side by side:湘南夫婦のあしあと

二人が好きな地元湘南、スポーツ観戦、旅行、食べ歩き,音楽・美術鑑賞など、日々のあれこれを綴ります

起雲閣

2020年10月07日 | あしあと in 東海
熱海の市街地にとても素敵な観光施設がありました。
起雲閣で熱海市指定有形文化財に指定されています。

2000(平成12)年から熱海市の所有となり、NPO法人が管理運営をしています。


起雲閣は大正・昭和に建てられた別荘のうち熱海三大別荘といわれたひとつ
大正時代の海運王と呼ばれた内田信也が母親の静養のための別荘にと建てられた2階建ての日本家屋が見学ルートのスタート地点

その後所有者が変わるとともに建て増しされ、旅館時代を経て現代に至ります

トップ写真の鮮やかな群青色の壁は、太宰治も宿泊したという2階の大鳳
旅館を開業した石川県出身の桜井兵五郎が加賀の伝統的技法の「青漆喰」を採用しました。

窓ガラスは大正ガラスが残っています。

起雲閣は昭和に入り鉄道王の実業家 根津嘉一郎により建て増しされていきます。
サンルーム付の玉姫、暖炉付の玉渓の洋館はステンドガラス、天井、柱、壁、床のタイルと細部にまでアールデコ調、チューダー調の洋風に和をブレンドした贅沢な造り。
この時点で写真を何枚とったことか。。。。
上下窓(ダブルハング)もありました。

見学路は別棟の建物に続きます。
今は展示室となっていますが、文豪たちが滞在したという部屋が紹介されています。

山本有三、志賀直哉、谷崎潤一郎、尾崎紅葉、坪内逍遥などが滞在したそうです。

どの部屋も庭に面していて、眺めが微妙に違います。
庭を眺め、海を見て作品の構想を練ったのでしょうか。

もうひとつの洋館 金剛には隣室にローマ風浴室を備えています。
蛇口やタイルのレトロ感が素敵すぎる

建物が取り囲む庭はとても広く約千坪
高低差もあり、部屋によって違う風景が見えます。
熱海の市街地にこの敷地が確保されているのが驚きです。

個人の別荘から昭和22年に旅館へと変わり長らく運営されていました。

見学路は大きな庭を囲む建物を一周する形でかなり歩きます。
建物の半分は現在は貸出部屋として利用しているようです。

熱海駅から徒歩20分
入場料も大人510円と手頃なのに見どころは沢山
特にレトロ好きは時間の余裕をもって訪れることをお勧めします。

因みに三大別荘の残りは非公開の岩崎別荘 と 住友別荘(現存せず)です。

起雲閣
熱海市昭和町4-2
9:00-17:00
水曜日休館
駐車場あり


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