****ご注意 一部ネタバレを含む可能性があります ****
久しぶりに中山七里さんの作品を読む
2016年から1年半、河北新報ほか14の新聞に連載された作品
舞台は東日本大震災後の仙台
福祉保健事務所の三雲課長が身体を拘束された上餓死死体で発見される
家族・職場の人は恨みを買うような人ではないと証言
担当刑事笘篠は早々に難しい事件になると覚悟する
福祉保健事務所の三雲課長が身体を拘束された上餓死死体で発見される
家族・職場の人は恨みを買うような人ではないと証言
担当刑事笘篠は早々に難しい事件になると覚悟する
全くの糸口がみつからないままに、再び同じような餓死死体が発見
今度は清廉潔白と周囲が評する県議員 城之内だった
今度は清廉潔白と周囲が評する県議員 城之内だった
二人は過去、同じ福祉保険事務所で生活保護の担当だったことがわかり、当時保護申請を却下した女性の知人利根が暴行事件を起こしていた。
その利根が最近仮出所しているとわかり、にわかに利根の周辺が捜査される
その利根が最近仮出所しているとわかり、にわかに利根の周辺が捜査される
第三の犯行の前に無事利根は逮捕されるのだが・・・
生活保護行政の建前と実態
護られるべき人達がなぜシステムから弾かれてしまうのか?
制度を悪用する人がいる限り仕方がないことなのか?
護られるべき人達がなぜシステムから弾かれてしまうのか?
制度を悪用する人がいる限り仕方がないことなのか?
事件の背景となる社会福祉制度の問題点を提起した作品
また人を色眼鏡で見ることにも考えさせられる。
前科者で事件の容疑者の利根を、警察関係者は粗暴なヤクザが復讐に犯行と決めつけ、なにより利根本人が自分評を世間のレールからはずれたものとしていた。
なのに、利根を知る人は犯罪を犯す類の人ではないと言及していたのだ。
前科者で事件の容疑者の利根を、警察関係者は粗暴なヤクザが復讐に犯行と決めつけ、なにより利根本人が自分評を世間のレールからはずれたものとしていた。
なのに、利根を知る人は犯罪を犯す類の人ではないと言及していたのだ。
最後はどんでん返しの帝王 中山作品らしい終わり方だった。