サードウェイ(第三の道) ~白井信雄のサスティナブル・スタイル

地域の足もとから、持続可能な自立共生社会を目指して

コミュニティ林業 (代替補完林業)

2009年12月19日 | 環境と森林・林業
写真:民宿「赤かぶ」からみた朝の景色


山村再生総合対策事業の一環で、岐阜県内の採択先2件を訪問した。


最初に訪れたのは、恵那市の「軽トラックと地域通貨による林業」。ここは、間伐材を1.5m程度に切り、人の手と簡易なキットで搬出し、軽トラックで運び、チップにして、エネルギー利用するというシステムを導入していた。

林家は、ストックヤードまで、軽トラックで木材を運ぶと、「モリ券」がもらえ、地域内の商店で利用することができる。


次に訪れたのは、薪材の搬出と薪ストーブでの利用という循環コミュニティの立ち上げをしていた。民家を借り受け、薪ストーブの普及拠点としていた。

「火のある暮らし」の普及を目指すとともに、薪の流通を通じて、林家に森の手入れの面白さを思い出してもらうことが狙いだという。


2つの取組みともに、建材の大量流通とは異なり、林家が等身大に楽しめる林業を目指すものであり、また木材流通を通じた地域づくりを目指すものである。

コミュニティ林業、あるいは大規模流通を補完する代替補完林業といってもいいだろう。

コミュニティ林業だけでは、日本の人工林の問題が解決できないかもしれないが、森林組合等によるプロの林業を補完する仕組みとして、位置づけ、全国各地に普及することが期待される。

また、地域づくりという観点からいえば、コミュニティ林業は、代替補完ではなく、王道をいく方法である。

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