*****ご注意!!!一部ネタバレの可能性があります!*****
自宅火災で夫・父を失った秋山家の母景子と息子雅彦・太一は夫の実家を頼り「秋山善吉工務店」での同居生活が始まる
義夫・祖父の善吉は昔気質の職人で無口・強面・怒鳴り声と景子と雅彦は苦手なタイプだった
新生活で秋山親子に起こるトラブルを最後に救ってくれたのが善吉と妻・春江だった
家族の絆を強めていく秋山家
一方で警察は火災が失火ではなく放火だったのではないかと調べ始める
中山作品には珍しいホームドラマ系のほのぼの感たっぷりの作品
とにかく善吉さんのキャラが良い
挨拶ができないなど礼儀には口うるさいが、通常はやや突き放した感じでいる。
家族をよく観察してトラブルや異変も察知しているが、本人が解決しようとしている時は見て見ぬふり
本当に助けが必要な時に全力で守ってくれる
現代では稀有な存在で、懐かしくもある作品
2017年3月20日 初版一刷発行 ソフトカバー
初出 小説宝石 2014年7月号-2015年4月号
装幀 bookwall
装画 藤原徹司
単行本の表紙はいかにも頑固親爺のイラストだったのが、文庫本版で柔らかくなっているのもなんだか可笑しい