サードウェイ(第三の道) ~白井信雄のサスティナブル・スタイル

地域の足もとから、持続可能な自立共生社会を目指して

リペアの実態調査

2008年11月09日 | 循環型社会・3R
写真:スイフヨウ


リサイクルよりも、リデュース、リユースを優先させることが重要だと言われる。
しかし、実態はリサイクルが中心で、リデュース、リユースに係る取組みは未だ不十分であろう。

リペアは、モノを修理して長く使うことであり、リデュースに貢献する。このリペアについても、実態把握や支援施策の検討が不十分である。

このリペアの実態を把握する調査を受注した。これまで十分な検討が行われていないテーマだと思うので、分からないことが多い分、興味深い。

そもそも、リペアは、様々な形態で実施されている。

消費者がリペア専門サービス業に依頼して行うリペア、これはリペア専門サービス業といえるだろう。

また、メーカーが行うリペア、販売店が行うリペアもある。リース・レンタルの一環として供給側が行うリペア、所有者自らが行うセルフ・リペアもある。リユースの段階で行われるリペアもあろう。

こうした多様なリペアの実態があるとして、本来リペアはどのように行われるべきなのか。

リペアのあり方を考える上での評価項目として、例えばLCCO2(モノのライフルサイクルでの二酸化炭素排出量)がある。リペアのために、修理を行う人が移動したり、壊れたモノを輸送するために、エネルギーが消費され、二酸化炭素が排出される。

この観点からいえば、リペアは、人に修理に来てもらうにせよ、モノを修理に出すにせよ、できるだけ近場の地域で行われることが望ましいともいえる。

しかし、地域でリペアビジネスが成立するには、地域の市場が小さ過ぎる場合もあろう。インターネット等で受発注を行うことで、商圏を広くし、ニッチなリペアサービスを成立させることも考えられる。

この場合、人あるいはモノの移動距離は長くなるが、リペアがなされる効果もあり、その相殺関係を評価すべきであろう。

また、リペアサービスの品質管理、所有者の安全・安心の向上、リペア・ビジネスの雇用創出効果、リペア配慮設計をメーカーに促すフィードバック等の観点から、多様なリペアの形態の長所・短所を評価する必要もあろう。

調査ははじめたばかり。消費者のアンケート調査、供給者へのヒアリング調査等も実施する。









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