があります。
しかし、オタマジャクシの世界は「仁義なき戦い」なのです。
一般的にオタマジャクシは、生まれた兄弟姉妹を一緒の水槽で育てる事が多いです。これが「仁義なき戦い」を発生させます。何故なら、オタマジャクシは弱い(または小さい)兄弟姉妹を餌として食べてしまうからです。
カエルのオタマジャクシは、おちょぼ口です。だから、食べる時は少しずつ食べていきます。だから大きい餌があると、何匹かで群がって食べます。
もう分かりますね。ある日、水槽を覗くと、群がって何か食べているオタマジャクシたちがいます。「餌をやってないのに、何を食べているんだろう」と思って見ると、半分くらい骨になったオタマジャクシが見えました。…もう、ホラー映画です。
サンショウウオは大口です。だから、目の前に餌が来るとバグンと一飲みしてしまいます。
もう分かりますね。ある日、水槽を覗くと、黒い角の生えたオタマジャクシがいます。「え? 何で角が生えたの?」と思って見ている内に気付きました。「あ…これ、角じゃなくて尻尾の先っぽだ」と。そう、目の前に来た小さい兄弟姉妹をバグンと一飲みにし、飲み込みきれなかった尻尾の先が、その大きな口から出ていた訳です。当然、消化されていく内に小さくなっていき、最後はすっかり見えなくなります。
そんな出来事があったので、オタマジャクシを育てる時、私は透明プラカップ(15個入って100円くらいのヤツ)で個別飼いします。疲れている時に「仁義なき戦い」を目撃するのは、ちょっと精神的にキツいので…。
…と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。