*****ご注意!!!一部ネタバレの可能性があります!*****
誉田哲也作品といえば姫川シリーズというのが頭にあるから、警察小説・警察ミステリーと思ってしまっていた。
導入部・序盤はそんな感じだったが・・・
殺人現場から通報した被疑者・雪美は取り調べで沈黙を続ける。
ようやく話し始めたと思ったら、雪美は女性の声が聞こえるという。
その真偽・声の主を警察が解明していく・・・のではなかった。
誉田作品に良くあるグロ描写もなかった
ミステリーとは違って、霊感もの?ではあるが、少々のモヤモヤ感を抱えつつもページが止まらない。
部活で狙っていた進路から外れた時の人生の転落ぶり、美人局、雑誌記者の取材、ストーカー気質などなど昨今の風潮も上手くストーリーに入っている
雪美のしたたかさ・強さがジワーと良い読後感を与えてくれる
2020年8月 第一刷発行
「小説幻冬」の連載(2019年11月号~2020年7月号)に加筆修正したもの
デザイン bookwall
写真 gettyimages